あと、もう一歩ふみこんで自分の動作の責任をもってみませんか?
自分の動作をどこまで明確に考えて尺八を吹いているかは、とっても大事です。
先日のブログと関連した内容なので、まだ読んでいらっしゃらない方はお時間のあるときにお読みください。
さて、話を進めて行きます。
・甲音を出すには、唇を締める。
たしかにこれでうまくいけばいいですが、締めた唇から出た「息はこのあとがどうなるか」まで考えていますか?
・メリの動作をしてメリ音を吹く。
あごメリの動作で音を出すときに、メリの動作をしたあとの「唇のこと」「息のこと」どうなったらいいかまで考えていますか?
うまくいく人は自然とそれが出来ているので問題ないのです。
うまくいかない人は、最初の行動までしか制御していない場合があります。
そして、多くの場合、
うまくいかない原因を見つける思考になるのではなく、
最初の行動そのものに問題がある、練度が低いとおもってしまって、むだな反復練習をしてしまう結果になりかねません。
例えば、クリアすべき項目が4つあると考えて見てください。
それなのに、1つ目の項目ばかりにこだわってしまっている状態になっているのはおかしいと思えますよね、
もちろん、1つめの項目はとても大事です。
でも、1つの項目でクリアできるのは、1つだけです。
1つの項目にこだわって、こねくりまわしても、残り3つの項目はクリアできないのです。
・・・唇を閉じて締めているのに、、、閉じ方が悪いのかな??
・・・メリノ動作をしているのに、、、メリの動作が下手なのかな??
違うんです。
そこじゃないのです。
その結果が、音が出る条件、要素を崩す状態を生み出していないかを考えなければいけません。
それぞれの項目が音の出る状態を満たすように、クリアするように、最初の動作を行うことを考えることが大事です。
また、その項目にあった要素でクリアすることが難易度を下げます。
息の問題なのか、唇の問題なのか、当て方の問題なのか、それを見誤っているといつまで経っても難しい方法で難しく解決しようとしている状態が続いてしまいます。
さて、少し具体的にお話をします。
何かやりたいことがあると、どうすると、それが実現出来るか、とを考えると思います。
「甲音を出すにはどうしますか?」と聞いたら「唇をしめて早い息をだします」といった答えが返ってきました。
「大甲音を出すにはどうしますか?」と聞いたら「唇をもっとしめてもっと早い息を出します」と返ってきました
「大きな音を出すにはどうしますか?」と聞いたら「唇を強くしめて強い息を出します。」
「小さな音を出すにはどうしますか?」と聞いたら「唇を強くしめて出る息の量を減らします。」
まあ、こういった回答はあるあるなんじゃないかと思います。
はい、もちろん、これで出来ればそれでいいです。
じゃあ鯨岡さん、あんたはどう思っているんだ、といったら、この回答は全部奥が考えていることとは全然違います。
先ほど書いたすべては僕は違うと思っています。
先ほど書いた動作例は、良くない結果につながる可能性も含んでいます。
言ってしまえば、NG例の一つです。
みなさんには、上記の例それぞれにおいて、NGとなってしまう、音が出る要素を崩してしまう可能性を考えてもらいたいのです。
一つ例として上げれば、
・「甲音を出すにはどうしますか?」と聞いたら「唇をしめて早い息をだします」といった答えが返ってきました。
この場合は、
唇を締めた結果、息の流れが止まってしまう。
唇を締めた結果、下唇などが動いて音が出る息の通り道から外れてしまう。
早い息を出そうとした結果、その息の流れに唇が結果負けてほどけてしまい本人の頑張りに比べて息の速度は落ち、拡散し圧力も下がってしまう。
早い息を出そうとした結果、息の量も大量に増えて、息のスムーズな流れを阻害する窮屈さがうまれてしまう。
などなどなど。
実現したいことのために実行した動作が、生み出すよくない変化を考えて見てください。
こういった思考ができるように日頃からトレーニングしておくといいですよ。
でも、それらの言葉で上手く出来ている人もいるわけです。
うまれてしまう悪影響を自然と回避してしまっているんです。
ヒントやアドバイスを言う人が、自然と出来ていることが多ければ多いほど、その人のヒントやアドバイスには、省略されてしまっている言葉がそこにあります。
省略されていることは前提としてあったり、当たり前、としてあるのですが、ついうっかり忘れてしまいます。
自然に対応しているとしたらなおさらです。
アドバイス、ヒントを実践しようとするあまり、その言葉、その動作そのものだけに意識が向かってしまって、これまで出来ていた、前提、当たり前、のことが抜け落ちてしまうのです。
なんだかうまくいかないことがある。
初心者、中級者の方の悩み、もちろん、上級者の方でも、僕もそうです。
乙音はしっかりとならせるのに、甲音になるとイマイチになってしまう。
大きな音では気持ちよく吹けるのに、小さな音になるとすごく吹きにくい。
メリ音になった瞬間に音が出なくなる。
でも、基本的には「尺八はすでに吹ける」はずなんですよ。
だから、わかっているはずなんです。
基本的に吹けるはずの尺八だからこそ、大事なことは、
甲音にするときに、
小さな音にするときに、
メリ音にするときに、
基本的に吹ける状態で出来ていることをちゃんと実践しているかどうかなのです。
出来ていないときは、なんとなくわかっているけども、最後まで責任を持っていない状態になっています。
一か八かで吹いている状態だと言っても過言ではありません。
それならば、望む結果が出なくて当然です。
次回もこの話の続きを書きます。
合わせてお読みください。
ではごきげんよう。
※今日のごはん写真
尺八の音、そのものが出ない。という本当に始めたばかりの人も同じです。
尺八の音はどんな原理で出るか。
その原理を成立させるように動作を行っているか。
ここにつきます。
自分の思い込みでは多分無理です。
いま、音が出ないのなら、なおさらです。
自分はどう思って吹いているかあ、どんな動作を実行しようとしているか、一度ちゃんと整理してみましょう。
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