ビーフカレーの良さもチキンカレーの良さも両方とも説明出来る人の方が信頼できる。

違うだけなのに、「良い」「悪い」とかで判断するの、本当にもったいないなと思います。

 

ま、この話をし始めた時点で、人の考えは「違う」というだけだと僕は思っていないような感じになってしまうのですが。

「考え方の指針」として、誰かの役に立てばいいなと思って書きます。

自分の考えや大切にしてきたものが揺らぐときがあります。

そんなときの「考え方の指針」になればって。

 

僕は和楽器の演奏家をやっています。

 

尺八です。

 

日本の伝統楽器で、古くからありますから、いろいろなことが

「伝統」「昔からこう」「これが当たり前」

という言葉で終わっていることがたくさんあると思います。

 

新しい試みも、新しい発想も、そしてそれが新しいだけでなく、効果的、効率的な面を兼ね備えていたとしても

 

「伝統」「昔からこう」「これが当たり前」

 

の言葉で、否定されてしまいます。

新しい試み、新しい発想が、もう1つの方法として根付くことが難しい環境だったりするのです。

 

例えば、

・譜面を見ながら演奏すること

・暗譜して演奏すること

これに優劣をつけて、これでないとダメだ!という考えになってしまうのは僕は苦手です。

 

譜面を見ながらの演奏だから出てくるもの、受ける印象があります。

暗譜しての演奏だからでてくるもの、受ける印象があります。

 

 

他には、

 

・和楽器合奏なら指揮者がいなくてもいい。

・和楽器合奏に指揮者は必要。

 

こういったものもあるかな。

これも同じです。
実際にどんな音楽をするのか、何人でするのか、対象のレベルは、演奏する場面は、などさまざまな要因があり、これじゃなきゃダメだ!と決めつけられるものではないのです。

 

良い面と悪い面、必要な意味、必要でない意味、がさまざまな要素によって生まれます。

 

和楽器は昔から……

日本の伝統のものは……

日本人独特の呼吸や間が……

 

どこそこは、こうだった!

あの人たちは、こうだった!

 

もっともらしいことをいって、理由をつけて考えることをやめます。やめさせます。
でもこれらは、場面、状況、役割、意味などを踏まえて考えること、最善の選択肢をとることを考えないという思考停止です。

 

 

何事も良い面と悪い面が存在します。
それぞれの良さがある、それぞれの欠点もある。

 

そして両方ともに意味があります。
その意味や効果、役目、役割を考えたり理解しないで、「〇〇じゃなきゃダメだ!」と決めつける場面に出会った場合、その言葉に惑わされる必要はありません。

ただ、違うだけです。
両方にいい面と悪い面があります。

それを見失わないようにしましょう。

 

強い言葉に騙されたり、押し切られたりしないように、自分で考えて豊かな音楽性を育て、時代に求められる、時代に応じた、音楽を奏でられるような柔軟性を忘れないように。

 

 

ではごきげんよう。

 

 

なぜ、こんなことをかいたかというと、
新潟市ジュニア邦楽合奏団は、現代邦楽合奏を目的として、指揮者を前提とした音楽づくりをしています。

事例のないグループです。
事例のない和楽器の学び方をしています。
なので、和楽器界の常識とであったときに、価値のあるものが残念なことにならないようにと思っているからです。

和楽器の世界では、指揮者のいない合奏が至高という考え方が一定数あります。

そんなことはありません。

「今後の成長で指揮者のいない合奏ができるようになったらいいですね。」といったちょっと考え方のおかしいご意見も飛び交います。

優劣ではありません。

指揮者のいない合奏ができるからといって、指揮者のいる合奏ができるわけではありません。

違うものです。

 

そして、「古典をやらないと、現代曲はできない。」という言葉も、尾ひれを付けて広がっています。

これに関しては、何度もブログに書いています。

表現することに悩む、曲と向き合う、真剣に悩む、という時間を過ごすかどうかです。

普通の人にとっては古典もその一つにしかすぎません。
色々ある音楽の中の1つです。

・現代邦楽合奏から和楽器を初めて、和楽器を好きになる。

という事例は、とてもめずらしいです。
ほとんどの人が、古典の手ほどきから始まって……という時間をすごされていますので、ジュニア邦楽合奏団の事例はにわかに信じがたいと思います。

なので、「昔は」「伝統のものこそ」という言葉で自分の大切なものを守ります。

だれも、あなたの大切なものを粗末にしていません、バカにしていませんし、見下していません。

新しい事例、新しい試み、違う完成、違う育ち方、柔軟に受け止めてください。

そのなかには、未来を広げてくれるものが確実にあります。

 

閉じて行く、限定して行くことは、探求すること、突き詰めること。

同じように

開いて行くこと、解放して行くこと、裾野を広げること、入り口をたくさんにすること。

ともに、価値のあることです。

 

僕は、ビーフカレーの良さも、チキンカレーの良さも、どちらも説明できる人間でありたいと思っています。

もちろん、ポークカレーも。

 

 

 

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