僕が尺八を吹くときの感覚と同じようにして行っている動作があります。それは誰でもやっている動作だと思います。

尺八を吹く。

とても簡単な言葉です。

 

確かに僕は尺八を吹いています。

それ以外に言葉はありません。

 

でも、いわゆる「吹く」動作をしていないんですよね。

なので、「吹いて」しまっている人には動作を変えてもらうことを勧めています。

 

僕の尺八を吹く動作と、吹いてしまっている人の吹く動作が違っているので。

 

それが、上手い、下手、の差でしょ。

熟練度の差でしょ。

 

という風におもうのが当たり前かもしれません。

それが当たり前の話。

 

でもね、違うんですよ。

 

バスケットボールとハンドボールくらい違う。
卓球とテニスくらい違う。
短距離走と長距離走くらい違う。

完全に違う競技をしているんです。

違う方向を向いて走っているんです。

違う食材で料理をしているんです。

 

だから、上手下手、熟練度の差、で話す内容ではないし、練習、努力、慣れ、で埋まるものではないんです。

 

じゃあ、やっぱりそこを何とかして解決していくことの大切さを思うわけです。

そことちゃんと向き合わないといけないと。

 

 

前置き長いですね。

 

 

僕は、口を閉じたら尺八が鳴る、くらいに思っています。

音を伸ばしたいから、その音が持続するように息を使っている、と思っています。

 

尺八がこんな感じで吹けるとめちゃくちゃ楽です。

 

しんどいのは、吹いて音を出す、と思うことですね。

 

もう、尺八は吹く楽器なんだから、それを言うのはダメでしょ、って感じですよね。

ほんと申し訳ないです。

 

でも、これに似たこと、ほぼほぼ同じことを、誰もがやっています。

 

 

それが声です。

 

 

みなさんは、声を発生するときに、息を使っている、という自覚、意識はあるでしょうか?

ほとんどの方はないと思います。

 

尺八を吹くときもおなじですよ。という説明で、ピンと来る方は少ないです。

ということは、それくらいに「尺八を吹く。息を使って吹く。」と思い込んでいる、凝り固まっている人が多いのだと思います。

 

短く「あっ」っと発音してみてください。

息使っていますか?

 

使っていないですよね。

 

でも、発音の原因は息なんです。

 

 

そして「あーーーー」とでも伸ばしますか。

ここで、もしかすると、息を使っている、と感じるひともいるかもしれません。

伸ばしていますからね。

ここでも、息を使っていない、と思える人もいると思います。
(もしかすると、息なんて使っていない、と思う人の方が多いかもしれないです。)

 

 

発音した声を長く保持しているのは、息なんです。

 

 

さて、ここで、わざと不自然なことをやってみます。

息を使って発音していない、と感じているものに、わざと息を使ってみましょう。

 

「あ」っと短く発音するこのときに、息をつかってみます。

 

 

どうでしょう。

もう変ですよね。

 

それを伸ばします。

 

伸びないですよね。

なんだか、へんなかんじですよね。

 

 

それを、尺八でやっているのが、尺八を吹いてしまっている人です。

 

 

なぜ、普通は、短く声で「あ」と発音するときには、息を使っていない感覚で発音するのでしょう。

それを、伸ばして「あーーーーー」と保持するときに息を使っていないような感覚になるのでしょう。

 

それは、圧倒的に効率がよく、楽だからです。

 

息を使って「あ」と短く発音するときに、変な感じがありましたよね。

声にならない、息が抜けて苦しい、といった。

 

そういったことを、やらない、選択肢を自然と選んでいます。

 

 

尺八も同じにできます。

ですが、楽ではない方法を選んでしまう人が多いです。

 

音を出すために、わざわざめんどくさくなる、しんどくなる、難しくなる方法を選んでしまいます。

 

効率よく、楽に吹ける方法を練習する。

 

これを、なぜか良しとしない考えになる人がいます。

 

練習は、苦しくて、辛いものだ。苦労してこそだ。という考えの人です。

 

 

苦しくて、辛いから、成果が出るわけではありません。

正しい形で正しく努力するから成果が出ます。

 

この辺がきれいに整理されていない人は本当に多いです。

 

みなさん、気をつけてくださいね。

 

打撃による発音、息による音の持続、二つに分けて考えてみてください。

二つに分ける、ということは、打撃による発音の練習、息による音の持続の練習、二つの練習が必要になります。

動作が分解できるなら、それぞれを分解した動作で練習したほうが圧倒的によいです。

 

 

尺八は自転車をのるようなもので、複合動作によって行われています。

いきなり、自転車に乗ってペダルをこごうとして練習するのは、傷だらけになります。
自転車に乗りたくなくなりさえします。

自転車の乗り方、ネットを調べると、順序良く分割して、必要な要素をそれぞれ練習する方法がすぐに見つかります。

効率よく学び、必要な要素を理解することができます。

 

これらは、いろいろな分野で行われています。

 

尺八だってそうしてもいいと思っています。

効率よく学び、必要な要素を理解すること。

 

 

何となくできちゃう人にとってはバカバカしい話かもしれません。

でも、何となく出来ちゃわない僕はそうやることが大事だと思っています。

 

効率よく学ぶこと、楽に演奏することは、手を抜くこと、怠けること、では決してありませんから。

 

 

ではごきげんよう。

 

 

 

※今日のごはん写真

分解した動作で練習するのは、めんどくさいかもしれません。
でも、分解した要素で練習し、なぜ、どうしての理解も深まれば、その後の練習はとてもいい内容になります。

ふわふわとした状態で、なんだかよくわからないけど、出来ている。
ギリギリの状態(やりにくい、難しい方法)で成立している。

といった状態は避けたいものです。

 

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