弘法筆を選ばず。といいますが、国宝尺八を選ばず。なのでしょうか?

弘法大師は、どんな筆でも、すばらしい字を書いたと。

一方で、「弘法にも筆の誤り」って言葉もあります。
どんな優れた名人でも間違えたりするってことがあると。

 

こういったことわざは、もちろん本来の意味を間違えずに押さえておくことが大事です。
ですが、ここで、独自の解釈をつけて、人にお話をするというのが詐欺師の、、いや、人を説得する力にもなりますよね。

では、ここからは僕の解釈で書いていきたいと思います。
本当の意味とは違うと思いますので、ご注意くださいね。

弘法は筆を選んだと思います。

つまり、筆を選ぶ目をもっていたのです。
筆を選ばずとも素晴らしい字が書けるように、たくさんある筆の中から使える筆を一瞬で見抜いて、文字を書いたのだと。

そして、もう1つの力は、

修練により、その筆の力を最大限にまで引き出せる技術を身につけていると。

 

弘法にも筆の誤り、、、、どんな名人でも間違えることがある。
その原因は何か?と考えるのが面白いと思います。

気の緩み、筆の選びまちがい、ほかには。。。。

その原因を考えることが、自分の取り組んでいることに生かすことができるか、と考えて見るのがおもしろいのです。

 

弘法はどうして、筆をえらべるのか。

それは、

最高の筆、いい筆をつかっているからです。

筆を選べる力は、超能力とか、才能とか、じゃないのです。
全部、筆を使い字を書いてきた経験によって身についたものです。

いい筆は、字の書き方を教えてくれます。
いい筆は、自分の実力、土台を引き上げてくれます。

そして、本人のポテンシャル、技術の最大値を引き上げてくれます。

そして、自分の能力をつかって、あらゆる筆の最大限の力を引き出して、素晴らしい字を書くのです。

でも、最大限の力を引き出しても、素晴らしい字が書けない筆も存在します。
弘法は、それを選ばないのです。

といったところでしょうか。

 

弘法もいい筆を使えば、もっといい字を書けます。
弘法だから、それなりの筆でも、いい字を書いたのです。

 

初心者は同じことをできるでしょうか?

できません。

 

だからといって、いい筆を持たなくてもいいか、というと否だと僕は思います。

 

良いものを知ること、使いこなせるようになること、そこに意味が大きくあります。

 

だからこそ、できるかぎり良いものを持って欲しい。
必要な条件を満たしたものを持って欲しい。

 

差がつく壁があります。

・技術の壁(経験や練習で乗り越えてゆくもの。時間が必要かな。)

・楽器の壁(使っている楽器そのものの質によるので、望むことが実現できる性能の良い楽器に変えないと超えられない壁。楽器そのもの、あとお金が必要かな。)

この2つの壁が絶妙な割合で、バランスをとりながら影響し合って成長し、自分の実力の最大値を少しずつ大きくしながら、上手くなって行きます。

 

なので、技術の壁と楽器の壁を乗り越えるために、許す限り最初から良い楽器で練習することはとても重要だと考えます。

結局は自分自身の成長がとても大きいです。
地道でつまらないかもしれませんが、大切です。

練習して、自分のスキル、技術を磨いて欲しい。
演奏者そのものが尺八になっていって欲しい。

楽器のことが少しずつわかってくる、理解してくる。
そうすると、そこそこのものでも、そこそこの演奏が出来るようになります。

 

最高の筆で100点をとり、それなりの筆でも90点をとり(それなりの筆の力は100点引き出している)、そこそこの筆で85点をとり(そこそこの筆の力は100点引き出している)、いまいちな筆でも75点は取る(いまいちな筆の力は100点引き出している)。

重要なのは、ダメな筆はそもそも選ばない。

 

筆の力、弘法の力、それぞれが影響してその状態までたどり着くと。

初心者では同じ結果にはなりません。

その違いが何かを考えると、自分たちが取り組むことが見えてきます。

 

とにかくですね。

工房尺八を選ぶ。ということでお願いいたします。

お後がよろしいようで。。。

 

 

では、ごきげんよう。

 

※もちろん、僕と価値観が違えば、この話はまったく意味がありません。
そこのところはご理解ください。

明日はその価値観の話を書いてみようと思います。

 

 

【アイキャッチの写真募集します!!??】
みなさんのごはん写真、くじらさんの似顔絵!?など、TwitterのDMでコメントを添えて送ってください!
ブログのトップ画像で使用させていただきます。

尺八に関すること、もちろんそれ以外でも、質問・疑問もいただけたら、それにも僕なりの考えや体験談をお答えいたします。


尺八ワンポイントアドバイス、文字では限度もあります。
もうちょっと詳しくって方は、ぜひレッスン受けに来てください。
上達のお手伝いさせていただきます。お問合せ、お待ちしてます!

☆Twitterあります!フォローよろしくお願いいたします。

尺八:鯨岡徹のTwitter
https://twitter.com/kujira108

☆YouTubeあります!チャンネル登録お願いいたします。
いさなミュージックチャンネル
https://www.youtube.com/user/isanamusic

TOP