今日のお話は、これまで書いたことのない切り口からのお話かと思います。
ここ数回の記事は、尺八の音は肺活量は関係ない、というテーマでお話ししております。
前回の記事を読んでいただけると、よりわかりやすくなるかも知れません。
とりあえず、今日のブログを読んでいただき、興味がわいたら、お時間のあるときにお読みください。
先日、泉州尺八工房の三塚さんがこんなTweetをされていました。
息を吸わずに吹いてみよう!
普段の会話では息をわざわざ吸うことはしません、今ある空気を消費して話し終わったら「元の状態に戻す」
このとき「吸う」という感覚はないはず。
これでも鳴らせる・・とわかれば無目的に思いっきり息を吸って力むことから開放されるはず。
人間は本当はブレスの名人!— 三塚幸彦 (@y41009786) July 4, 2021
このお話、今日の内容となんとなくつながるなと思いました。
今回のブログタイトルをそのまま試して見てください。
できますかね?
出来る人は、すばらしい!
そんなことわかっているよ、って感じで出来た人もいれば、
あれ、この感じ?
と新発見で成長の兆し、問題解決の兆しを得られたかもしれません。
出来なかった人、良くわかんなかった人、ほい、それが普通です。
少しずつ、解説していきます。
もちろん、すべてを理解出来なくてもいいです。
なんとなくそうらしいよ。って思ってもらうだけでいいです。
また、数ヶ月後、数年後にこの記事を読んでいただけるとそのときにまたなにかひらめくかも知れません。
しっかり息を吸ってから音を出す。
いい音でますよね。
多分、力強く、ビシッとならしていると思います。
テンポ60で4拍くらい音を伸ばしてみましょうか。
さあ、どうなりましたか?
最後まで、同じ音量、音質で、丸太のような、音をだせましたか?
途中で音量が減ってしまったり、音質がわるくなったり、不安定な音になってしまいましたか?
ビシッと音を出せた、不安定な音になってしまった、その違いの理由は何だと思いますか?
肺活量が違うから。
とかいったら、絶対にダメですから。
全くもって違います。
吹いている途中で、肺に入っている空気で感じる100%の充実感を失ってしまったからです。
4拍、音を伸ばしている間、ずっと充実感を失わないように出来ているか、出来ていないか、の差です。
息が減っているのに、100%の状態。
量ではないんです。
あくまでもパーセントですから。
比率です。
どうしたら、それができるでしょう。
前回の記事の例え話では、
バケツから水を取り出す、コップのサイズを変えて。コップがしっかりと満たされた100%の状態を作ることを話しました。
水の量ではなく、100%であることが大事だと。
今日の話の肝は、バケツです。
バケツも常に100%で水が入っている状態にしましょう。って話です。
コップで水を取り出したら、その取り出した分、バケツが小さくなって、表面張力が発生するように、つねに満たされた状態になる。
現実的にバケツでは作れない状態ですね。
だから、水が減ると同時に、容積も減っていき、容積に対して常に100%の状態を保つことが出来るもので、たとえられます。
それが、注射器です。
注射器を思い浮かべてください。
注射器は、シリンダーを押し込めば、中の薬液が減っていきます。
ですが、注射器の中はずっと薬液で満たされ続けた状態です。
押し出されて薬液がなくなっても、それと同時に、注射器の容積そのもがへっていくので、つねに100%に満たされた状態になっています。
だんだん減っていくじゃなくても、最初から少ない薬液だとしても、100%で満たされていますよね。
大きな注射器だろうが、小さな注射器だろうが、針の先端の大きさが同じならば、同じように薬液が出ます。
注射器の中に入っている薬液の量が多くても少なくても、シリンダーを推してぴゅっと出る勢いは同じです。
注射器の大きさ(←肺活量)、
中に入っている薬液の量(←音を出す前に吸う息の量)、
は、針の先からぴゅっと出る(これから出す音)ことにあまり関係ないんです。
別の要素の方が、ぴゅっと出る、ことにおいて大事なものがあるって思いませんか?
針の太さ、シリンダーを押す力です。
こう考えると、
問題を起こしている原因、
問題解決のために見ているモノ、
これらが、まったく関係ない、的外れなモノを見ていることがすぐにわかります。
本来、考えることは別だとわかるはずなのです。
とは言っても、注射器の大きさ、薬液の量に影響を受けて、やりやすい、やりにくい、は、存在します。
そこで、考えるのは、「その大きさ、量において、なぜ、やりやすいか。なぜ、やりにくいか。」です。
そうすると、必要な要素、見えてきます。
僕は、それを「バランスがとれているかどうか」「楽かどうか」「効率的かどうか」といった視点で考えます。
それによって、作られた状態が出したい音を出すために必要な状態です。
何が、何に、影響を与えるものなのか、を見誤ってはいけません。
因果関係をしっかり考えましょう。
じゃあ、肺活量ってある一定の状態においては、何に影響すると思いますか?
よく考えてみてください。
音が出る、でない。
大きな音になる、ならない。
とはあまり関係がなくて、それらは別の要素の方が大きいかもって思えてきませんか?
次回、もう少しを深掘りしていきます。
ではごきげんよう。
※今日のごはん写真
わかりやすい状態、理解しやすい状態、というのはあると思います。
それを引き出すために、僕は思いっきりやってもらうことをしてもらいます。
思いっきりという言葉ぐらいにしておきます。または「しっかり」とか。
強く、弱く、という言葉ではなく、大げさにやるといった感じかも知れません。
100%の充実感を感じたいのだから、おもいっきり息をすう。
これで、肺活量3500mlの人が100%の状態を実感できます。
ここで、感じて欲しいのは、100%と感じている実感です。
3500mlの吸ったことではないんです。あくまでも100%の実感。
だから、肺活量3500mlの人が、2500mlだけ空気がある状態で100%だと実感できるようになる。
100%であるときに得られる感覚を作りだすことによって。
バランスをとる、手応えを得る、というのは、微調整だったりします。
分量、割合なんですね。絶対値ではない。
お料理の味付けも、黄金比率で覚えていませんか?
小さじ何杯、大さじ何杯、といった個別対応ではなく、比率の方があらゆる場面で応用できますよね。
同じです。
それがわかっていたらできます。
その感覚の身体操作バージョンだと思ってください。
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