技術の基礎を考えたことはありますか?

しっかりとした土台を作ること、尺八の基礎や土台をつくることを丁寧に考えたいと思います。

 

尺八の基礎、基本は、古典だからね、本曲だからね、と言われたことありませんか?

もしくは、言っている人、思っている人、いませんか。

 

違いますよ。

 

基礎は、基礎です。

基礎は技術です。

 

古典も、本曲も、ジャンルです。

技術をもって、演奏するジャンルです。

 

言葉の勘違いをしている人がいるかと思います。

 

本曲はルーツです。

源流。

スタート地点。

 

スタート地点であることは間違いないです。

 

それを「基礎・基本」という言葉に置き換えるから間違いが生まれます。

 

 

「源流・ルーツ」にすべての「基礎・基本」が込められている。

 

これもかっこいいセリフです。

これは、いった人間がかっこつけるのには役立ちますが、学ぶ人間にとっては、あまり役に立たない言葉です。

 

 

すべての基礎・基本を身につけて、技術に昇華した結果、「源流・ルーツ」を演奏できたんです。

 

基礎や基本を、技術を身につけたから出来たんです。

 

だから、

 

源流・ルーツとは別のものとして、基礎・基本という技術が存在するわけです。

 

演奏できない理由、技術が身につかない理由、上達しにくい理由を、「古典」ができていないから。

 

なんていったらダメですよね。

 

目的(本曲を演奏)のために手段(基礎・基本)を学びます。

目的(尺八を楽しく演奏する)のために目的(本曲)を学べ。ってどれだけおかしいことをいっているか、抽象化しても、具体化してもおかしいことがわかります。

 

でも、そんな風に、めちゃくちゃ乱暴な言葉を当然のように使う人たちがいます。

 

ちがうんです。

 

「基礎」ができていないからです。

 

その「基礎」は決して「本曲」ではありません。

 

そりゃね、1つのジャンルである「古典」「本曲」をそれなりに演奏出来るようになったら、ある程度の子とは出来るようになる基礎は身についていると思います。

 

でも、その状態を見て、「古典」「本曲」を学んだから「基礎」が出来ている、とは言いがたいですよね。

 

良く分からない状態、良く整理されていない状態で、根性とガッツと時間が、問題を解決しただけだと思います。

 

 

古典が基礎、本曲が基礎、などという発言が狂っていることが良く分かると思います。

 

 

今の時代のように、和楽器でいろいろなジャンルの演奏をする状態になっていない時代においても「基礎」を積み重ねてゆく練習が、当たり前のように行われていたら、古典が基礎、本曲が基礎、などという勘違いは生まれないはずです。

 

出来るようになる、必要な演奏技術を身につけて、その曲に向き合うわけです。

 

ジャンルが限られていた過去においても、それは変らないはずです。

 

でも、尺八の指導方法って、歴史の長さに比べると全く洗練されていません。

 

 

 

あらゆる技術は、出来ることの積み重ねで成立します。

 

Aという技術の中に、出来ないことがふくまれているのに、いっちょやってみっかとやってみたら出来る分けないってのはご理解できますよね。

 

尺八に取り組んでいる方は、自分が取り組んでいる尺八に関して、客観的に分析できない場合が多いです。

夢中になっているからでしょうかね。

 

 

そして、またその夢中といった熱量によって、問題を解決してしまうこともあるからなおさらヤバいです。

 

 

基礎や土台、という考えを説明したり、学ぶときに、建設物を例えることが良くあります。

そのように考えると、わかりやすいですよね。

設計図、基礎作り、土台作り、まさにそのままの言葉がつかわれます。

 

設計図の役割、1つの方針、1つの目的、に向かっているのに、別の誰かの設計図に途中で変ったらダメなのはわかりますよね。

実際の建設物は、それぞれの作業を一人の人が行うことはなくて、それぞれ専門の職人さんがやります。

それでも、きちんと完成するのは、設計図なり、方針が決まっているからです。

そして、それぞれの仕事において、やるべきこと、意味がはっきりしているからです。

 

こんな風に柔軟に考えることができるし、それが当たり前だと思えるのに、どうして、尺八を吹くときにはそのように考えることができないのか。

尺八に置き換えると何にあたるのか、を想像できないのか。

 

 

これは、指導者レベルの問題が大きいと思います。

これは、負の連鎖による積み重ねの影響も大きくなります。

 

つまり、

 

むちゃくちゃな指導でも

 

できちゃうひと、できちゃったひと

 

根性、ガッツ、時間で解決したひと

 

もいるからです。

 

建設的に問題解決をして上達した人がどれくらいいるか。これがとってもポイントになるとおもいます。

 

もしかすると独学で学び、独学で上手くなった人(いるならば)建設的に技術を身につけている可能性があります。

 

 

指導者がどうやって指導したか。

 

ガッツや根性や時間が解決する方法でしか、教えることが出来なかったら。

 

もちろん、丁寧に教えていても、習う側が上手く理解出来ていなかったら。

理解出来ない奴が悪い。といってしまえば簡単です。

もっと分解して、理解出来るところまで、落とし込まなきゃいけないと思います。

 

 

一度しっかりと考えて見ると良いと思います。

できること、できないこと、自分の今の状態において、今取り組んでいる問題点、実践したいことのためには何が必要か。

 

細かく分解してみてください。

 

ハッキリ言えば、楽器の持ち方にまで戻っても良いと思います。

 

 

枝葉で葉なく幹であり根、根幹にまで、たどること、分解することはとっても重要です。

 

 

分解することで、見えてくるものが確実にあります。

それに取り組んでみましょう。

 

とはいえ、分解することを邪魔するものもあるんですね。

分解した結果、邪魔することになるというのでしょうか。

 

明日は、そんな話をします。

 

 

では、ごきげんよう。

 

 

 

※今日のごはん写真

ホームページに届くメッセージや、動画のコメントに、

・尺八を辞めようとおもっていたけど、もうちょっと頑張ってみようと思った。

・ほったらかしで何も教えてくれない。やることが分かってうれしい。

という内容のものが良く来ます。

それくらい、なんかめちゃくちゃな世界なんだなとおもいます。

基礎、土台をつくることの1つのよりどころ、指針となるような物を作っていけたらいいなと僕は思っています。

僕自身、自分の指導力不足で、問題解決を上手く出来ず、辞めていった生徒さんもいます。
どうしたらよかったか、をすごく反省します。

もっとわかりやすくなるには、本質を伝えながら、煩雑になりすぎずにと悩みます。

なので、動画などの説明でわかりにくいこと、わかりやすいこと、があったらぜひ教えて欲しいんですね。
どこが、なにが、わかりにくかったか。また、わかりやすかったか。

みなさんの声がすごく役に立ちます。

たくさんの人と楽しく尺八吹きたいです。

 

 

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