どんな音を出したいか、の時点で成長に差が出てしまう現象が起こる原因。

まあ、もちろん、僕は、差が出ないように、説明しながら土台を作っていくのですが、それでもしんどいときがあるんですよね。

 

他の教室の様子はわかりませんが、しんどいままほったらかしになる場合もあるかもしれません。

いやー、いけませんよ。

 

 

さて、何が原因でしょう。

 

 

指導力不足???

 

尺八の音に対するイメージ????

 

 

まあ、どちらかというわけではないでしょうね。

でも、イメージを作っているのも、指導力不足も、尺八を提供する側次第でどうとでもなることです。

 

 

僕が初めて尺八を吹いたときのお話をします。

 

僕は、尺八の音、というのを良く知らないまま楽器に触れました。

しっかりと最初に聴いた音は、教えてくださった先生の音です。

 

びしーっと力強いカッコいい音でした。

 

だから、一番最初に目指した音は、その音です。

だから、しっかり吹く、ということは頭の中にあったと思います。

 

かすれた音、ふんわりした音、柔らかい音、が尺八の音色で、それを出そう、とは思いませんでした。

 

 

なので、しおしおモードになることはなかったですね。

イメージした音を出すためには、ぱんぱんモードでなければいけないなと自然と思ったわけです。

 

 

その後、大学生になって、先輩たちが上手に吹いている音を聞きイメージも膨らみました。

 

一番の影響は、

コンサートで、師匠の福田輝久先生の次元の違う音楽を実現している次元の違う音を聞いた瞬間です。

 

「これが尺八が出せる音だったんだ……」

「いままで、聴いていた尺八の音っていったい何だったんだ……」

 

と、雷が体を貫くかのような衝撃を受けました。

そして、楽屋に押しかけて、稽古に通うことをお願いしました。

ま、僕の話は、ここまでにして。

 

僕は「こんなの尺八の出す音じゃない」と思ったことは一度もないわけです。

 

あ、もちろん、下手くそな音は尺八の出す音じゃない、って思いますけど。

 

 

どんな音色をきいても、世の中には、不幸にも

 

「こんなのは尺八の出す音じゃない」

 

と思って、閉じてしまう、否定してしまう人もいます。

 

それは、尺八を吹いている愛好家の人でも、楽器をまったくやらない人でもです。

自分の想像の範囲の中にあるもので完結させていたほうが楽ですから。

 

もちろん、好き嫌い、好みの問題でもあります。

価値観の違いです。

 

だからこそ、

 

だからこそ、

 

否定、ほど馬鹿なことはないなと思います。

 

僕は、それはそれである。と思っています。

だから、自分がいい!と思ったものを取り入れて、変化してきているんだと思います。

 

 

さてさて、すみません。

話を戻します。

 

ベーシックな尺八の音色というものがないことが僕は問題だと思っています。

 

もちろん、なにをベーシックとするか、ということが問題なのですが。

 

下手ゆえにかすれた音色。

下手ゆえに柔らかい音色。

下手ゆえにふんわりした音色。

 

これは、ダメです。

好みの問題を超えて、ダメです。

技術でコントロールされていないものは、ダメです。

 

壊れた楽器で話をしているようなものです。

 

土台となる吹奏方が確立しているからこそ、

かすれた音色も

柔らかい音色も

ふんわりした音色も

綺麗な音も

透き通った音も

自由自在に扱えるようになります。

 

技術になります。

 

僕は、ワンポイント動画で、初めは「硬い音色」を目指してください。といっています。

これは、土台を作るため、短期間で、効率よく、土台を作るためです。

 

そこに、ほっぺたを膨らましている感覚、口の中の空気圧を感じる感覚、を合わせることで、良い吹奏状態で、かすれた音色も、柔らかい音色も、ふんわりした音色も、演奏できるようになります。

 

世の中にある、尺八のイメージ、どうして、初心者にとってあまりよくない影響を与える音がおおいのでしょうか?

多くの尺八奏者がしっかりとした土台をもとに、かすれた音、柔らかい音、ふんわりした音、を出していれば僕は問題はないと思います。

 

現実は、逆です。

 

しっかりとした土台なく、音を出している場合の方が圧倒的に多いです。

 

かすれた吹き方しかできなくて出ている、かすれた音。

やわらかい、いや、弱弱しい吹き方でしかできなくて出る、よわい音。

ふんわりとした、いや、蚊の鳴くような吹き方しかできなくて出る、しおれた音。

 

尺八って、下手な人にやさしい楽器ですね。

 

枯れた音、なんていい言葉すらあります。

 

下手でも、下手といわれない。

 

尺八だから、さもありなん。

 

と思われる優しい楽器。

ダメでしょ、それじゃ。

 

その音から、またもっと土台のない音が生まれていきます。

 

 

意志をもって、明確にしながら、そんな流れは食い止めないと。

尺八は、かすれた音”も”でます。

尺八は、ほんわりとした音”も”でます。

しっかりとした、きれいな、音だって出ます。

激しい曲も、早いフレーズも演奏できます。

 

世界一表現力があり、カッコいい楽器です。

 

僕はそう思って吹いています。
そう思って教えています。

 

 

では、ごきげんよう。

 

 

※今日のごはん写真
どんな吹き方、どんな音の出方も技術になります。
ただ、技術にするには、使い分けられているか、ということがポイントです。

それしかできないのであれば、技術とはいえない。

あんなのは尺八の音じゃない。

と人は簡単にいいます。
技術として使い分けて、否定している音を使わないようにしている人は多くないでしょう。

できないから、否定しているかもしれません。

あなたの音は技術でしょうか?
その音しかでないのではありませんか?

尺八はもっともっともっともっと、いろんなことができる楽器ですよ。
自分のできないことを否定し始めたら、それは。。。

 

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