尺八教室、ビジネスとして考えれば当たり前のことなんだけど、そう出来ない理由の一つは多分これだろ!

指導者が満足するレッスンではなく、生徒さんが満足するレッスンをする。

というとても原則的なことが出来ない原因となっていることを考えて行きます。
こちらの話と連動していますので、よろしければお読みください。

尺八のレッスンや指導において指導者が持つべき責任とは?

 

まずは僕の失敗・勘違いの話

それなりに、演奏活動もしていたので、僕の尺八に憧れて、僕の曲をやりたくて、尺八を習いに来る人がほとんどだろう!と思っていました。
だから、一所懸命吹いて上手くなりたいって思うし、僕みたいな音で吹きたいだろうって思うし、僕と同じくらいの感覚で尺八が大好きな人が来てるだろうと。
でも、そんなことないのです。

当たり前だろ、ってみなさん思いますよね。
でもね、自分のこととなると、意外と冷静に判断出来ないのですよ。

みんな、(なんとなく)尺八が吹きたくて、(ここしかみつからないから)僕のところを訪ねてきてくれているんです。

だから、僕が演奏活動をしていること、プロであることを知らない方も多かったです。

こんな風な、先生と生徒さんの価値観のズレは大きな問題の原因になります。

別に生徒さんが悪いことではないのです。
僕の方に多様な価値観を受け入れる余裕、理解する力がなかったのです。

 

尺八教室をビジネス、仕事として考えられない理由

さて、僕が思う理由を書きます。
シンプルです。

相手もおなじ価値観でいるという思い込み

です。

 

それは、尺八教室で尺八を教えることを例えば、

芸事

伝統

のみに限定して思うのではなく、

 

単純に

仕事

だと考えれば何の問題もないのです。

 

生徒さんと先生との間で価値観がズレる。

相手も自分と同じ価値観で望んできていると勘違いしてしまう。

それもある、あれもある、これもある、いろいろな価値観で、生徒さんが尺八を吹きに来ていることを理解出来なくなってしまう。

 

 

「尺八のみで生計を立てている方」と「副業・もしくは経済的に余裕のある中で尺八教授をしている方」とでも受け止め方が変ってくるかも知れません。
専業だからいいとか、副業だからいいというわけでもないです。

「尺八のみで生計を立てている方」ゆえに、線引きがしっかり出来ていて、生徒さんのためへの指導が出来る。
「尺八のみで生計を立てている方」ゆえに、自分の価値観のみで生徒さんの指導をしてしまう。

「副業・もしくは経済的に余裕のある中で尺八教授をしている方」ゆえに、生徒さんの様子も理解できて、生徒さんのための指導が出来る。
「副業・もしくは経済的に余裕のある中で尺八教授をしている方」ゆえに、自分が学んできた芸事として極めてきた感覚で、生徒さんの指導をしてしまう。

どちらも、なんとなく想像つきますよね。

 

さて、

仕事をする。

ということで考えたら、演奏家や専業の指導者、いわゆるプロよりも、一般におつとめをされている方々の方が高い経験値をみなさんお持ちだと思うのです。

なぜみなさん安心して仕事ができるかというと、相手も仕事だからですよね。

仕事の現場に、趣味の人が急に混ざってくると、良い仕事、出来ませんよね。
仕事として関わっているもの同士が仕事をするので、良いものが出来る。

専門家同士ですから。

では、そこに入ってくるお客様は専門家でしょうか?
それぞれのお客様が抱える希望、要望、思い、いろいろあって、それをかなえるのが専門家、仕事とするものの役割です。

仕事として関わっていれば、お客様にどういった対応をとるか、顧客への対応はどうしたらよいか、って普段考えています。

だから、安心して仕事ができるのです。

 

兼業で演奏家をされている方、指導をされている方のほうが僕は仕事としての演奏、仕事としての指導、というものを明確に行える強い素地があると思います。
それは、別の経験があるから。

だからこそ、芸事、伝統、という言葉で目くらましをされてしまって、残念な選択肢、残念な対応をとってしまっているのをみるととても切なくなります。

ご自身の活動を、趣味だから、という割り切り方もあるかと思います。
しかしそこで、生徒さんからのお礼、お客様からのチケット代、主催者さんからの謝礼、が発生するのならば、趣味だから、といって良いのでしょうか。

責任はあります。

なぜ、安心して仕事ができるか。
その相手が、趣味、だとしたときの不安感。

仕事をするもの同士だから仕事として成立します。
仕事をするプロフェッショナルだから、お客様がいます。

演奏会、発表会だってそうです。
出演者が完全に負担して無料のものなら、いいですが、多少なりともお客様からチケット代をいただくのなら、その内容でよいでしょうか?
そして赤字で良いでしょうか?

仕事の現場で発揮された力を少し応用すれば、和楽器の業界はもう少しだけ、盛り上がって元気になるんじゃないかと僕は思います。
ビジネスマンとして活躍された力を試してみませんかね。

 

プロと呼ばれる人たちの力、愛好家と呼ばれる人たちの力、はそれぞれ違います。

芸事・伝統を優先して守る立場の人の話は、このブログでも何度もしています。
限られた人が、物凄く重い責任の中で、必死にがんばっています。

その芸事への関わり方は多くの人がまねをするスタイルではないのです。
多くの人が支えるスタイルなのです。

支えるという活動は何か、というと仕事として活動することです。

プロってなんなんでしょう。
みなさんが思うプロって限定されすぎていませんか?

ビジネスの目線でみたらNGなことを、仕事にすることがプロだと思っていませんか?
ビジネスになることを仕事としてすることがプロだとおもうと、考え方がかわってきませんか?

そうなってくると、演奏すること、指導すること、そんなこと以外にも尺八に関わるプロ、という存在がもっと広がってきませんかね。

たくさんのニーズに応えて、趣味の人、楽しみの人、愛好家を増やしてゆくことです。

その先の深い世界や厳しい芸事の世界は、覚悟を持ったもの抱けが学べばいいのです。
押しつけるものではありません。

 

楽しく和楽器に触れる人を応援する。
楽しく和楽器に触れる人を増やす。

とっても意義のある活動だと思います。
どうでしょうか?いかがでしょうか?試してみませんか?と紹介するのだって立派な役割です。

 

 

ではごきげんよう。

 

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