アフォーダンス理論。
環境が動物(人間)に提供する「行動の可能性」や「意味」を示す概念です。
尺八そのものが引き出す人の動作がある。
しかもそれが、吹奏に向いていない動作になってしまうことがある。
できない、のではなく、してしまう。
尺八が誘発する罠があります。
その本能の罠についてお話します。
なぜ初心者の人たちはみんな「同じ間違い」を犯すのか。――尺八という楽器が仕掛ける「本能の罠」。
初心者の方が楽器に初めて触れるときに起きる動作を見ているとよくわかります。
誰かにならったわけでもないのに、多くの初心者に共通の動作が引き起こされます。
吹き方を説明したうえでも、説明とは違う動作が起きるのを見ることでもわかります。
それなりに尺八を長く吹いてきている人でも問題点の原因がアフォーダンスにあることもわかります。
できない、のではなく、してしまう。
この視点に気がつくことが、学習者だけではなく、指導者に特に求められる大事なポイントです。
練習不足、向き不向き、できない、ではない。
伝統といういう言葉にあまんじる、首振り三年という言葉、尺八は難しいという言葉に甘んじていては、メソッドの革新はありえません。
で、前回のブログでは最大のアフォードである「尺八は楽器だから吹けば音が出る」を話しました。、
欠けている感覚、思いもしない感覚は、「音の出る状態をつくる」スタート地点の設定なのです。
「楽器と奏者が一体になる」
こんな言葉を使うと、すぐに、
「そんな達人みたいなことは、できませんよー。」なんて言う人もいるでしょう。
夢の話をしているのではなくて、下唇と楽器で、「音の出る穴=息だまり」をつくることなので、初心者から取り組み続けることなのです。
どこかで、それを自分とは縁のないものとしてしまうとずーっと上達なんかしません。
本能で起こしている行動だから間違いだとみとめたくない
アフォーダンスの動作を修正するのは大変です。
どんなに「肺活量はいらないですよ」「少ない息でなりますよ」と声をかけてもそれを修正できる人は少ないです。
修正できた時点で、実は、ベリーグッド!なんです。
正しい知識、尺八を吹くことを説明しているのに、それを実践しようとしない。
本能的に起こる動作でなんとなかると思ってしまっている。
以前もブログで書いた内容ですが、技術を身に着けるのは、知識を身に着けることです。
できないこと、なのに、なぜ、できない自分の本能を信じる。
それは自分の本能だからです。
人は、そうできていますから。
本能を信じる方が楽なんです。
都合の悪いことは無視できるように脳は出来ています。
(※この問題も上達を阻害する大きな要因なので、名づけ、新名称の重要性があるのです。後日書きます。)
学ぶことは、理性です。
尺八を吹くことを学ぶのは、本能と理性との戦いなのです。
本能を信じることは決して悪いことではありませんが「経験に基づいた直感」と「単なる思い込み」を区別することが重要です。
練習すれば、繰り返せば出来るようになるという盲信
また、今できないことも都合よく肯定できます。
まだ、始めたばかりだから、練習すればできるようになるから、という思考になると、正しい知識を拒否する正当性につながってしまいます。
生徒さん側が、練習熱心であればあるほど陥る罠ですね。
そもそも、向いていない動作だと、信頼できる先生に告げられたら、素直に聴くことです。
それでも、修正できない、それでも、ついやってしまうのが、アフォーダンス理論です。
もちろん、指導者の知識と経験がものを言います。
押し付ける、あてはめる、だけではいけません。
冷静な指摘と、正しい動作への導き、ここでも指導者の力が試されます。
指導法の研究会がやはり必要だと思います。
この話、まだ続いてしまいます。
ついやってしまう、吹奏状態に合わない動作、後日紹介します。
当たり前のことかもしれませんが、当たり前だと思えば思うほど、脳は都合よく無視しますよ。l
ではごきげんよう。
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