尺八を吹くときの口元、息の出口、を水道のホースに例える話。
これ、良く聴きませんか?
教則本にも書いてあるくらいかもしれません。
このたとえ話、当たり前のように使われていますが、当たり前のように使いすぎて、よく考えて話していないように思えるんですよね。
・甲音を吹くときには、ホースの先っちょをつぶす。
・ホースの先をつぶせば勢いよく水が飛ぶ、遠くに飛ぶ。
という奴です。
でさ、ホースの先っちょをつぶしたら、遠くに飛ぶ理由、って考えたことありますか?
出口が細くなるから。
でも、
出口が細くなっても、
つまり
ホースの先っちょをつぶしても、遠くに飛ばないときがあるかもしれない、って考えたことありますか?
別の条件がちゃんとある。
それを理解しないと、水道のホース理論を尺八を吹くときの例え話にするのは、微妙だと僕は考えているのであります。
なので、僕はそもそも、ホースの先っちょをつぶす、という考えはあまりいいとは思っていません。
それなら、つぶさなくてもいい太さのホースを最初から使えばいい。と思っているからです。
そして特に苦手なのが、
甲音を吹くときにホースの先をつぶす。
という例えです。
じゃあ僕がホースの先をつぶすときはどんな時だとおもいますか?
それは、音色を変えるときです。
音色を変えるときに、ホースの先に変化を与える可能性があります。
とはいえ、基本的にホースの先を変化させたくないと思っています。
そして、この例え、
初心者の人にとってわかりやすい説明だから使われているのかもしれません。
この考えをいまでも、ずーっともっている人いますか?
初心者のために考えられた説明を軸にして、上級者は演奏しているでしょうか?
初心者のための説明だから、プロは上級者はそんなこと考えていない。かもしれません。
これが考え方の基本だから、ずっとこれ(ホースの先をつぶす理論)を大切にしているあまりに、上達に制限がかかっている人もいるかもしれません。
特に、乙音のときは、ホースの先はそのまま、で、甲音のときは、ホースの先をつぶす、と考えてしまっていたら、なおさら、危ない。
どんどん、自分の演奏の枠を固めてしまって、できることの幅を狭めて、自由な演奏ができるはずなのに、みずからが制限を作ってしまってしまいます。
分かりやすくて、簡単な説明だから、便利につかってもいいと思います。
ただ、僕は「水道のホースの先をつぶす」だけでは説明が足りないので、他の事もきちんと話します。
そして、絶対に、甲音はホースの先をつぶして、乙音はホースの先を緩めて、とは言いません。
絶対に。
もし、言うとしたら
ホースの先をつぶしたような吹き方が、ちょうどいよい、と感じたのなら、乙も甲もホースの先をつぶして吹く。
目指して欲しいのは、
ホースの先をつぶさないと楽じゃないのなら、つぶさなくても楽な太さのホースを用意しませんか?という。
ホースの先をつぶすと、勢いよく水が飛び出る。
潰さなくても楽に水が勢いよく飛び出る太さのホースでもいい。
水が勢いよく飛び出る。ために両方とも同じことが理由になっているからです。
ホースの先をつぶすから、水が勢いよく飛び出る。
ホースを細くすれば、水が勢いよく飛び出る。
同じ結果になります。
ということは、もういくつかの理由があるのに、この説明が間から抜けているということが予想できます。
そもそも、ホースの先をつぶさないと、勢いよく水が飛び出る。のか、
ホースの先をつぶしていなかったら、その水はどんなふうに飛んでいるか、ということも大事なポイントになります。
これから数回に分けて、あまり長くならないように分割して、書いていきます。
お付き合いください。
では、ごきげんよう。
※今日のごはん写真
実際に水道のホースをもってやってみるとわかります。
めちゃくちゃわかりやすいです。
びしょびしょになるかもしれませんが。
水が流れているホースの先をつぶす動作は、なにを感じてつぶしていますか?
それは、水の流れですよね。
水の流れの抵抗を手応えに感じて、つぶしかたを調整しているはずです。
ホースの先っぽを事前につぶしておいて水をだす。
なんて、やらないはずです。
水の流れを手応えに感じているから、それに反作用して指で調整するんです。
主役は水です。
水に合わせて、指がうごいています。
どうして、尺八を吹く動作に置き換えたら、唇の動きや唇の形を優先に考える人が多くなるのでしょう。
そういった人たちには、ホース片手に水をぶっかけたくなります。
となると、肺活量とうるさい人には、バケツで水をぶっかけることになるな。。。。
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