指導者として、プロとして教えるのなら、覚悟をもってください。
自分が教えられる内容じゃなかったら、はっきり認める。
もしくは、教えられるように学びに行く。自分を磨く。時代の変化に合わせてさらに自分を成長させる。
そこまでしない自称先生が、「古典をしっかりやらなければそんなことはやれません!」などといって、若い人たちの興味や夢や希望をどれだけ打ち壊してきたか。
都合よく騙して洗脳してきたか。
何でそんなことを言うか、考えれば簡単です。
自分が教えられないからです。
自分が教えられた内容で、新しいもの、変化するものに対応できないからです。
そして、実は、新しいものは、若い人の方が、生活様式、暮らしのなかで素養が育っているので、対応できるのです。
教えられないことを知られたくないからです。
古典をそんな風な都合に使って欲しくない。
自分を守るための手段のようにつかうのを見るたびに嫌な気持ちになる。
きちんと学んでいるひとに失礼です。
もっと尊いものです。
そんな人は、その古典だってちゃんと教えることができないでしょう。
生徒のために家元に許しを得て、作曲家のところに新しい音楽を学びに行く素晴らしい先生もちゃんといらっしゃいます。
本当に尊敬します。
生徒のために学びに行こうと思う先生も、お許しをだす家元も。
やりたい!とう気持ちで一つのおおきな山を越えたときは、他のものにも還元されます。
何かをしないと、何かができないのではなくて、やる!と決めたからやれる。
本気かどうかだけ。
時代の変化や生活様式の変化にあわせて、音楽も変化して行きます。
過去のものをそのままの状態で保存することも大事です。
ですが、それは変化した音楽、変化して行く音楽の基礎ではありません。
ルーツではあるが、基礎ではない。
バックボーンではるが、基礎ではない。
真面目な人ほど、洗脳がとけません。
楽器として、もっと自由に演奏をしていいんです。
自分が憧れた、自分がかっこいいと思う音楽をやってください。
(それが古典だって人は、がんばってください!いい先生についてしっかり学んでください。)
基礎はもっと別の場所にあります。
古典を習いながら、基礎が学べる訳ではないです。
江戸時代~明治時代にかけて、音楽の変化がそれほど大きくなく、緩やかだった時代に、そのときの音楽で基礎を学べていたかもしれません。
その頃は手ほどきそのものが古典です。上手くなるためのメソッドなんか開発されていませんから。
平成にはいってしまったら、その明治、昭和戦前の常識、生活様式は、当たり前ではないのです。
手ほどきそのものが、普通のものではなくなっているのです。
このころになっても、短期間で上達するためのメソッドが生まれないようにしていたのも問題です。
現代的な音楽に関しては、若者の方がリズム感も良く、音感もいいです。
そこへ、これができなきゃダメだと、提示する、時代と乖離した江戸時代の音楽。
これができないと、和楽器で現代の作品は演奏できない!なんてウソだと見抜いてください。
みなさん、優しい。
古典をしっかり学ぶのには、次世代につなぐには、一生をかけて勉強するものです。
自分が教えられないことをごまかすために、使うのはとても醜い。
ちゃんとやっている人に大きく失礼。
基礎アクションはもっと手前にあります。
その動作をしっかり学び、様々なジャンルの音楽に挑戦する時代です。
古典をしっかりやっていないから、あの人の現代曲は、たいしたことない。
今風の音楽をやっているだけで、古典がベースにないから、軽い。
これに類する言葉、全部、信憑性ないです。
たいしたことない理由も、軽い理由も、細かくもっとたくさんあります。
「古典をやっていない」という理由だけにまとめるのも思考停止です。
そんな指摘では、きっと一生上手くなりません。
僕はある生徒さんにこんなことをいわれました。
「あ、僕より年上なんですね。よかった。」と・・・。
自分より若い指導者に熱心に習いに来ているおじさんたちの方が真実を知っているような気がします。
自分よりも年下でも、習いたい技術がそこにあったら、謙虚に学ぶべきです。教えてもらうべきです。
伝統の技術、最新の技術、どちらも、最適な指導者がいるはずです。
和楽器を大きく成長させるのは別の業界、別のジャンルのトレーナーかもしれないな。
昭和という時代が長すぎたかも知れません。
戦前戦後、高度成長期、バブル、バブル崩壊と時代は激しくものすごいスピードで変化している。
それに気がつきたくなかった。
以前にも言いましたが、宮城道雄作曲の春の海が、江戸時代から存在していた曲だと思う人が多くいるくらいです。
江戸時代の曲とは、大きく異なり、革命的だった作品が、そうとは思われず、江戸時代の作品、古典だと思われる世の中。
聴衆の耳は、変化している。
日本人だから、とか、和の文化なら当然、とかそういった思い上がりを捨てて丁寧に紹介して興味を持ってもらうようにしなければいけませんね。
ではごきげんよう。
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