「脱力」出来なくて悩まなくていいです!脱力出来ない理由はあなたのせいじゃないです!

ここ数日、脱力という言葉をキーワードにして好き勝手に話しております。

 

問題解決の提案として「脱力しなさい」というありがたい言葉だけで終わる状態にもの申しております。

 

もっともらしいです。
納得できない言葉ではないですから。

緊張が原因かな、余計な力が原因かな、と本人の自覚もあるため、「脱力しなさい」という言葉が自分の取り組む課題だと考えても仕方がないです。

 

自分の考えている体の動かし方を調整するとか、加減するとか、そういった発想で取り組みますよね。

でもね、たぶん、出来ないんです。

できたとしても、かなり難しい。

 

多くの場合に、脱力を求められるときは、調整、加減という考え方で実行するのはとても大変です。

体の使い方、動かし方そのものを変える、拮抗する力を作る、といった考え方を採用した方が実現出来ます。

 

つまり、「脱力」の指示、指導、ではなく、今やっている体の動かし方とは「別の体の動かしかた」「拮抗する別の動作」を説明した方が具体的に練習に取り組むことができます。

 

今日は、体の動作の仕方、動かし方の考え方をごくごく一部ですが紹介します。

 

 

手はどう動く?

少し例を挙げていきます。

ドアノブを回す動作。

 

ドアノブを掴んだら、どこを動かしてドアノブを回転しますか?

 

 

手首。

 

と思う方もいるかも知れません。

でもそれは違います。

 

このときには、普通、前腕を回転する動きで行います。

 

前腕が回転します。

尺骨が交差する動きです。

 

 

つまり、手首は回転しません。

手首そのもは絶対に回転しないんです。

手首は回転する機能はなくて、曲がる機能しかもっていない。

手首から先が回転するのは、手首のてまえ、前腕の回転なんです。

 

 

尺八を持つときに、前腕の回転、というのは結構大事です。

でも、手首だけで何とかしようとおもったり、手首が回転すると思っていたら、体に負担がかかります。

 

不自然な動き、負担のかかる動きをしています。

 

もっと言えば、手首は曲がっているとそれだけで負担です。

回転を使うことで手首を曲げることをやめて、楽な状態、休止状態を保って楽器を構えることが出来たらいいですね。

 

さて、ここで「脱力しなさい」と言うアドバイスは効果があるでしょうか?

ないですよね。

微調整、加減でなんとかなる話ではないとわかります。

 

体の使い方を説明した方がすぐに解決します。

 

 

腕はどう動く???

楽器を構えていると腕がしんどくなる、上腕の部分がつかれる。といった人もいるのではないでしょうか。

 

いろいろな理由、例があるのですが、少し紹介します。

 

1つは、腕そのものを含めて持ち上げている。

何もしなくても体にくっついています。

当たり前です。

 

それなのに、腕そのものを体にくっつけようとする動きが発生している場合があります。

 

楽な状態、だって自覚できます。

 

それを崩すからしんどくなります。

 

 

肘の関節を曲げる。

肩の関節を回転させる。

 

といった言葉で上手く体が動かせるならいいのですが、この言葉で予想もしない動きをする人もいます。

 

肘を前に出す。

といった言葉で、肘が外に開く人もいます。

 

肘を後ろにひく。

という言葉で、脇を締める動作をする人もいます。

 

どんな言葉で、どんな動きをするか、してしまうかのチェックはとても大切です。

 

両腕を肩の高さまで横に開いてみてください。
Tの字のように。

つぎは、

両腕を肩の高さまで前にあげてください。
前ならえのときのように

 

どっちがしんどいですか?

 

 

横に開く方がしんどくないですか?

肩から疲れます。

前ならえのポーズはそこまでしんどくないはずです。

 

 

腕全体を上にもちあげるときにどちらの動作を採用していますか?

尺八を構えた状態で腕全体を持ち上げたい。。。

そのときに、両腕を開く、T字をつくるときにつかった筋力で上に持ち上げる必要はなさそうですよね。

 

 

自分に楽器をちかづけるとき

さて、楽器を構えたときに、どうやって楽器を自分に近づけますか?

 

ここまでくると、脱力しなさい、と言われる動作、すこしわかりませんか?

無駄な力を使って、楽器を構えてしまう状態。

 

手首を曲げて持っている。

肩を横に開く動作、脇を開いたし締めたりする動作で、楽器を近づける。

自分の顔を楽器に近づける。

 

他にもありますが、このアタリの動作はしんどくなりますね。疲れます。

 

 

まず、肩の部分は可能な限り、前後にも横にも動く動きはない方がいいです。

何もしなくても腕は体にくっついていること。
とにかくこれです。

多少動くにしても、前方に肘が出るような回転の動きです。

上腕を持ち上げようとしてはいけません。

 

楽器を構えていたら、なぜか、上腕を動かして楽器を近づける人がいます。

自分の顔を近づける人もいます。

 

楽器はもっと自由に動きますよ。

自分が楽な体勢を崩してはいけません。

 

肩から前腕が垂れ下がったまま、肘を曲げること。

肘を曲げる動作(小さくまえならえ)で楽器を自分のほうに近づけてください。

 

それで、まだうまくいかないときに、前方に肘が出るような回転の動きで合わせます。

 

 

どうでしょうか?

体の動かし方、どうやって動くか、知っておくことってとっても大事じゃなでしょうか?

 

今の体の動かし方で脱力するのではないのです。

 

いわゆる脱力出来た状態になるように、体の動かし方を変えます。

 

 

負担の少ない、楽な状態になることが目標ですね。

そこから、力の加減、調整といった話が少し有効になってきます。

 

余計な力が入りやすい、無駄な力で負担が大きい、体の使い方のままでは、なかなか根本的な解決は出来ないモノです。

 

「脱力」できなくてもあなたのせいじゃないです!

「脱力」しなければいけない体の使い方で頑張らないようにしましょう。

べつの体の使い方を考えてみましょう。

 

 

では、ごきげんよう。

 

 

※今日のごはん写真

尺八を持とうとしすぎることでも余計な力が入ってしまいます。

以前にブログの記事で書いた持ち方、構え方でも説明しています。

またそれか、といわれそうですが、ここでもバランスなんですね。
バランスのとれた状態はとても楽です。

スタート地点は、いま、自分がどうやっているかを説明できることです。
何をどう動かしているか。

そこではじめて、いろいろなアドバイスと照らし合わせることができます。

 

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