僕の「吹く」と君の「吹く」に違いがあるのは当然さ。【その1】

「吹く」という言葉にどれくらい支配されているのか。

僕の尺八を「吹く」という動作と、君の尺八を「吹く」という動作に違いがあるということに気がつくことが出来ていますか?

やっかいですよね。本当に。
そうはいっても、吹いていますからねぇ。

 

尺八は。

変なこといっても、変なやつと思われるだけです。

 

吹くって言葉使うのは仕方ない。

 

一人一人、それぞれの「吹く」という動作が存在しますし。

僕が、尺八を吹く。といっている「吹く」の動作は、熱い味噌汁を冷ますときの「吹く」とは違いますし、虫刺されの液体塗り薬をぬった箇所を乾かすときの「吹く」とも違いますし、耳元にそっと息を吹きかけるときの「吹く」とも違います。。

でも、スープを冷ますような「吹く」が、自分の尺八を「吹く」に似た感覚だから、それで説明をする人もいるだろうし、塗り薬を乾かすときの「吹く」が似ているからそれで、という人もいるかも知れません。
もしかすると、耳元に息を吹きかけるときのようなイメージで尺八を吹いている演奏家もいるかもしれません。

つまり、「吹く」は言葉として共通していますが、人それぞれで現れる結果が大きく違うのです。

そして、別の行動に置き換えたときも、人それぞれでやり方が違っているのです。

 

「吹く」ですら、そうなのに、ここにいろんな表現が混ざってきます。

尺八を吹くときは息を「吐く」ようにとか、

漏らすようにとか、

「手を温めるような息」でとか、

声を出すときのようにとか。。。

まあ、僕が想像するに、こんなことを言っているんだろうな、と理解出来ますが、言葉が置き換わる危険性はあります。
だって、それは置き換わった言葉にまた人それぞれ違う一般的動作が伴います。

出来る人だから解るもの、共感できるものでは良くないのです。
上記の中でいうと、吐くとか、漏らす、とか、わかる人は分かると思うけど、その動作に悩んでいる人にとっては、さらに迷ってしまう、迷わせてしまうような、わからない人になんかそれらしいことを言ってこれがとっても難しいんだ!お前に出来るかな!!とか上から目線で、できない人を嘲笑うように、いっているように聞こえてしまって、そんな説明は最悪って思っちゃいます。

 

ここにさらに、口の形なども伴えば、d

ろうそくを吹き消すときのようにとか、

ゴミを吹き飛ばすような息でとか、

スイカの種飛ばし世界選手権に出場して優勝争いするような感じでとか。

 

そのひとそれぞれの、尺八を吹いているときに近い動作に置き換えて、受け手が共感出来るように説明しています。
可能な限り、共感出来るような、共有できるような言葉。

未知の動作、気がついていない動作を、既知の動作、知っている動作だったと知ってもらう、気がついてもらうための努力をしています。

 

こういった言葉のやりとりのときに気をつけたいことは、

 

発信者の吹くという動作

発信者の吹くという動作に似た感覚

受け手の中にある経験で、発信者の吹くという動作に似た感覚で共感

受け手が受け手の感覚で尺八を吹く

全く違う「吹く」が現れる

 

という風に変換に次ぐ変換、そして共有・共感が出来ているのかどうなのだろう、という微妙な状態になることが多々あるということです。

 

簡単に考えていると、伝言デームのようにどんどんおかしな方向に向かってゆきます。

では、どうしたら、共感、共有出来るように伝えることが出来るかを次回お話しします。

 

 

 

ではごきげんよう。

 

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