多くの初心者がなぜかみな、おなじよな間違いを動作として引き起こしてしまう。
どこかで誰かに習ったわけでもないのに。
その原因は、尺八そのものにある、とするのが僕の考えです。
だからこそ、尺八の吹き方、を学ぶ、知識として得ることの重要性が浮かび上がるのです。
では、尺八の見た目が誘発する「尺八吹奏に不向きなアフォーダンス」を紹介していきます。
尺八そのものが誘発する不向きなアフォーダンス「尺八の罠」
・尺八の持っている形状・特徴
→誘発する不向きなアフォーダンス
以下実例
・前に指孔が4つある。
→中指を使わないで楽器を持ってしまう
→人差し指と中指で孔をおさえてしまう。
→中指が離れてしまう。
・前にある4つの指孔が一直線にならんでいる。
→指の先端も一直線にそろえて孔を押さえてしまう。
・長い筒のようなフォルム
→尺八の構造を利用せず、筒を吹くように、瓶を吹くように管を立てて吹いてしまう。
・構えると斜め下に長く伸びているフォルム
→長い筒の先にまで息をふいてしまう。
・「あごあたり」が唯一細部の名称としてあること
→音を出すことに重要な意味のあるよりどころ、拠点だとおもってしまう。
・歌口のエッジ、鋭い見た目
→鋭いものに狙いをさだめて息をむけてしまう
→細い息、平らな息で吹かねばいけないとおもってしまう。
・吹けば音がでる、吹く楽器だとおもっている。
→音が出ないと強く吹く。もっと息を使う。肺活慮があればいいのにとおもう。
と、キリがないのですが、こんなあたりなどです。
他にもたくさんあります。
尺八を始めて吹こうとする人、初心者、もしかしたらそれなりに長く吹いている人、が何の情報交換もしていないのに、なぜか同じような行動をとっているのです。
まさに、尺八と対峙したときに引き起こされるアフォーダンスです。本能です。
「実家の押入れから尺八が出てきたので吹いてみた。」
という動画があったりしたら、だいたいの場合、
指の穴を全部塞いでいる。指先を穴に合わせて一直線にそろでてしまう。長い筒を吹くようにしてふく。
そして、「おとがでねー」
となっている。
そのやり方がどこかで広められているかのように、同じような状態になっている。
みな、それぞれに、アフォーダンスで本能的に同じような動作になっているわけです。
尺八を吹けるようになる、学ぶ、というのは、なにか。
知識をつける、ということになります。
技術をみにつけることは、知識から始まります。
何をどうする、具体的で明確であることが重要です。
本能で引き起こしている動作をあたらしく上書きする。
知識に基づいて、理性的なアフォーダンスで上書きすることです。
本能的な動作で、うまくいっているのなら、あなたはいま、悩んでいないはずです。
だれもが、音が出ます。
尺八は音が出すのが難しい楽器などといわれないはずです。
知識や理性ではなく、尺八が誘発する不向きなアフォーダンスに従っていることに気づきましょう。
その瞬間から、技術が知識としてスルスル入ってきます。
まずは、自分の体が「罠」にかかっていないか、観察することから始めてみてください。
ではごきげんよう。
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