尺八を吹くときに口の中を広くする。
それは、口の中で響きを作る、共鳴させるため。
もっといえば、もっとほかの、胸腔、鼻腔なども響かせることによって、良い音色になる。
これって、本当におこっているのかな?
ということを話しておりました。
前回のブログでは、どうやら現実にそれは起こっていない、みたいだよという話になりました。
今回は前回のブログの続きになりますので、まだ読んでいない方はお時間のあるときにお読みください。
現実に起こっていないから、じゃあそれはやる意味のないことなのか。
これを考えないといけないなと思うわけです。
その前に今日の話題のために、
「口の中を広くする」これは「切り取られた状態」です。
「口の中で共鳴する」「体で響かせる」これは「イメージ」です。
今日のタイトルに合わせて整理しておきます。
やっぱり、口の中を広くするのを辞めたり、響くようにと考えることを辞めて吹いてみると、僕はイマイチなんですよね。
なんか、たとえ音が出るとしても、いい音ではないんですよね。
やっぱり、口の中で響く、とか、体で共鳴させる、とイメージすると、なんかうまくいくんですよね。
だからここで気をつけたいことは、
変化がない、影響がない、
だから、
口の中を広くしなくてもいい。と直結させてはいけないことだと思うんです。
例えば、
おにぎりは手で握った方が愛情がこもっておいしくなる。
という考え、
手で握ったからといって、愛情がこもっているとは限らないし、愛情には味がないから味に変化はない。
だから、おにぎりは手で握らなくてもいいし、愛情も込めなくて良い、とはなりませんよね。
この場面では、愛情というなんだか不確かなのに、もっともらしい言葉の存在が私たちを悩ませます。
おにぎりは手で握ると美味しくなる理由がある。と考えた方が、本質的に美味しくなる握り方を見つけることができます。
その要素を見つけて実行できる機械が作れれば、手でなくても、機械でにぎっても同じようなおいしさになるわけです。
手で握らなければおいしくならない。
愛情を込めるには手で握らなければいけない。
まあ、別にそれでもいんですけど。
なにかを止めてしまっていることにもなりませんか?
手で握ることによって、うまれているのは、愛情ではなく、何か別の要素。
お米がふんわりとする、空気が含んだ感じになる、だから美味しくなる。
愛情を込めるといった言葉に集約されるような、お米の炊き方、お米の扱い、握り方、その他諸々の一工夫。
空気を含むように、ふんわりと、と伝えればそのように握れる人もいるだろうし、
愛情を込めて、といった方が、それらを細かいことを考えずに実行できる人もいるだろうし、
愛情を込めてと言ったことによって、ぎゅーーーーーっと握ってしまう、愛情を込める表現が「強く握る」それだったとしたら、べちゃっと美味しくない、ぎゅうぎゅうのおにぎりになってしまうわけです。
その人にとっては愛情を込めているのに。
技術の分析、技術を伝える、充分に行うには、このように考えることも大事だと思っています。
・事実ではないが目的の動作が誘発されやすいイメージがあること。
・イメージで目的の動作を実行できる人もいれば、イメージを実行しようとしすぎて、目的の動作が実行できない、全くつながらない人もいる。
・具体的な説明で目的の動作を実行できる人もいれば、具体的なイメージでは難しく考えすぎてしまい実行できない人もいる。
と。
話を戻します。
じゃあ、やっぱり、口の中を広くする、と考えたり、
口の中で響く、体で共鳴させる、とイメージすることで、
良い音になる何か別の原因みたいなモノが生まれる、操作できているってことじゃないかなって思うんです。
いろいろなアドバイス、コツに共通して通じることがあります。
「達成したいことは、尺八でいい音をだす。」ってことなんですね。
今回話題で言えば、
口の中で音を共鳴すること、が最終目的ではないんですよ。
口の中を広くすること、が最終目的でもないんですよね。
どうやらそうらしい、とアドバイスを聴いて、そのアドバイスを実践して、尺八の音が良い感じに変化しない動作になってしまったら意味が違うんですよ。
口の中で共鳴させよう、と必死になってもダメだし、口の中を広くしよう、広くしよう、と必死になることが目的になったらダメなんです。
具体的に何が起こっているかを理解していないと不味いことすら起きる。
「口の中で共鳴するんだ、させるんだ。」もちろんいいですよ。
これで、上手く吹けている人はいいです。
その人にとっては良いです。
でも、そのアドバイスを人にするときにはもう一歩踏み込んだ知識を持っていた方が良いと思います。
さてさて、口の中を広くした方が良い理由って何だと思いますか?
共鳴するって思った方が良い理由、体で響かせるって思った理由ってなんだと思いますか?
僕のブログを熱心に読んでいる方なら、僕がどんな話を書くか、いくつか具体的な答えをあげることが出来ると思います。
みなさんは何だと思いますか?
僕の考えは、また次回に書きます。
では、ごきげんよう。
※今日のごはん写真
これに似たことっていろいろあるんですよ。
「切り取られた状態」とか「イメージ」という整理の仕方をするとよく見えてきます。
1つ例として「上級者の吹奏状態は声帯が閉じる傾向にある」という言葉です。
これを知ったことによって、実践しようとしておかしな状態になってしまう事例がよくあります。
以前にブログで書きました。
誤解しないで!吹奏時の「声帯」の話
https://kujira.office-isana.jp/blog_cat/seitai/
というカテゴリでまとめているので、お読みいただけるとうれしいです。
様々な切り取られた状態は何につながっているのか。
様々なイメージは何につながっているのか。
それがわかってくると、自分がコントロールすべきモノに直接アプローチ出来るようになります。
尺八を吹くという動作が組み上がっていきます。
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