僕が椅子に座っていられる理由。安定して音が出る理由。同じだ!

椅子に座って考えてるときに思いました。

 

僕が椅子に座っているのは、椅子が僕の体重をうけとめているからだよな。

椅子が僕の体重を受け止めるだけでなく、それ以上に押し返して来たら、僕は今座っていられないわけだ。

 

受け止める以上の力を掛けたり、これ以上、体重が増えつづけたら、椅子が壊れるわけで。。。

 

僕が今座っているという状況は安定しているんだな。

 

バランスが取れているということか。

 

などと、当たり前のことを当たり前のように、考えていまして。

 

 

尺八です。

 

 

息の話や、唇の話をするときに、多くの人は、一方の話だけで終わってしまうことがとても多いです。

 

 

甲音は、唇をもっと閉じて吹く。

 

とか。

 

乙音は、息を遅くして吹く。

 

とか。

 

これだけで、できる人もいれば、できない人もいます。

そりゃ当然だ。

 

情報が少ない。

少ないというか、その時、息はどうなの?

その時、唇はどうなの?

 

って思いませんか?

 

 

で、できちゃう人は、その時の一方の行動は、わかっちゃうんです。

できちゃうんです。

 

だから、必要ない情報。

もしくは、認識していない情報。

 

だから、伝えない、伝えられない、という状況になってしまいます。

 

伝えた方がいい情報、僕なりに4つに。

僕が尺八を演奏しているときに重要だと思っている要素、変化する要素を、大雑把に4つにわけてみようかと。

 

距離のこと、

息のこと、

唇のこと、

口の中のこと、

 

この4つです。

この4つが変化して、ある一つの状態を保つようにバランスをとれていたら、その音が成立する。

といった感じにシンプルに。

 

 

分かっちゃう人がなぜわかっちゃうか、理解できちゃう人はなぜそうしちゃうか。

 

押せば押し返す。

引けば引く。

 

つまり、甲音を出すときに唇をとじろ、という人は、その閉じた唇にたいして、バランスの取れた息の強さに自然と変化させます。

大きな音をだそうとおもったら、増えた息に対して、バランスの取れた唇の穴に変化します。

距離が近くなれば、その距離に対して、必要な量の息をだします。

 

バランスをとる。

 

そこを考えているから、自然と反応できます。

 

椅子に座ることにそーっと座りませんよね。

これ以上勢いをつけて座ると壊れる、という塩梅を知っているはずです。

 

グラスを机の上に置くときも、これ以上強く置くと割れることも知っています。

たまごを持つときに、これ以上の力を入れると割ってしまう。これ以下の力だと持てない。

 

わかっているんです。

だから、できちゃう。

みなさんも、そういったことに関しては、バランスをとることをもう知っているんです。

 

だから、尺八でもわかっちゃう人がいる、できちゃう人がいる、ということも理解できますよね。

たまごをもって、といわれたときに、もって、と言われただけで持てる。

そこで、割れないように力を入れすぎないで、と言われなくてもいいわけです。

 

しかし、そこで割れないように力を入れすぎないでね、と言わないと、持った瞬間に卵を割ってしまう人もいる。と思っていることが必要です。

割れない力具合、どうやって皆さんは学んだんでしょうね?

 

それと同じように、細かく意識したり、考えたりしなくても、尺八を吹くときに必要なバランスの取り方も、わかるはずなんです。

 

すこしでも、尺八の音の出る理由を知ることで。

すこしでも、理解することで。

 

ちょっとだけ具体的に。

上級者を目指すには、あらゆるバランスの取り方を知ること、だと思います。

 

では、初心者は何をするか。

一つのバランスの取れた状態を身に着ける、ということになります。

 

・尺八を吹くのがしんどい。

・息がすぐなくなってくらくらする。

 

はい、どうすると問題は解決しますか?

 

肺活量、腹式呼吸ではないことが、わかりませんか?

 

先ほど挙げた、4つの要素で解決します。

息のこと、

唇のこと、

口の中のこと、

距離のこと、

のうち、少なくとも、2つの要素の、息のこと、唇のこと、だけでも、解決するんです。
(4つ利用したらもっと楽になりますが。)

 

・音がでない。

・乙音が出ない。

・甲音が出ない。

という問題も、肺活量、腹式呼吸ではないんです。

4つの要素で解決することを考えてください。

 

音が出るバランスをとる。

乙音が出るバランスをとる。

そして、甲音を出すことは、甲音が鳴るバランスをとる。ということでもあるわけです。

 

 

バランスを崩しているものは何か。

バランスをとるために参加していないものはいないか。

 

考えてみましょう。

 

息を安定して長く出す方法は、もう本能的にじつは知っています。

やったことある動作かもしれません。

 

でも、それを阻害する尺八を吹くときにやめた方がいいと言われている動作があるんです。

 

 

それは、「ほっぺたを膨らまして吹いてはいけない」です。

 

 

書くとながくなるので、詳しい話は明日にします。

とはいえ、今、楽器を当てずに、ただ、「ほっぺたを膨らまして思いっきり長く息を出す」をやってみればわかるはずです。

お風呂に入ってお湯に顔をつけて、ほっぺたを膨らまして口からブクブクと息を吐いてみてもいいと思います。
(あ!このとき絶対に事故のないように気をつけてください。)

お、水に顔を付けて口から息を出すときの動作だと僕は自然と、息を吐く、と文字にしたぞ。

誰かが尺八を吹くときには「吹くのではなく吐く」といったりするその「吐く」だ。

 

 

 

てぃりぃりん、てぃりぃりん、てぃりりんりん
てぃりりん、てぃりりんりんりん

 

お風呂が沸きました?

 

 

ではごきげんよう。

 

 

※今日のごはん写真

他にもストローを加えて、水に差してあわブクブクしてみてもいかもしれませんね。
このときは、別にほっぺたを膨らまさなくてもいいかと思います。

理由は、まあ、ストローの穴、という基準が強制的に決まっているからです。

それに対して、水、という抵抗を、ぶくぶくし続けるためのバランスをとる、って行動になります。

尺八を吹きたい、という気持ちが先走るのではなく、冷静に、落ち着いてバランスをとることを考えてみて欲しいですね。

みなさんの体は、みなさんが思っている以上に優秀で、自分が何とかしようと思えば思うほど、余計なお世話になることが多いです。

僕が自然とやっている動作、自然と出来てしまう動作にこだわる理由はそこにあります。
だって、もうできるし、やれるんだから。

 

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