やりたくないことをやったら、成果につながった。

自分が願う結果を出したいために、やりたくない、とおもっていることでも、やってみたら、自分が願う結果に近づいた。

なんて、経験をしたことはありますか?

 

僕はあるんです。

 

箏や尺八が、今はもう死んでしまった楽器、知っている曲は出来ない楽器、今の自分たちには響かない音楽しか出来ない楽器、と思われていることが嫌でした。

アウトリーチなどで学校に演奏にいくことも多いので、こどもたちには先入観なく音楽を聴いてもらいたかったのです。

 

でも、世の中がそうじゃないんです。

「昔の楽器だよ。」

「古い、伝統のある楽器だよ。」

「お正月に聴く楽器だよ。」

「修行だよ。我慢して聴きなさい。」

などと、懇切丁寧にステレオタイプのイメージを植え付けてくださるのです。

 

僕達が演奏する直前にも、ご丁寧な紹介をされる場合だってあります。

「日本の伝統楽器です。古い楽器です。眠くなるかもしれませんが、滅多に聴けない貴重な機会なので、しっかり聴きましょう。」とか。

もうほんとうに、余計なお世話なんですよね。

先生が決めつける導入や、演奏終わった後の結論、とかマジで余計。

こどもの反応にも、直後の感想にも余計なバイアスがかかる。
好きも嫌いも、良いも悪いも、先生の言葉で誘導して欲しくない。

先生とは違う立場、演奏家とかアーティストとして音楽を通じて、こどもたちになにかを伝えようとしているんだっての。

すみません、取り乱しました。

 

なので、そういったバイアスの期待に応えるようなこと、したくなかったのです。

 

でも、どんな状況で始まろうが、自分たちの伝えたい物が伝えられるような内容を一緒に考えてもらえる機会がありました。

りゅーとぴあアウトリーチ事業です。
薫風之音は、この第一期生でして、演奏家と真剣に向き合ってくださる第三者の存在のありがたさを思い知ったわけです。

自分たちからは出てこないアイディア。
でも、それはやりたくないことかもしれない。

やってみたら、違う結果がでるかもしれないよ。と背中を押してくれる。

 

やりたくないこと、マイナスだと思っていたこと、を上手く利用してプラスにする。

やりたくないことを、やりたいことに転換する要素を盛り込んでゆく。

 

結果的には、自分の望まないバイアス、先入観に応えること、とは全然違う物になりました。

やりたくないこと、やりたいことを明確にしてくれる。
より伝わるような仕掛けになりました。

やりたくない、と思っていたことがむしろ、必要で欠かせないものになるくらいになりました。

 

なかなか、大変でしたが、とても意義のある、学びのある期間でした。

なので、結果的に自分達が伝えたいことが、わかりやすく、たのしく、つたわるようになりました。
どんなバイアスをかけられても、先入観があっても、それをぶち壊して自分たちが伝えたい物を伝えていけるものになりました。

たくさんのことに悩んでいた時期だったので、また新たな発想や、手がかりとなって、いろいろなことにつながっていきました。

 

この話は、決して、我慢してやれ、とか、苦労は買ってでもしろ、みたいな話とは違うんです。
そういった、ストレスを感じてまでやる物とも違いますし、そんなものは、やる必要ないのです。

視野を狭めていないか、固定観念にとらわれていないか。を自ら考えて見る。

そういったことです。

発展、広がり、出したい結果につながる仕組みになってしまったら。

結果的にやりたくなかったことは、やりたいことになってゆきます。

 

自分たちのこと、自分のこと、と思って、深く考えている、よく悩んでいるからと思っているのは視野が狭くなっている状態だなと思い知りました。

 

もちろん、いい加減なアドバイスに価値はありません。

すでに織り込み済み、検証済みのものだって、たくさんあります。

 

やりたくない、やる意味がない、と思い込んでいたもの、に活路がある場合もあります。

 

出したい成果、出したい結果から逆算して、そのアプローチにどんな意味があるか。

 

否定せずに考える、調べる、試す。

 

もしかすると、おもいもしない、爆発的な力を発揮するかもしれません。

 

○○でなければいけないから、××はやりたくない。やる意味がない。

 

果たして本当でしょうか。

 

否定したいものこそ、もしかすると、自分の大切な物を、くっきりとハッキリとさせて、伝える力を拡大してくれるかもしれません。

 

 

僕は自分の経験を通じて、強く思っています。

 

 

あなたの伝えたいことはなんでしょう?

やりたくない、と思っていることのせいで、伝えたいことが最大限まで伝わりにくくなっているかもしれません。

すべては、採り入れ方、やり方次第です。

 

 

自分の範囲に収まらないように。

視点を変えて、あたらしい発想や知識を積極的に。

 

コンサートの構成、仕組みのことでお話ししましたが、尺八を吹くこと、練習することそのものにも応用できます。

 

とはいえ、思考の転換、発想の発見は、簡単じゃないことも良く分かっているんですがね。

 

 

ではごきげんよう。

 

 

※今日のごはん写真

毎年、5月6月の暑くなる前や、これからの時期は、アウトリーチでいろいろなところに演奏にいっていました。
今年は、とても厳しい状況です。
近い距離で一緒に空間を共有しながら、身近に音楽を楽しめるアウトリーチは、薫風之音にとってすごく意味のある活動です。
和楽器のもつ距離感の遠い印象や敷居が高そうな印象、そういったものを自分たちのパフォーマンスやアイディア、聴いてくださるみなさんと一緒に壊していくような感覚だからです。
コンサートホールでも、出来るかもしれませんが、アウトリーチでじゃないと出来ない充実の空間がそこにあります。
コンサートでは味わえない体験や時間だと思っています。

近い距離でコミュニケーションをとりながら、一緒に楽しい時間をつくるあの時間はもうしばらく難しいのかな。

すごくさみしいです。

大きな影響力では実現できないことを、コツコツと積み重ねてきた活動が止まってしまったと感じて正直辛いです。

オンライン、動画、手段はあるにせよ、満足度には大きな差があります。
仕方ないとか、これぐらいが、という気持ちでオンライン、動画では出来ない。

実際に目の前での演奏の満足感や一体感、楽しい空気感。

それと同等、超える付加価値をどうやって生み出すか。

オンラインの演奏。
動画での演奏。

それぞれの性質をよく考えて数ヶ月。。。。
違った角度から意見、現場の声、じっくり話し合う機会が欲しい。

これも、やってみなけりゃわからない。なのでしょうかね。

 

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