いつもつきまとう尺八と肺活量のはなし。

このブログでは何度も言っていますが、尺八を吹くのに肺活量は関係ありません。

肺活量があるから、大きな音が出る訳ではないです。
初心者が、上級者と同じ音を出せないのは、肺活量の差、ではありません。

 

尺八をはじめてみよう、体験してみよう、の方が、

「肺活量ないから、あんな音でないーーー」

とか言っているのは間違いです。

 

上級者は効率良く吹いているからです。

 

上級者になったあとも、肺活量測定のように吐ききるまで吹くことはないので、肺活量は本当に関係ありません。

 

さて、「効率」という言葉が出てきました。

この効率が良い状態をつくっていくことが目的だと思ってください。

 

「甲音も乙音も出る、楽に流れている息」が効率の良い息です。

 

で、この効率の良い息の量が増えると大きな音になります。

しかし、息の量を増やすと、唇の穴が広がります。

広がってしまうと、圧力がさがります。

そうすると、初心者は、効率の良い状態を保つことができません。

しかし、上級者は、保てるんです。

 

良い状態の息の圧力を仮に「1尺八圧」が必要とします。

1の息の量に対して、1の唇の穴の広さになっていれば、1尺八圧となり、いい音が効率良く鳴ります。
体もしぼまず、いつまでも吹いていられそうな感覚で、楽におとがでます。

ここで、

1の息の量に対して、3の唇の穴の広さになっていたら、0.333尺八圧となり、いい音にはなりません。
音が出ないか、体がしぼみながら、蚊の鳴くような音が鳴っている程度です。

 

また、唇の穴の広さが、0.5とか、小さくなりすぎてもダメです。
圧力が高くなりすぎてしまいますし、息の流れを自分で止めています。

 

3の息の量をつかおうとしたら、3の唇の穴の広さにならなければ行けないのです。
唇の穴が、3くらいに広がっていたら、圧力が1になるように、息の量も3にしなければいけないのです。

そして、そのちょうどよい、状態にするのに、微妙な筋肉の操作、感覚が必要になってきます。
だから、初心者の方、初めての方には、上級者と同じように吹くのは難しいのです。

けっして肺活量のせいではありません。
もっというと音色に敏感な方、想像力豊かなかたが音聴けば、肺活量が由来でこの音になっているのではないなと思えるはずです。

あらゆる、固定概念、思い込みから脱していくことが上達の秘訣です。

 

先日開催した第二回箏にワクワク尺八にドキドキ、和楽器無料体験会、では、みなさん、本当に上手に吹かれました。

僕の予想以上に吹かれたので、体験内容も予想以上にすすみました。

その中で、参加した方の音が急に変化した、良くなった言葉があります。

「少ない息で、芯のある音色、堅い音色を出すように考えてみてください」

でした。

何人の方が、楽に吹けるようになった、音がでやすくなった。とガラッと変りました。

 

そういった体験、経験を反復していつでもできるようにするのが練習です。
そうやって体が頭が覚えていって次のステップ、次のステージに進みます。

 

軽く、7割とか5割くらの感じで吹いて、芯のある、堅い音色をつくることを目的にふいてみませんか?
慌てずにじっくり。

筋力が答えていくれるようになるまで、丁寧に練習して行きましょう。

 

また今度動画で説明します。

 

ではごきげんよう。

 

【おしらせ】3月からあのバンドの尺八奏者さんの著書をテキストにした短期間の尺八講座を開講します。(ただし新潟市で講師は僕です)


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