絶対音感がすごいものという考え、ピアノ・鍵盤ハーモニカ基準の音楽教育が、ドレミファソラシの役割を階名から音名にしてしまった。

前に書いた記事に質問をしました。

はてなんでしょ?という方は、ぜひ読んでください。

曖昧に通じている話は、厳密にわかっている人がその曖昧さを許容しているから伝わっている。曖昧さをなくすと理解が進む。

 

そして、記事の中に、わざと「ん?これ正しい?」と思う箇所をわざと入れました。

それが以下です。

 

以下引用です。—

 

>これには必ず、但し書きが必要になります。

 

>一尺八寸の場合

>ロ=レ(ドレミ)

>チ=ラ(ドレミ)

>ロ=D

>チ=A

>このように、どの長さの尺八で吹くか、ということを宣言しなければ、「ロ」の音程、絶対的音の高さは、だれも分からないのです。

—以上

 

この箇所です。

たとえ、一尺八寸の場合と定義つけても

ロ=レ(ドレミ)

チ=ラ(ドレミ)

は基本的には、成り立たないのです。

 

一応、今回の僕のブログにおいては、「ドレミファソラシ」は、音名ではなく、階名として取り扱っているからです。
(イタリア語では「ドレミファソラシ」が音名です。)

階名は、絶対的な音階を示していません。
なので、音名と結びつける基準が必要になります。

1尺8寸という基準ができました。
ロ=D と決まりました。

しかし

D=レ になるためには、五線譜が、ハ長調、keyCのときに限られるのです。

一尺八寸という基準はあくまで、尺八の長さですから、ロ=Dは決まりますが、Dが階名のどの音になるかは、五線譜の調が決定しないと決まらないのです。

 

この話が、確かにそうだという人と、え!Dはレでしょう!!となる人と、ん?わからないなぁ、という人に分かれる原因を書いてみます。

 

・階名の「ドレミファソラシ」が固定ドという楽譜の読み方になってしまっていて、音名として使っている。

・イタリア人(ドレミはイタリア語の音名)である。もしくは、イタリアで音楽を学んだので、ドレミは音名として身についている。

・ピアノなどの鍵盤基準の音楽教育を経験している。

・曖昧に五線譜を理解していて、固定ド、移動ドという概念がなく「ドレミファソラシド」が移動するもの、絶対的ではない階名であるということを理解していない。

 

これらが原因だと思います。

正確に言えば、厳密にいえば、間違っている。でも、ある一面では間違っていないとも受け取れる。

ちゃんと理解している人が、きっとこんなつもりで話しているんだろうなと受け手が推測できるので、間違っているとは断じず、受け止めて話を進めているという話になります。

 

「ミ♭」の指使いが難しいです。
と言ってくると固定ドで話していることがわかります。

移動ドだと基本的に♯、♭は、階名につきませんからね。

で、おそらく、ツ半音(都山)・メツ(琴古)のことを話しているんだろうと推測するわけです。

 

 

前回の質問、の答えは、厳密にいえば間違いです。

でも、音名としてつかっているんだなと、汲み取ってくれる人がいれば、間違っていない、厳密にいえば、ちがうけど、まあいいか。という微妙さ。
固定ドの人だったり、固定ドがあたりまえだったり、移動ドを知らない、階名と音名の意味がわからなかったら、間違っていないようにも見える。だからなんとも微妙なんです。

 

ABCD・・・は、条件がなくても絶対的に音程が決まっています。

階名である「ロツレチ」は、尺八の長さを限定しないと、音程が決まりません。

階名である「ドレミ」は、調を指定しないと、音程が決まりません

 

なので、

 

一尺八寸管で「五線譜がハ長調」の場合、

ロ=D=レ

ツ=F=ファ

レ=G=ソ

チ=A=ラ

ハ=C=ド

と、ここまで、条件付けしないと「ロ=D=レ」は完全に正しくないのです。
五線譜の調がわからないうちから「D=レ」って言ってるってことは、固定ドで話しているんだろうな、音名としてドレミをつかっているんだろうな、と推測しているわけです。

で、条件づけたりする面倒を省く、五線譜の調に左右されないように、僕はなるべく「ABDC・・・」を使います。

 

「D=レ」と単純に言うのは、厳密にいえば気になる人が、間違っているといいたくなる人が、いるという事実だけお知らせしておきます。

ご注意ください。

 

タイトルで書きましたが、中途半端な絶対音感至上主義とか、学校での音楽学習、ピアノ基準の音楽理論が、「ドレミファソラシ」の役割を音名にしてしまったのかなと思います。

ハ長調でドレミの歌を歌えば、固定ド・音名としてドレミを使っている人でも、ドーナッツ、レモン、みんな、が歌詞と階名のドレミがそろいます。

でも、

ト長調でドレミの歌を歌えば、音階の始まりの音は「G」です。
固定ドの人、音名としてドレミを使っている人にしてみたら、「G=ソ」です。

「ドーはドーナッツのド」と歌っているのに、「ソーはソーナッツのソ」と聞こえているので、「音程と歌詞の音程が違う!」と文句を言うかもしれません。

でも、ト長調では、Gから始まるドレミファソラシドの階名で歌っていますので、破綻はしていないのです。

 

絶対音感がすごいものとして扱われてしまう現状、中途半端な絶対音感がうんだ悲劇です。

ハ長調のドレミの歌も、ト長調のドレミの歌も、何も気にせず、歌えるのが幸せかなって思います。

 

音程が高い低い、は相対的な関係で生まれます。

一つの音だけをきいて、高い、低い、は絶対音感の被害者です。
相対的にバランスの取れた音程感であっても、自分の基準と違うから、高い、低い、と決めてしまいます。

チューナーで音階を吹いたとき、全体的に同じように高ければ、別に音程は悪いとは言えません。

その人の、音程感覚、相対的音感は、すぐれているといえます。

 

話が脱線しはじめました。

長くなりましたし、今日はここまでにしたいと思います。

 

では、ごきげんよう。

 

 

※今日のごはん写真
土鍋で食べるもつ煮ラーメンです。
みそ味ですね。味噌は大豆をもとに作られています。大豆に含まれている成分のおかげて味噌ラーメンはゼロカロリーです。

 

 

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