技術の身に付け方ですが、
頭で理解する。
体が動く。
両方のアプローチがあると思います。
ということは、
頭で理解しているけど、体が動かない。
体が動くけど、頭が理解していない。
という状態が発生しているかも知れません。
これらは、上達して行く中で、交互に訪れたり、不定期に訪れたりする現象です。
どちらも良い状態です。
決して悪い状態ではありません。
練習熱心で真面目な方ほど、これらを悪い状態と勘違いしやすいです。
成長する、ということにおいてどちらも重要な意味をもつ時期です。
頭で理解してるけど、体が動かない。
まず、理解しているという言葉を信じすぎて、体は思ったとおりに動くはずだ、と勘違いしない方がいいです。
そして、動かない、という言葉にだまされて、理解していないのではないか、と悩まない方がいいです。
体が動かないと言うことは、頭での理解はまちがいなのではないか?と頭での理解を疑ってしまうのは危険です。
正しい理解ならよいですが、ほんとうに間違った理解ならば、あらためて確認しましょう。
たとえば、音の鳴らし方や構え方など、「絶対的」に揺るがないものだけで構成されているわけではありません。
日々の成長、個人の骨格、楽器の個性など、さまざまな要素にあわせて変化するものです。
良い音がでる、良い音が出せる、という体の動き、を優先して考えてみると、楽かも知れませんね。
絶対的なもの、音符、音階、音名、といった音楽的知識です。
これを理解していたとしても、体が動かなければ、音楽には使えません。
音楽に使えないからと言って、その知識を疑ってはいけません。
体の動きとともにある練習の仕方で音楽に反映されて行きます。
理解したこと、それを表現する、というのはとても難しいことです。
なので、練習をします。
知識を実践するための練習、体の動きとともに知識を反映する練習をすることで体が動く状態に入ります。
体が動くけど、頭が理解していない。
これも理解していないという言葉にだまされて、自分はできていない、と思い込んではいけません。
そして、体が動くなら、頭は必ず理解しているとおもってはいけません。
体が動くのに、頭で理解していないから、この体の動きは間違いだと思ってしまう危険すらあります。
「歩く」「走る」という動作はできても、言葉で具体的に説明するの面倒くさいですよね。
だからって、「歩く」「走る」をできない、とは思いませんよね。
いい音が出る、けど、その理由がわからない。
教則本の説明やどこかで聴いたアドバイスと違う感覚なのに、いい音がでている。
しかも、自分では言葉で説明できないから、これはいい音ではないのではないか?
と思うのはおかしいですよね。
いい音が出ているのならば、言葉で説明できなくて、その吹き方でいい音を響かせてください。
教則本の説明とちがうなら、どこかに共通点があるかもしれません、もしかすると、教則本の説明のデメリットにきがつくかもしれません。
いい音がでている、という現実を楽しみます。
楽譜を吹いてリズムがよくわからない場合(音符の長さなどは理解している)もあります。
先生と一緒に吹くとできちゃう。
一人でやるとできない。
これが結構あるあるかと思いますが、先生と一緒に吹いてできちゃったことをまず喜びます。
体が動いているからできるんです。
でも、一人でやろうとすると、理解できていないから、できない、できるわけない、と、できちゃった自分を否定しちゃいます。
体が動いてできたことを否定しちゃいます。
これは本当によくないです。
まぐれでできた、というのは、まさに、「体が動くけど、頭が理解していない。」とい状態です。
まぐれでできたことを素直によろこび、頭での理解は後からでもいいです。
音符の長さなどの音楽知識の理解があるのであれば、それは体の動きと結びつけるように知識をアップグレードしましょう。
センスがあるやつなんてそうそういない!
できないことを適当に認めると楽になりますから、こう思ったり、こう言いたくなります。
「センスがない。」
「向いていない。」
センスがない。って言葉で簡単にかたづけちゃいけません。
むしろ、
できてます。センスあります。
できてます。向いてます。
そして、練習すれば、上達します。
ということなのです。
頭で理解しているけど、体が動かない。
体が動くけど、頭が理解していない。
この状態に惑わされて、自分で自分の限界を作ってはいけません。
自分の成長を止めてしまうのは、自分です。
センスを持ち出す前に、頭での理解も、体の動きの練習も、まだまだ足りません。
やること一杯あります。
やっただけ、上手くなります。
なので、楽しい、なので、できたらうれしい。なのです。
さいごに、僕は、センスがあるわけではありません。
尺八を吹くことが好きだから、先生の吹いたあの鳴り方、あの響きを自分で吹きたかったから、練習しました。
練習がめんどうだったり、何度やってもできなくて悔しかったり、納得いかなかったり、そんなことも一杯、一杯あります。
それもこれも含めて、尺八って楽しいんです。
自分で自分の壁をつくるのではなく、まぐれをきっかけに、向上心と好奇心でどんどんひろげてゆきましょう。
みなさん、一緒に練習しましょ。
つかれたら、休みましょ。
ではごきげんよう。
ワンポイントアドバイス、文字では限度もあります。
もうちょっと詳しくって方は、ぜひレッスン受けに来てください。
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