一尺八寸の長さの尺八が持てるようになるまで待っていてはいけない。

子どもたちが、一尺八寸管が吹けるような体の大きさになったころには、周りにたくさんの魅力があふれています。
他の楽器も、音楽だけでなく、スポーツも遊びも。もちろん勉強も忙しくなります。

早い内から自然とあるもの、身近にあるものになるといいなーっていつも思っています。

体の大きさにあわせて、一尺三寸、一尺六寸の尺八を導入用として考えれば、小さな内から楽器に触れることができます。
10年以上前ですが、姪っ子が小さいときに、小さな尺八を水道管で作ってあげたらうれしそうにしていました。
一緒に住んでいるわけではないので、数日間だけ遊んでいましたが、そうではなく、そんなころからその楽器に触れさせて続けさせてみたら。。。。

さてさて、僕が楽器体験用として使っている楽器は、なる八くんLight(六寸管)です。
(ご購入は、風庵WebShopをご利用ください。)

わかりにくい部分をわかりやすくする工夫の一つとして、持つときに中指の位置の説明がしやすいようにこのようにシールを貼っています。
大勢に説明するとき、めちゃくちゃかんたんに説明できます。小さな子どもでも理解してくれます。

人は穴を指で塞ぎたがるので、どれだけ口で説明しても、中指で孔を塞ぐ人がでてきますので、シールがあれば、中指がそこにあることに違和感をあまり感じず中指を納めてくれます。
たったこれだけで、受け手が理解しにくい事柄が一瞬で終わります。

後は音の出し方の説明ですね。
これも、大勢に向けての一撃必殺くらいの説明を悩み考え実行しているのですが、実際には難しいですね。

 

さてさて、

僕は尺八で吹くことにこだわっています。

曲(ジャンル)にはこだわっていません。
ジャンルは選ぶものです。

尺八が好きになってくれて、その好きな楽器で何をするか。

古典、本曲に魅力を感じたら、それを追求する。
ポップスやポピュラーがやりたければ、好きな楽器で演奏する。

 

これは、優劣ではないんです。
正しい、間違いでもないんです。

 

「尺八本来の曲をやらないのであれば、尺八でする意味がない。別の楽器ですればいい。」

と言う言葉は

一見かっこいいですが、

入り口をつくる努力の放棄だと僕は感じます。

明治期以降の閉ざし、守ることで生き延びてきた成功体験が捨てきれない末路です。
もう、そんな時代じゃないんです。
はっきり言って、尺八そのものが楽器として滅びてしまうことを心配しています。

広い裾野を作らなければ、高い頂点は作れません。

 

今日のブログタイトルを展開させると

「尺八本曲に興味を持つまで待っていてはいけない。」

ということまで発想が広がりませんか?

待っているだけでなく、入り口まで導くこと、その先にあるいろいろな音楽を見せること、促すこと、興味をもたせること、ちょっとしたアクションや行動が大きな一歩だとおもいます。

 

わかりにくいものをわかりにくいままにしておいてはダメです。
子どもにやってもらいたい、若い人にやってもらいたい、と思うのなら、その工夫が大事です。

こちらの都合を押しつけるだけになっていませんか?

 

ではごきげんよう。


ワンポイントアドバイス、文字では限度もあります。
もうちょっと詳しくって方は、ぜひレッスン受けに来てください。
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