1ヶ月近く前の話になるのですが、こんなTweetをしました。
最近生徒さんに実践してもらっている動作があります。
80%くらいの生徒さんの音色・吹奏感が激変しました。楽に吹ける、音の立ち上がりでミスらない、甲乙の行き来が楽。吹いている生徒さん自身がびっくりするくらいです。その動作は「息をのせる」ということです。
後日動画で説明します。
— 鯨岡徹【薫風之音】 (@kujira108) February 13, 2020
動画で解説しますとか言いながら、1ヶ月も立ってしまいました。
このTweetのことすら忘れてしまったかたも多いかと思いますが、最後に動画を載せておきます。
動画を見る前に、少し言葉で解説をいたします。
尺八の音を出す動作を何というか
音を出す動作、そうですね、やっぱり「吹く」だと思うんですよ。
尺八を吹く。
という言葉が普通だと思います。
というか、当然そうですよね。
このときに、尺八を吹く、以外の言葉を当てはめるとさすがに頭おかしく見えますよね。
ですが、吹く、という言葉以外で、尺八の音を出す動作を説明する場合が多くなります。
例えば、
・吐く
・漏らす
・温かい息で手を温める
・息を吸ったまま吹く
などと、最後の方は、もう言っている意味が普通はわからないレベルにまで達してしまっています。
それらしい気もします。
ですが、わかる人にはわかっちゃうし、それで出来ちゃうし、確かにその言葉でもあうなと思えるので、こういったそれらしい、煙に巻くような言葉でももっともらしく流通してしまいます。
どうして、吹く、を他の言葉に代えるのか
「吹く」が正解なのに、「吹く」で音が出る人と、出ない人に分かれるからです。
そして、音が出る人の中でもさらに、「ちゃんと音が出ている人」と「音が出てるだけの人」に分かれるからでもあります。
「吹く」という言葉だけでは、動作が伝わらず、正確に再現出来ないからです。
なので、尺八の音を出す動作を伝えるときに「吹く」という言葉がドンピシャなのかと考え、いろいろな表現をさがすことになります。
僕も「吹く」という言葉だけで、伝わらなかったり、上手く出来ないときには、違う言葉をつかうのですが、これはこれで危険なのです。
尺八を吹く、というシンプルな動作なのに、
変なことを足す。
なにか特別なことをする。
という、全く必要の無い思考回路を植え付けてしまう可能性があります。
なので、その言葉のせいで、秘密、秘伝、必殺技、不思議な現象のようなものにしないことに注意しなければいけません。
一般的動作と尺八の音を出す動作がイコールではない
「吹く」という動作で人は、その目的に合わせた動作をします。
だから、尺八を吹く、ということで、尺八を吹く動作が出来る、人もいます。
でも、これまで経験してきた「吹く」という動作のどれをためしても、尺八の音が出ない人もいるわけです。
あとは、わかっている、経験した動作であるはずなのに、尺八を吹く、と思うと、前々その最適な動作が引き出されない。という場合もですね。
なので、それに近づける動作はないか、といろいろな言葉で置き換えて、尺八を吹く動作に近い動作を引き出せる言葉を探し、試すのです。
気をつけて欲しいのは、
「置き換えた言葉が、上手く当てはまる人と全く当てはまらない人がいる」
ということです。
僕は、「吹く」という言葉で、尺八は吹けると思うのですが、じゃあ、一般的な動作の「吹く」で、尺八をふいているかというと、なんかちがうなと思います。
なので、上手くいかない人がいるのは当然だとおもいますし、吹くという言葉で、多くの人が均一の動作が行われないのも理解出来ます。
・息を吹く、
・息を吐く、
・息を漏らす、
すべて、尺八の音を出す動作と、全くそうではない動作にもつながります。
これらの言葉は微妙だなと思います。決定的ではないと。
・温かい息で手を温める
・息を吸ったまま吹く
じゃあ、このあたりは、というと、もうわかる人しかわからない言葉だと思った方がいいかなと。
わかる人が、言葉を置き換えたような気がします。
具体的な動作とも結びつきにくいような。
そこで僕がかんがえたのは
息を「のせる」です。
息をのせる。なんて、変な動作したことないと思います。
だから純粋に、尺八の音を出す動作として、息をのせるという動作に集中できるのではないかと。
そもそも、歌口は下唇の目の前です。
遠くにある的にめがけて、息の弾を飛ばして当てるようなものではありません。
※仮に、なにかの教則本や、なにかのアドアイスでそのように説明したとします。
もしその言葉の通りにご自身が努力されているのに、いまいち音が出ない場合は、その言葉ではうまく動作に反映されていないのです。
あなたの場合は、それでは上手くいかなかった、はまらなかったということです。
なので、別の方法を試した方が、別の結果が生まれます。
さて、切り替えていきましょう!
音が出る条件は何でしたでしょうか?
尺八の外側にカットされている場所、舌面の上を息が流れる、タッチすることです。
これは、泉州尺八工房さんの動画で、詳しく説明されています。
やはり、尺八の舌面の上を息が流れてゆくこと、走って行くことが重要なんです。
自分が行う動作だけに偏った表現よりも、尺八と息の関係性につながる簡単な言葉として、「息をのせる」という言葉を選んでみました。
僕の演奏スタイルでは、上唇がかなりキーになっています。
下唇は尺八とセットとなって土台を作る役目。
息に関しては上唇がたくさんの役目を果たしています。
ということで、動画を見てください。
僕のレッスンを受けている人ならわかるのですが、僕は唇を閉じながら音を出す、いわゆる「パクパク奏法」を推奨しています。
口を閉じて、形を作ってみたいな吹き方からは、息をのせる、という感覚はわかりにくいと思います。
まあ、ちょっとした言葉遊びみたいなものだと思ってください。
その言葉の誘導で、ご自身の体が理想的な状態に動いてゆくかもしれません。
くれぐれもですが、「息をのせる」という言葉で、息の角度を変えたり、楽器の中に入れたり、することを導いているのではありません。
あまり反応することの少ない、上唇そのものを動かす筋肉、鼻の下の筋肉への緩やかな働きかけです。
体の動作です。
体の動作の伝言ゲームです。
上手く伝わり、再現出来ることを祈っています。
今回の動画でも言葉の足らない部分がありますので、また追加の説明をする動画を出したいと思います。
では、ごきげんよう。
※今日のごはん写真
スープカレーですね。事務所から歩いてる食べに行きました。
先日テレビで話していたのですが、
「インドではカレーを食べるから抵抗力が高まって、うんたらかんたら」
という噂が出回っているらしく、インドカレー屋が混み合っているとか。
そういった噂話やデマってどこで知るのでしょう?
正直僕はこんなデマが出回っているなんてテレビで初めて知りました。
そこで、皆さんは、僕のことを僕は情報を知らない、物を知らない人間と考えますか?
それとも、デマや嘘を僕に伝えるような人が周りにはいない、と考えますか?
自分の周りにどんな情報が届くか、冷静に考えて見ると良い機会なんだと思います。
人間関係の中で、平気で、ウソ、デマを信じて、流布する人だとわかれば、距離をおきます。
僕は、思考すること、考えること、実践してどうか判断をする人の方に好意を持ちます。
さて、僕のブログは、ウソ、デマを流布しているかもしれない、と思考したことはありますか?
もしくは、これまでの常識や当たり前は、本当なのか、どうなのか、と思考したことありますか?
そんな人達にむけて、ぼくはぼくの経験や情報を発信して行きたと思います。
真面目なことを話してしまいましたので、スープカレーは、ゼロカロリーになってしまいました。
【アイキャッチの写真募集します!!??】
みなさんのごはん写真、くじらさんの似顔絵!?など、TwitterのDMでコメントを添えて送ってください!
ブログのトップ画像で使用させていただきます。
尺八に関すること、もちろんそれ以外でも、質問・疑問もいただけたら、それにも僕なりの考えや体験談をお答えいたします。
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