どんな音がいい音なのですか?一つの出したい音色を目指して練習するのが上達することなのか?

尺八の音色、良い音色、目指したい音色、理想の音色、みなさんは明確にお持ちですか?

 

僕の生徒さんは、別の会などの活動をしながら、実力アップのために習いに来る方もいらっしゃいます。
そんな生徒さんがこんな風におっしゃいました。

「先生の音は、ビシーッと決まっていい音ですね。先生みたいな、音を聴く機会は、ほとんど無いです。」

と。

いやいや、それほどでも。なんて思いながら、ふと頭につぎのことが浮かびました。

 

あれ?僕みたいな音をあまり聴かない、そういった環境だと、一体どんな音を目指して、イメージして練習するんだろう。
そして、違うイメージが上手な音となっていたら、もしかすると僕の音が、いい音だとか、技術に裏打ちされた音だと、判断されないかもしれないなと。

 

尺八の音色のスタンダードが提示されていない。

提示されていたとしても、ジャンルによって音色が違うから、あの人の音色は○○向きだ、あの人の音色は○○向きだ、といような理由付けがされて、参考としたり、具体的に目指す音色になりにくい。

結構、重大な問題点じゃないかと思います。

 

で、古典を吹こうが、本曲を吹こうが、ポップスを吹こうが、僕が重要視しているのはなにかというと、

楽器の性能を幅広く引き出しているか、どうかだと考えています。

 

音色の変化の差です。

 

正直、あの音は○○向き、とかというものは存在しないと思っています。
出来ない言い訳、出来る人へのやっかみのような言葉だとも思っています。

つまり、マウンティング。

 

ある一定の技術を持って演奏すれば、固い音色も、柔らかい音色も、いろいろな音色を扱えます。

 

尺八の音が出る原理を抑えていれば、結構簡単にできる技術です。

 

 

スカスカの鳴っていない尺八の音色での演奏、

力みすぎたキンキンする音色の演奏、

そういった演奏が地方の上級者の音色だとした場合、「この人は立場もあるような、上手い人のはずだから、これが尺八の良い演奏なんだろう。ちょっと気持ち悪いけど、知らない世界だし」と基準をそこに置いてしまいます。

 

そうなると、スカスカのかすれた音色を目指した、力みすぎた音色を目指したり、する現象が起こるのではないかと。

 

下手な内は、きれいなフルートのような音で、上達すると風の混じった味のある音になってゆくのだろう。
音程が変でも、変化癖のある節でも、それが尺八なのだろうと。
(僕のブログをお読みいただいてる方は、真逆の考えでいらっしゃると思いたいです。)

 

一般の方にとって、尺八という楽器は、昔のものだし、私の価値基準とは違うものだし、と納得してしまう人が増えてしまうのはちょっと嫌だな。

 

でも、これが当たり前のような感覚になっていることだってあるのではないかと、容易に予測できます。

変な吹き込み、余計な音程変化、無意味なアタック音のする、クソみたいな打ち込みの尺八の音を、実際の演奏の音だと思えてしまう人の方が圧倒的に多いでしょう。

 

 

また、初心者の方やこれから尺八をはじめようという方の頭の中にある尺八のイメージの音がスカスカの音だったら、スカスカの音になるような吹き方を自然としてしまうでしょう。

 

もちろん、そうなりたいわけですから、その音色を目指すので良いです。

ここで僕は、指導する際には、僕の好き嫌いで音の修正をするのは違うなとおもうので、「楽に吹けていますか?」をキーワードにしています。

 

ビシッと音で吹いている場合は、効率良く吹けているので、だいたいの場合は、楽に吹けています。

ですが、スカスカ、ほわほわの音色、まあいうと柔らかい音色、というのを極端に目指すと、楽に吹けなかったり、息が続かなかったりする状態になります。

なので、「その吹き方では、しんどいだけなので、まずは楽に吹ける方法を身につけましょう。」とアドバイスをします。

 

結局、楽に吹ける状態だからこそ、柔らかい、スカスカ、ほわほわの音色を効率よく操れるわけです。

 

みなさん、ご自身が演奏したい音色で、今、楽に吹けていますか?

 

甲乙の往復は簡単ですか?

フレーズは長くもちますか?

息継ぎは楽ですか?

再現性は高いですか?

 

そして、試しに、それ以外の音色で演奏出来ますか?

 

 

しんどい演奏は聴いていてもしんどいです。

練習していてもしんどいでしょう。

 

目指す音色のせいで、上達しにくい時間をすごすのは不毛です。
出したい音色がでているから、しんどくても、しんどい吹き方でも、良いのでしょうか?

 

技術とはなにか、上達するとはなにか、上手いとはなにか、考えて見るのはいかがでしょうか?

 

上達することの一つとして、「出したい音色を楽に吹く技術を身につけること」と考えて見たら、スッキリするのでは無いでしょうか。

 

 

ではごきげんよう。

 

 

※今日のごはん写真
ありがとうございます。みなさんのごはん写真です!
今日のごはん写真は「尺八大好き」さんからいただきました。
大阪岸和田でのコンサートにもいらっしゃってくださり、そのコンサート前のお昼ごはんですって。
めっちゃおいしそう!こんな凄い天丼久しぶりにみました。大阪湾の穴子、そしてシャコ。
穴子天も、蒸し穴子も大好きです。でも僕、シャコって食べた記憶がないのです。どんなだろ食べてみたい。
なんと、ビールもぐっと飲まれてのコンサート参戦ということで、なんかうらやましくなっちゃいます!
ともあれ、コンサートの前後の食事というのは、コンサートが盛り上がれば盛り上がるほどにゼロカロリーです。
岸和田でのコンサート、ワンポイント講座、みなさまのおかげで、大盛況でしたので、バッチリ、ゼロカロリーです!やった!

 

 

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募集したらたくさんのごはん写真いただきました。たくさんいただいたごはん写真にも涙がでました。
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