尺八の当て方をわかりやすく
さて、尺八を当てる場所問題、続きです。
目指すべきイメージはこれですね。
リコーダーの断面図ですね。
わかりやすく横顔とリコーダーを重ねて見ました。
うーむ。きもちわるい。
目指すところはこんなことです。
唇は音のなるところ(歌口)に狙いを定めるだけです。
リコーダーのあの部分は、歌口、エッジの部分に息を当てるだけの機能に集中しています。
※あくまで唇がこんな感じになるだけで、口の中を細く、狭くするのではありませんよー。リコーダーのウィンドウェイをつくるわけではありません。
さあ、横から見た図だけではわかりにくいので、次の絵を使います。
尺八を上からみるとこんな感じですが、ABCと場所をふりました。
Bが顎アタリの部分になりますね。
さて、重要なポイントはABCどれでしょう?
これまでは、「B」を基準にされる方が多かったかもしれませんし、無意識にBを基準にしているかもしれません。
顎アタリを唇の下のあたりのくぼみに置く。というやうです。
尺八を始めたばかりの30年ほどまえの僕は、ぜんぜん考えたことがなかったです。
無意識にBだったとおもいます。
AとCを意識するというのが大事だと気がついてから自分の音が大きく変化しました。
赤色の場所、ここが大事です。
残念ながらここに名前はありません。
(ちなみに赤い部分の上にできる余白の部分も超重要です。)
名前がないので、下唇アタリとでもいいたいくらいです。
顎アタリは角張っているので、知覚しやすいのですが、この赤い部分は面として捕らえます。
そして、下唇、顎を使って、「蓋をする」という状態をしっかりと作ります。
あわせて、下唇でタッチしている内径のエッジの部分をしっかりと知覚してください。
必然的にBの部分もタッチしますが、最後にタッチします。C→Bを顎のくぼみに乗せてからのスタートではありません。
(*文章中に間違いがあったので、修正しました。Cではなく、Bでした。失礼いたしました。)
さて、下唇の下がしっかりとタッチしているかどうか、これは初心者の方はなかなか実感しにくい感覚かもしれません。
もちろん、経験者の方でも感じにくい可能性があります。
下唇が動くことによって音が出にくい状態になってしまう。
(密閉した蓋が作れない状態になる。リコーダーのあのイメージが作れなくなる。)
下唇が敏感な方って、そんなに居ないと思います。
まずは楽器を当てて見る前に、ためしていただきたいアクションがあります。 それが、これです。
がんばって動画にしましたw。
改めて文字で補助してください。
指で下唇にさわります。
唇と指の両方で触覚を実感することで実際に楽器を当てたときに得られる触覚に対して敏感になれます。
そして、口をパクパクさせます。
これは僕が大学生のころからお世話になっている泉州尺八工房の三塚さんが紹介していたパクパク奏法(命名、尺八世界一の岩田さん)です。
僕はそのスタートの状況がこれだと思っています。・・・たぶんそうです(゚ー゚*)オヨ
下唇が上唇を迎えに行かないことが大事です。
僕はうまくふけていないとき、動画のダメな例の中でも、下唇が上唇を迎えに行く、巻き込む動きをしてしまうことが多いです。
(23秒くらいの動きですね。いい音出てないとき、これやってるわーって改めて思います。)
尺八を吹くときに下唇が上唇を迎えに行くと、「蓋をする」という状況が変わります。
そして、Bを基準とした当て方にゆっくりと変化していく可能性も出てきます。
指で触っているので下唇の動きに敏感になり、意識も集中できます。
まずは、楽器を持たずにこの動きだけをやって見てもよいでしょう。
リコーダーを吹いているときと同じような息の強さ、息の量で、充分音がでます。
力いっぱい吹いたり、思いっきり吹いたり、つばを飛ばしてまで吹く必要はありません。
まずは、最低限のスタートの状態をてにいれましょう!
気持ちわるい図、再び、ですが、
唇の役割はシンプルです。
息を歌口にあてることだけを意識してください。
どんな穴ができているか、想像してください。
リコーダーの音の出る部分のようになっているかどうか。
距離も大事です。しっかり狙って。
尺八の音は、簡単にでますよ!
次回は、下唇下に人差し指でパクパクから尺八あててみた動画と、音が出ないときに微調整をする場合の尺八の動かしかたについて詳しく紹介します。
ではごきげんよう。