泉州尺八工房のフェアに行ってきました。
泉州尺八工房 http://senshu-shakuhachi.com/
僕は泉州尺八工房の尺八を愛用しております。
出会いは20年ほど前、僕が大学生のころに遡ります。
初めて泉州の尺八を購入したのもフェアがきっかけだったと思います。
それ以来、上京したときは特に用事もないのに工房に遊びに行ってました。
ふらっと遊びに行って、いろいろ吹いてみては「これいいなー、ほっしー」といって楽器を買いもしないのに、だらだらと居座ってました。
代表の三塚さんには、楽器のことはもちろん、薫風之音のCDのレコーディング、その他、尺八のことや活動の方針など、いろいろ迷っているときにお話をさせていただいたりして、背中を押してもらったり、アドバイスをもらったり、ときには厳しい言葉で気を引き締めてもらったりと、本当にお世話になっています。
もともとハイクオリティの尺八を制作されているのですが、ここ数年の泉州の尺八の進化がすさまじいとこになっております。
今回のフェア、もしくは関連イベントを狙って上京しようと思っていたのですが、なかなか時間を確保できず、なんとか16日、フェアの2日目にいけるように時間を調整しました。
では、いってきたレポート的なものを、僕の主観、僕の個人的意見、個人的感想満載で書きます。
楽器たくさん並んでいるとめっちゃテンション上がるー。
さて、今回の目的は、メタル尺八!
これを吹きたくてやってきました。
到着したら挨拶も早々にすぐ吹きました。
「キンキンに冷えてやがるっ・・・!」
金属製ですからね。
「あ・ありがてぇっ・・・」
強く吹いても、弱く吹いても細かい反応がしっかり返って、思ったことが忠実に再現されます。
「涙が出るっ・・・」
尺八が楽器に進化した感覚です。
「犯罪的だ・・・なりすぎる・・・」
吹き込んだら吹き込んだぶん、際限なく鳴りそうです。
乱暴に吹いても、強いアタックをかけても、それを音にしてくれます。
「染みこんできやがる・・・体に・・・」
吹いているときに体に感じる振動が細かいです。
凄く細かく感じます。
「ぐっ・・・溶けそうだ・・・」
すべての音色、すべての表現を演奏者本人に委ねられている感覚です。
すべてをコントロールできる世界に突入します。
自分の表現したいものを、自分の技術でストレスなく音にできる快感はたまりませんね。
「本当にやりかねない・・・尺八一本のために・・・強盗だって・・・」
試作タイプの一点ものです。
量産される日が、本当に待ち遠しいです。
これはもう尺八という名前をつけない方がいいかもしれません。
尺八であって尺八でない、日本で生まれた新しい楽器です。
という話ですよ。
そして、3Dプリンタで出力された尺八たち。
今年の3月頃に遊びに来たときは、1尺8寸管があって、それを吹いたときも衝撃を受けました。
吹きやすい。
泉州の尺八の設計を竹では実現できないレベルの部分まで、精密に再現して作られているからこそ、の吹きやすさです。
そして今回は、1尺6寸、2尺3寸の3Dプリンタ管が新しくありました。
2尺3寸管は、まあ一般的には長管と呼ばれる長さの尺八で、持ちにくかったり、吹きにくかったりして、普通の人はあんまり手に取りません。
しかし、この3Dプリンタで出力された2尺3寸管は、驚愕の吹きやすさ!!!
2尺3寸を吹いている感覚ではない!
この感じだったら、いろんな人も吹きやすくなるし、アンサンブルも盛んになるんじゃないか??と思えます。
ししてこれらは、メタル尺八をつくるためのモックアップ。
ということは、これらを元にメタル尺八がつくられるんですよ。
考えただけでオラワクワクすっぞ。
貯金しとこ。
で、もちろん、竹の尺八も凄いです。
スタンダードタイプ、申し分のない充分な性能。
扱いやすさと鳴りやすさと安定性、まさにこれが尺八のスタンダードであるべき、といいたくなります。
(スタンダードタイプという言葉はそういう意味が込められているのではないか??)
オリジナルタイプAは、鳴りやすさ、安定性、発音のしやすさ、対応力が素晴らしいです。
扱う人間の技量も当然必要ですが、その技量を得ようと、育てようとしたくなります。
大小すべての音を安定して、最速で立ち上げてくれます。
まさに最高性能の尺八ですね。
オリジナルタイプBは、今回めちゃくちゃ良かったです。
スタンダードタイプとオリジナルタイプAには、扱いきるための技量に結構な隔たりがあります。
ちょうどその間をつないでくれる楽器という感じでしょうか。
指孔の大きさもスタンダードタイプと同じですから、指の問題でオリジナルタイプAを扱えなかった方には最適です。
多くの人は、この楽器で相当な満足を得られると思いますし、すべての音のコントロールを要求され、それを表現できることを実感できます。
一本すごいお気に入りがあって、欲しくなりました。欲しくなりました。こらえました。メタル買うから。
どの尺八も素晴らしいもので、あとは、個人差。
人それぞれの技量や練度はもちろんですが、体格、骨格、顔、それぞれにあわせて最適な一本がきっとあります。
尺八の音を出すのは難しい、という思い込みをぶっ壊して、そんなところで難しいとか言わないで、本当の難しい部分、音楽の部分、に時間をかけることができそうです。
尺八を楽しむ、というスタンダードなレベルも大きく飛躍させてくれるような楽器たちです。
取り組む音楽によって、尺八の好き嫌い、このみ、は確実にあります。
なので、これが向いていない方も、嫌だってかたもいらっしゃると思います。
そういう方には別に無理して吹いて欲しくはないですが、多くの方に触れてもらいたい、ためしてもらいたい、楽器たちでした。
フェアは終わってしまいましたが、泉州尺八工房のショールームはいつでも見学できますし、いつでも楽器にさわれます。
気軽に立ち寄れますので、もし興味を持った方がいらっしゃったら、行ってみてくださいね。
あと、12月にイベントがあって、12/17(月)、12/23(日)はライブです。
17日は、もう終わってしまってますが、23日の詳細です。
12月23日(日)
Shakuhachi Project Special Live…泉州尺八工房の楽器を使用する気鋭のアーティスト達による滅多に出来ないスペシャルなアンサンブルライブです。
■16:00 start 入場無料(投げ銭制)【要予約】
岩田卓也/大河内淳矢/松村湧太/松下尚暉/豊嶋貞雄
■懇親会 18:00頃~ 【参加費¥2,000-】 ライヴ終了後、若手演奏家との懇親会を予定しています。
となってます。
僕もいきたいけど、ちょっと無理なんで、ああ残念。
いける方はぜひ行ってください。僕のかわりに行ってください。
なんで、僕は新潟に住んでいるんだ!
ではごきげんよう。
ワンポイントアドバイス、文字では限度もあります。
もうちょっと詳しくって方は、ぜひレッスン受けに来てください。
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