尺八を吹くときベロはどうなっていたら良いと思いますか?

ベロは口の中を狭くしないように、下におさまっている状態が良いです。

 

リラックスした状態で下にあるのがよいですね。

口の中で中途半端にういているのは口の中が狭くなって良くないです。

また、息の流れにも悪影響を与えます。

 

もしかすると、もっと良い位置があるかもしれません。
ですが、これが現時点で僕にとっては、楽に演奏しやすく、演奏時の再現性も高いです。
また、人に伝えるときの再現性も高く、伝わりやすい方法があります。

 

 

でもさ、下ってどこ。って感じですよね。

少し調べてみたのですが、ちょっと名称がわからないんですよね。

 

僕の場合は、下の歯には触っていません。

下の歯の歯茎の一番下に軽く触れるか触れないか。

舌小帯に触れている感じです。

決して力を入れて、ベロで歯を押したり、歯茎を押したりはしていないです。

リラックスした状態で、下にある、収まっている、という言葉が一番だと思います。

 

自然とそこにある。

 

では、なぜ、ベロの位置をそこにしているか、というと

 

 

口の中を広くしたいからです。

 

 

このことからも、口の中を広くしたい、ということがなかなか大きなポイントなのです。

 

そして、ベロの操作は、無理矢理とか、力んで、とかそういった形で行われるのは良くありません。

 

ムダな力をいれて、ベロを下に下げようとしては不自由です。

演奏に負担がかかります。

タンギングも軽やかに出来ません。

 

なので、リラックスした状態でベロが下に収まっていることが大事になります。

 

 

この話を、言葉などでを伝えようとすると

口の中を広くするためにベロを下に収まった状態。

 

これをどんな言葉でつたえましょうか?

絵を描いたり、写真を見せたり、実際の様子をみせても、うまくいかない場合があります。

うまくいかない場合の原因は、「ベロを動かしてしまう」からです。

 

ベロを思った通りに動かせる人は、ほとんどいません。

・明らかに口の中が狭くなるように、ベロの真ん中が持ち上がっている。

・舌先を歯や歯茎に押しつけて力が入っている。

・ベロを下げる、という言葉を意識しすぎて、力みがひどい。

下に、口の中で邪魔にならないように、ということを言っているのですが、結果的に口の中が狭くなっている場合が多いです。

 

つまり、思ったようにベロを動かせないのです。

もしくは、思ったようにベロを動かせない状態にすでにあるのです。

 

絵や写真、実際の様子をみせても、体の操作ができないのですから、口の中の名称がハッキリして、その位置に、と説明してもダメでしょう。

 

舌を引く、という言葉も、危険ですね。

この言葉で、理想の吹奏状態にむかって舌が動く人はあまりいません。

 

良くない状態で、一生懸命やっているのですが、不自然で、しんどいだけになっています。

しんどいから、やってる感があって、自己満足度は高いかもしれません。
でも、絶対に上手くはなりません。

 

とにかく、ベロを意識して動かして理想状態を作る、ってのは、まあ大変なことだと思います。

 

僕もしんどい思いをしました

「くじらは、演奏中、ベロってどうしてる?」

大学の邦楽部の先輩の一言からでした。

 

それまで、考えたこともなかったです。

(考えたこともなかった、というのは実はポイントです。)

 

はじめて、自分のベロの位置を認識してみました。

そのときは、「口の中で浮いている」という状態でした。

 

「口の中は広い方が良いから、ベロが浮いているのはよくないよ。」

と、教えてもらいました。

 

ベロって下がっているんだ。

居所が不安定で、口の中でふわふわしているんじゃないんだ。

 

そこから、ベロを下げることを意識しました。

いろいろな人の演奏、いろいろな人の理論、アドバイスがベロの位置のことにつながっているようにも感じました。

 

なので、試行錯誤しながらいろいろ試すわけです。

 

それなりにベロの位置が意識して収まるようにもなりました。

 

 

しかしです、それでもなかなかうまくいかないわけです。

しんどいわけです。

 

5,6年は悩んでいたと思います。

 

力を入れて、ぐっと舌根を下げて、口の中を広くして、と無理矢理作って、ばしーっと吹くようにもなりました。

 

 

でも、これってすんごく不自然だったわけです。

 

 

当時の僕の吹き方を解説すると。

無意識でそこにいたベロを意識して別の場所に持って行って、理想の吹奏状態に近づこうとしている。

 

これってなんとなく当たり前のように見えますよね。

これ、当たり前に見える人は、気をつけてください。

 

多分、尺八の吹き方だけでなく、いろいろな場面でも共通する考え方になると思います。

 

わかりやすく書くと、自分の問題点を意識して律する。というやり方です。

 

実はこれ、解決方法、解決の手段としては、非常に効果が低い考え方なんです。

 

 

ちょっと、長くなりそうなので今日はここまでにします。

 

次回のブログでは、

 

なぜ、不自然なのか、

なぜ、しんどいのか、

 

そして、先輩に言われるまでベロを気にしなかったのはなぜか、

 

この当たりに関して書きます。

 

 

ちなみに、当時の僕は今とは全然演奏スタイルが違っています。

いまの僕はベロのことを気にしていません。
自然とそこにあるんです。

無理してなにかをしている状態ではありません。

 

あのころの僕に伝えたい。

 

もっと楽に吹こうよって。

 

 

ではごきげんよう。

 

 

 

※今日のごはん写真

もし、今日のブログを読んだことによって、ベロのことが気になってしまった方がいたら、ごめんなさい!
へんなことを考えるきっかけを作ってしまったかもしれません。

なので、あと1,2回くらい続くこの話題を最後まで読んでください。

当時の僕がそのまま、そのしんどいけど、いけてるかも、って思った吹き方を安定させる方向に努力をしていたらどうなっていたかなって思います。
もしかすると僕は尺八をやめていたかもしれません。
たとえ、僕からみて不自然な状態でも練習と鍛錬で自然な状態に持って行く人もいます。
でも、それ並大抵の努力と練習量じゃないとできません。

僕は自分が怠け者でよかったと思っています。

なので、不自然やしんどいを乗り越えること前提で指導しない考え方に向かっていけたのだと思います。

もちろん、練習や努力は必要です。
でもそれは、別のところに注いで欲しいのです。

次の世代には、僕より短い時間で、早い段階で、年齢的にも若い状態で上手くなってもらいたいと思っています。

 

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