邦楽、和楽器のコンサート公演を考える
100席の和楽器コンサートを開催しました。
満席となりました。
客席の中の方々の属性を考えたことはありますか?
100人がほぼほぼ、和楽器愛好家、和楽器楽器をやっている人、やっている人の関係者の場合。
100人がほぼほぼ、音楽を聴くのが好きな人、楽器は全くせずに聴くのが好きな人の場合。
どちらが、未来がありそうですか?
人口に関係なく実現できるのは、どちらだと思いますか?
そして、2000人のホールを満席にするには、どんな属性のお客様を集めないといけないでしょうか?
お客様の属性は何できまるか
いろいろな要素があるかと思いますが、演奏者、演奏曲目でしょう。
そして、
ペルソナ(仮想のお客様)として想定する客席の属性に決定されます。
最終的にはその繰り返しが決定づけます。
邦楽業界に評価される内容か、一般に評価される内容か。
ここで、客席の属性は決まります。
積み上げてゆくことで、その演奏者、コンサートのブランディングができあがります。
後は音楽が向かっている向きです。
お客様に向かっている音楽では、邦楽愛好家、和楽器をやっている人、関係者で客席が埋め尽くされることは無いです。
むしろ、客席の属性がこのような場合は、悪評になってしまいます。
なので、演奏者に向かっている音楽を演奏することが正解というか、多くの場合そうでしょう。
満席になった成功体験があれば、それに基づいて、演奏者に向かっている音楽をし続け、そのイメージが確立してゆきます。
音楽を聴くのが好きな人、楽器は全くせずに聴くのが好きな人が客席にほとんどの場合は、どうしたらいいでしょう。
先ほどとは逆です。
客席に向かっている音楽をするのが基本です
そして、そのイメージが、演奏者、コンサートについてゆきます。
最初の想定、それぞれの積み重ねで、客席の属性は決定します。
つまり、客席の属性は、客席の属性そのものによって、決定した音楽の向きに大きく影響をうける、ということです。
どうなってゆくのか?
演奏している音楽に注目してみるとまた違う視点から見えてきます。
舞台に立っている人、演奏している人、愛好家の人がお客様となった場合、そのステージで演奏される音楽はだれを満足させるような音楽になっていると考えられますか?
これは、演奏している人が楽しい音楽になっています。
聴く人のために、作曲された音楽ではない、ということです。
聴衆のいない音楽です。
ですが、邦楽関係者、邦楽愛好家ならば、聴衆になります。
聴衆は、同じように邦楽愛好家出なければ成り立たちません。
楽器をしている人が楽しい、とても重要な要素だと思います。
ですが、これが行きすぎてしまうと、音楽は誰に向かっているのか、お客様は誰か、がおかしな方向に向かってしまいます。
裾野を広げるということが難しくなってしまいます。
演奏者本人が楽しめる曲は、一般の聴衆を無視します。
・愛好家の人が楽しめるように。
・箏、三味線、尺八がまんべんなく合奏に参加できるように。
・演奏者の都合を優先して、弾きやすいものにする。
・メロディを各パートに振り分けて一貫性がない。
・やっている人は楽しいが、聴いている人にとっては、違和感しか残らない。
といった、曲になります。
愛好家の方が客席を埋めてくれれば、何の問題も無いし、和楽器の音楽がどこに向いていようが、その空間は満足であふれるかもしれません。
ですが、どうでしょう。
そんなこと起きますか?
人口に依存しすぎます。
地方では絶対に無理です。
もっと突っ込んでいきます。
演奏していることが楽しい。
という曲ばかりに触れている愛好家のみなさんは、他人の演奏に興味をもつでしょうか?
「勉強になります」という言葉も良く聴きます。
「自分が練習している曲だから聴きに来た」という言葉も良く聴きます。
これは、裾野が広がる、新しい人が聴きに来る、ということとは真逆じゃないでしょうか?
演奏しているのが楽しいのですから、
他人の演奏を聴くことに興味がない人が
増えてゆくばかりじゃないでしょうか?
その結果、地方における邦楽愛好家、和楽器愛好家にしか向かっていない演奏会の会場はさみしいことになっているんじゃないでしょうか。
聴衆としての心の震え、感動、衝撃、を体感することが、音楽をどこに向けて届けるかの原体験になると僕は思っています。
これが無ければ、やりたい人も、やっている人も、演奏会には足を運んでくれません。
まとめます。
最初の問いはどちらでも可能性があるんです。
ただ、無策では無理です。
考えるべきことがたくさんあり、育ててゆくことがたくさんあるのです。
僕は地方で活動してるのではっきりいえることが一つあります。
人口の多い東京などで成立しているものは、地方では、ほぼほぼ成立しません。
濃度は薄くなります。
自分がどの位置にいるか、流れのどの当たりにいるか、を考え無ければいけません。
人によっても、場所によっても、自分の上流にいる人と同じことをやっても同じ結果を再現できないのです。
役割、役目がそれぞれ違うんです。
邦楽関係者、邦楽愛好家に向けて演奏するのも、
一般の音楽好きの方、楽器は全くせずに聴くのが好きな人に向けて演奏するのも、
どちらも、濃度の濃いものを、惹きつけて放さないもの、魅力の本質を伝えることが大事です。
どちらも、濃く、魅力のある音楽をし続ければ、2000人のコンサートホールが埋まる可能性があるでしょう。
自分のポジションはどこにあるのか。役割はなにか。
さて、あなたは、
愛好家に喜ばれる曲、聴衆に喜ばれる曲、
どちらを演奏しますか??
どちらを演奏するポジションにいますか、役割にいますか?
明日は、じゃあ、薫風之音、僕たちは結成当初どうしてきたかを少し書きます。
では、ごきげんよう。
※今日のごはん写真
ラーメンですね。ラーメンをすすってください。
尺八を吹くときに重要な場所が反応します。
ストローで説明もしましたが、「ストローで吸う」が一番大きなポイントなのに、それを勘違いして、「ストローで吹く」が重要だと思ってしまう人が多くいます。
なんどいっても、吸うことから得られることではなく、吹きたがってしまうのです。
いいですか、キツい言い方になりますが、、、、
「だから、上達しないんです。」
尺八は吹く楽器だから、ストローだって吹くときに意味があるんだろ、と決めつける傾向があります。
だから、吸うときに反応している筋肉、出来事を見過ごすのです。
できていないこと、気がつかないこと、だから、いまうまくいっていないのです。
わかっている、わかったつもり、できている、できているつもり、は、上達を妨げます。
ダイエットした方が良い、わかっています。わかっていいるつもり、で結果はでません。
食事のとリ方気をつけましょう、やっている、やっているつもり、で結果はでません。
同じことです。
ですが、ラーメンは吸う、しかしません。麺を口から出すなんてしません。
麺を吸ってください。吸っているときに使っている筋肉、口周りの状態、口の中、ベロの位置。
僕は、ほぼほぼ、尺八を吹いているときと一致します。
麺を吸ってください。尺八のことを考えていれば、まちがいなく、ゼロカロリーです。
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