手段を実行するだけでは意味がなくて、目的を達成できているかが大事。そしてそれを支えるもの。

今週は、練習するときに、レッスンを受けるときに、ヒント、アドバイスを参考にするときに、意識しておきたいこと。を何となくテーマにして、意識高い系なメッセージをかいていこうかな、なんて思っております。

今日は昨日のブログの続きのような内容になるので、もしまだお読みでない場合は、読んでからの方がいいかと思います。

体の動かし方を正確に。思ったようにコントロールしている人の方が少ない。

体を思ったように動かせない。

体を思ったように動かせていると思い込んでいる。

修正するための変化が起こせない。

 

などと、できていない状態がずっと続いてしまう場合には、あれとあれに気を付けてくださいというお話でした。

 

そして、今日はそれを支える、ものです。

 

答えはとてもシンプルです。

何に基づいて、そのアドバイスやヒントなどの手段が生まれているかということです。

それは、なぜそうするか、の理由ですね。

 

つまり、起こしたい現象が起こる理由、です。

 

それを理解していることです。

 

尺八の音が出るか出ないか、の問題で言えば

「尺八の音が出る原理、理由、理屈」です。

 

どうして音になるのか、

何が音になっているのか。

 

このことを知っていなければ、自分の体の動作を客観的に観察しても、できている、と思い込みがちです。

また、間違った理解だと、間違った理解に基づいて、アドバイスやヒントを実践してしまうので、間違った動作を起こしがちです。

 

では、どうして、尺八の音がでるか、ということは考えていますか?

 

歌口で息が半分に分かれて、息が引き裂かれて音になるわけではありません。

精神統一、心の落ち着き、邪念を払う、そんなことで音が出るわけじゃないです。

肺活量、腹式呼吸、で音が出るわけではありません。

不思議な力で、尺八の音が出るわけではありません。

 

簡単にまとめると、

舌面に沿って息が流れると音がでます。

尺八の管中と外に空気が出入りして振動が音になります。
振動するのは息、息が音になります。

 

尺八が振動する。歌口が振動する、と思っていたら、どんなアドバイスもヒントも、尺八を振動させようとする動きに引っ張られて吹こうとします。
尺八の管内に息を吹き込もうとしてしまったり、歌口の裏側に息を当てるように吹いてしまう感じに引っ張られそうですよね。

歌口で息が二つに分かれる。と思っていたら、二つに分かれるように吹いてしまいます。
拡散するようなラッパ状に口を閉じて。ふー、と吹いてしまいそうな感じに引っ張られそうだな、っておもいませんか?

 

たとえ、音が出ても、そこには違和感が必ず残ります。

 

 

そして、舌面です。

あのカットされている部分です。

あそこ、面ですよね。

決して、点とか線ではない。

 

もし、点と点をピンポイントで狙うことを考えてしまって、

音が出にくい状態の人、失敗しやすい環境で頑張ってしまっているとしたら、

面、という広い部分に、息が流れると思ってみると楽じゃないですか?

 

その流れる息も点と思う必要はありません。

せいぜい、流れる線、平べったい面だと思ってもいいです。

太い息の線でもいいです。

 

舌面の上を息が流れる。

舌面にそって息が流れる。

 

点に対して線が触れて音が出るのとは全然ちがいませんかね。

 

舌面に沿って息が流れるので、吹く、という言葉でなく、息を乗せるように、という言葉を使う場合もあります。

それで、がっしり音が鳴る感覚をつかんだ生徒さんもいます。

 

吹き続けるは、振動し続ける、乗せ続ける、わけです。

たよりなく、暖簾に腕押し、で手応えなく息が流れれているわけではありません。

 

ましてや、息を半分捨ていている、なんてめちゃくちゃなことを言う人もいますが、息は全部音に変わっているという実感は僕にあります。

これは、科学的に実験したわけではありませんから、実際に検証してみたら出ている息の半分が音に変わるものには無関係かもしれません。
ですが、捨てると思って吹いていないということが大事です。

息が振動して音になるのは、振動させよう、と思って吹いているわけではなく結果的に、歌口で高速で中と外に出入りして音になる振動が生まれます。

結果的になるものを意図的にそうしよう、と思って実践したらやりすぎで、うまくいかないものの方がたくさんあると思います。

 

すべての息が音に変わる、というイメージで、舌面に沿って息がながれるように吹いている人と

半分の息を捨てる、というというイメージに引っ張られながら、舌面に沿って息がながれるように吹いている人とでは、決定的に違う結果が出ます。

 

 

出来ない理由を考えるのが得意な人もいますよね。

・腹式呼吸ができていないから。

・肺活量がないから。

・才能・センスがないから。

 

でも、これらは、音が出る原理、に何か関連しているでしょうか?

一切関連していませんよね。

 

そんなことで悩む必要ないんです。

 

シンプルに音が出る原理を考えてみましょう。

 

シンプルにそれを実行するために、手段をつかっているか、客観的に考えてみましょう。

 

肺活量、腹式呼吸、センス、もし仮に、必要な場面が存在するとしても、絶対に「今」ではないとおもいますし、

そこが原因になるときは、ほとんどおとずれないと思いますよ。

 

 

 

ではごきげんよう。

 

 

※今日のごはん写真

一つの具体的な問題を抽象化することによって得られたもので、別の具体的な問題を解決する、という力が手に入ったらいいなと思っています。
考え方の訓練ですし、問題解決のための一つのセオリーです。

言われたことをそのままやる、だけで結果が得られるかもしれませんし、全く結果は得られないかもしれません。

ただやっぱり、人生において必要なのは、考える力とか問題解決の力です。

言われたことをそのままやる、ことももちろん、大切な力です。
そんなの簡単だ、というかもしれません。
でも、多くの人は、言われたことでも、そのままできません。

言われたことをそのままやる、難しさを知らないのです。

だいたい、自分の記憶や知識のアレンジが入ってしまいます。
言われたことをそのままやる、ことが目的のために重要なポイントだと理解できていれば、言われたことをそのままやることに大きな意味が生まれます。
言われたことをそのままやるだけでは、目的の達成率が低い場合、さらに達成率を上げる、成功率を上げるために、言われていないこともやる意味が生まれます。

どちらも、考えているから、できることなのです。

ちょっと抽象的な話で考え方を作る役に立てばいいかなと思って意識高い系メッセージとか言っていますが。。。

どうしよう、今回は、音が出ない、ということについて、シンプルな理由に触れながら書いたので明日はちょっと他の問題などで、具体例を取り上げて書こうかな。
具体例になりすぎると「取り組み方」「考え方」の構築のためにはならないかもしれませんが、例として紹介します。

音楽の問題解決の思考方法の訓練は、人生の問題解決の思考方法の訓練と同じだと思っています。
人生経験の豊かな方は、その経験を楽器に応用して、これからいろいろな問題を解決していかなければいけない人たちは、楽器で身に着けた思考方法を応用して。
音楽を学ぶこと、楽器を上達することは、孤立したもので、他に応用できないものを学んでいるとは決して思って欲しくないです。
考える力、問題を解決する力、は生きる力だと思います。

 

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