尺八は「見た目に騙される」と鳴らない?〜アフォーダンス理論で解く吹奏の罠〜

尺八に細かい名称を勝手につけております。
天面、虚、唇座、息だまり、などなど。

そんなものいらねー!
混乱の元だ!
余計なことを覚えたくない!

と言った声もあるかと思います。
それはそれで否定はしません。
なくても出来る人は出来ますし、うまい人はうまいですから。

 

既存のメソッドは、本当に「完成」しているのか?

とはいえ、現在流通している尺八のメソッドは完成しているのでしょうか。ってこと。
尺八は音を出すのが難しい楽器、と言われていることを都合良く受け入れすぎていませんかっておもうんですね。

尺八は音を出すのが難しい理由があって、それを解決するから、メソッドとして信頼できる。
メソッドに従っても、従わなくても、なんだか同じ結果になっているとしたら、そのメソッドに知識としての価値がどれだけあるのかと。

まあ、僕は思っているわけです。

なので、鯨岡を信じてくれる方には、もう少しですね、深掘りして、この名付けが理にかなっていることをお話しいたします。

 

尺八の音が出にくい理由、尺八の見た目がもうダメ。

形が動作を引き出すものってありますよね。

・蛇口をみたら、みなさんはその蛇口をひねります。
・平らなプレートが付いたドアがあったら、みなさんはそのドアを押すのだと理解します。。

他にもたくさんありますが、ソ動作を引き出すデザインを持っている。
むしろそう設計していくことも現代では考えられる訳です。

つまり、尺八はその見た目から推測される動作で吹いてしまうと大体音が出ない。

ってことなんです。

そして、現在流通しているメソッドは、せいぜいその延長線上にしかない理解、解像度の説明なのです。

 

アフォーダンス理論にもとづいて説明するよー。

さて、このアフォーダンス理論という言葉知っていますか?

環境が動物(人間)に提供する「行動の可能性」や「意味」を示す概念です。
もう少し詳しく説明すると、デザインや、形が、動作を誘発する、という考えです。

だから、僕達は蛇口をみたらひねります。
平らなプレートが付いたドアがあったら、押戸だなと思うわけです。

尺八ってどんな感じかというと、平らなプレートが付いているのに引き戸、みたいな感じなんです。

そりゃ、開きませんよ。って話。
見た目から推測される「本能的な動作」で吹こうとすると、大体音が出ないようにできているのですから。

そしてもっと言えば、引き戸ですよ、と言えば解決するのに、ドアノブが引き出す動作を肯定したまま、つまり押戸として開く方法を説明しているメソッドになっている、といった様子です。

 

見た目と今ある名称が本能から引き出す動作の罠

長い筒、歌口の鋭いエッジ、顎あたりという名称、穴の数が前に4つ、など、今思いついただけですが、これらが誘発する動作では尺八の音を効率的に鳴らすことはできません。
尺八を吹きにくくしている要因の一つは、確実にそのフォルムそのものです。

誘発される動作を振り切って、尺八を楽器として扱う最適な動作を理性的に導き出す解像度の高さです。

本能的な導きなので、自らで否定するのは、実は難しい。

「間違った動作を勝手に弾き起こす。」

この視点を、学習者も指導者を持たなければ、学習もうまく進まないし、出来ないの解決、メソッドの革新はむずかしいのです。

 

ちょっと長くなったので、今日はここまでにします。
次回は、さらに話を進めていきます。

ではごきげんよう。

 

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