まずは、尺八の音が出る状況をつくる。それから吹く。だからあわてない。

尺八の音が出る状態

いやあ、われながら長い文章だ。
言い訳ではないのですが、それくらい慎重に書きたい内容だと思っております。

未経験者、初心者対象の内容でもあるので、なるべく丁寧に書きます。

もちろん、音が出て曲も吹いてるという中級者の方もあらためて意識をしなおせば、一気に吹きやすくなったり、音色がよくなったり、お肌の調子がよくなったり、お通じがよくなったり、恋人ができたり、するかもしれません。
後半も含めれば、「これ」が原因ではないということです。

さまざまな要素が関わって、変化が起きますので、これは一つの要素だと思ってください。

 

さてさて、前回のお話の続きです。

「尺八はそれのみでは不完全な楽器で、尺八と下唇・顎を使って音の出る状態にすることで、簡単な動作で音が出る楽器になる。」

ということでした。

では、その「音の出る状態」について説明します。

 

尺八を吹く、吹き方

尺八と同じ原理で音が出るものがあります。

それは「リコーダー」です。

リコーダーは、吹けばすぐに音が出ますね。
もっと極端に言えば、人間が息を吹かなくても、吹き口から単純に空気が抜けるだけでも音はでます。
(もちろん、簡単な楽器といっているわけではなく、音が出ることにおいてのみ、簡単に音がでる、と表現しています。僕が中学生のころ音楽の授業のアルトリコーダーの試験で一人だけ次元の違う豊かな音色で演奏している女の子がいて、すげー(゚ロ゚;)エェッ!?とおもっていました。今思うと管楽器を吹くという体の内側の動きが見事にコントロールされていたのだと思います。内側の動きの話はまた後日。)

さあ、リコーダーはどんな構造になっているでしょうか?

こんな感じですね。

 

(;゚Д゚)

 

手書きです。
しかもその辺であった筆ペンでかいたのでゆらゆらですみません。

リコーダーの音が簡単に出る理由が、Wikipediaに書いてありました。(Wikipediaリコーダーについて
音の出る部分について引用します。

 

フルートのような横笛では、歌口に吹き込む空気の束(エアビーム)を、奏者が自らの口唇によって調節しなければならないが、リコーダーはウインドウェイによってエアビームが一定に保たれるので、単に息を吹き込むだけで容易に音を出すことができる。(Wikipediaより引用)

 

だそうです。

ウィンドウェイによってエアビームがコンスタントにキープされてハンニャハラミッタなのです!!!!

びっくりしたー。
ウィンドウェイとかウェーイって感じ?エアビームとか、エアグルーヴ(古い!)の姉妹かとか思っちゃうよ。
こういった言葉が存在するだけでも、いろんな人が説明をしようとしてきた結果なんだろうなぁ。
しかも楽器の構造のこともさしているから言葉にしやすい。
尺八にはそこまで明確で論理的な言葉はないかもしれない。
口の状態をいう、アンブッシャーとかいう言葉もあるけど、梨汁ブッシャーーー(゚ロ゚;)!!のほうが一般的だわな。

で、僕は極力こういった言葉を使わずに説明してゆきます。
専門用語を使って、わかった気になるのも変ですし、違うことを意味してしまうかもしれませんし、誰にでもわかる言葉を使って説明してゆきたいと思います。
(あ、批判しているわけではなくて、噛み砕いてゆくこと、だれでもわかるようにすること、を自分自身の課題にもしていますので。)

というか、尺八でも上の文章のようにすれば、簡単に音が出るのです。

 

さて、そのウィンドウェイ(゚ロ゚;)エェッ!?があるおかげで息は音のでる場所に勝手に当り、簡単に音がでるわけです。

リコーダーは、ブロックという構造をもっているので、息が安定して音の出るポイントに当って音が出ます。

そして大事なのは、音の出る部分の窓みたいな穴の部分以外は、密閉されていることです。

これで一つ簡単に音を出すためのポイントがでました。

尺八と下唇・顎を使って、リコーダーのブロック構造の部分を再現すればよいのです。

 

尺八の断面図ですね。

ここから想像力が必要になりますよー。
ついてきてくださいねー。

 

横顔です。

横顔です。

横顔です。

そんな風に見えないかもしれないので、3回いいました。

 

この二つのパーツで・・・

上の図、リコーダーのこんな感じになるようにするのです。

 

 

さあ、やってみますよ。

 

はい、こうです。

言葉で説明するのです。とかいいながら、絵だけでしたね。
この状態が出来上がったら、一生懸命に吹いたり、力いっぱい息を使わなくても音はでます。

むしろ口を閉じるときにもれるくらいの息のほうが「ぽぅ」と音がでます。

簡単に音が出る状態、これで、尺八は楽器になりました。
ここから先は、いろいろな練習や訓練を経て、大きな音、小さな音、硬い音、柔らかい音、いろいろな音色を作ってゆきます。
でもそれは時間のかかることです。

早い段階で、簡単に音が出る、という状態を体感してください。
(決して、息の強さだとか、呼吸法だとか、くちびるの形がどうだとか、唇の隙間がどうだ、腹式呼吸だなんだ(僕はこの言葉はさけます)、声帯がどうだとか、音程がなんだ、魂が、精神が、命が、平和が、時が、祈りが、昨日の晩御飯はなんだっだっけとか、を同時に考えないようにしましょうね。)

次回は、この様子を言葉でもっと解説してゆきます。

 

 

ごきげんよう。

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