「意識してできるようになって、意識しなくても出来るようになる。」には重大な前提条件があります。

僕はすごく疑問に思っています。

唇の形、唇にできる穴の形を作ろうと、いつまでもこだわっていることを。

 

それらは意識下でコントロールできないものだと思ったほうが早いです。
流れる息に従属する、と考えた方が圧倒的にらくです。

そして、自分の意識下でコントロールできると思うから、上手くいかない。

 

前回から「考えるのをやめよう」ということをテーマにブログを書いております。

考えるのをやめたとは言いますが、僕は楽かどうか、自然かどうかを基準に考えています。

もう一体どうしちゃんたのでしょう、という見出しのような気がしますが。。。

 

僕は本気ですよ。

 

なにかを意識してできる。と簡単に思いすぎていませんか。

意識しなければできないことってのは、とっさにできません。

再現性が低い動作なんです。

自動化できない。

 

意識すれば何かが改善するってのは、夢物語ですよ。

 

遅刻する人が意識して遅刻しないように意識する。

これじゃなおりません。

30分早い待ち合わせ時間を設定する、

 

寝坊してしまう人が寝坊しないように意識する。

だめです。

目覚ましを3個つかう。夜更かししない。
電話で起こしてくれるようなサービスを使う。

 

意識ではなく、具体的な行動でなければ、回避できません。

意識して、問題が解決するなら、それはそもそも、問題ではないのです。

 

だから、自然にそうなっちゃう動作で行えば、意識しなくてもすぐにその動きになります。

(現状を逆から表現すれば、上手くいかないやり方を自然とやってしまっている。ともいえます。)

 

 

 

歩くとき、走るときに、右足を前に出して、地面に右足がついたら、左足から右足に重心を動かして、同時に左足を地面から離して、うんたらかんたら。

って考えないですよね。

そういったことを、考えなくてもバランスをとって、勝手にそうなっちゃうっていう素晴らしい機能が人間にはついています。

 

尺八を吹くときだって同じなんです。

 

でも、多くの場合、尺八を「吹く」動作が、正しく行われていないのです。

違う「吹く」動作が発動している人が多いです。

初心者は当然、中級者でも、上級者という人たちでも、そうなってしまっている瞬間があります。

 

意識してコントロールして、なんとか尺八を吹くのではなく、

尺八が吹けちゃう、吹き方をしましょう。と僕は考えています。

 

この話はまた改めて書くとして、

 

余計なことをやめて、自然な動作だけで、組み立てたら、すべての歯車がかみ合って、とっても楽になりました。

音も心地よく、気持ちよく、吹けるようになったと思います。

 

自分がいかに窮屈な状態で吹奏していたか、を痛感しました。

自分で、自分の周りに壁をつくってがんじがらめにしていたのです。

 

なので、いろいろな人の吹き方を見て、

 

その先には、とても広くて高い空がひろがっているのに、と思うこともあれば。

 

その先には、とても確実な大地がひろがっているのに、と思うこともあります。

 

 

それぞれの人が、それぞれの人の中にある、理想の尺八の吹き方を実現しようと頑張っているんだなと、思っています。

 

ですが、それが、効率的か、非効率化と考えると、かなり非効率な場合がおおいでしょう。

 

理由は、よく言われている尺八のメソッドが、非効率な状態を生み出す原因になっているからです。

真面目によく言われているメソッドに従っていることで、上達が妨げられているのです。

 

自分で音が出るのを邪魔している。

 

自分で息の流れを悪くしている。

 

そんなことに気がつくことが重要なことだと思えます。

 

コントロールして、意識して何かをしようとしていること自体が、

自分の自然におこなおうとしている自らの素晴らしい機能の邪魔をしている。

 

 

レッスンで、生徒さんには、日常動作をやってもらうことが多いです。

 

そして、その時に、本質的な体の動きはどうでしたか?こんな風になっているはずですよ。と確認します。

 

上手く言っているときは、

 

え!そんなこと何も考えてないです。

分からないです。

 

という答えが返ってきます。

意識しなくても出来てるんです。
自然な動作がすべてを導いてくれています。

 

なので、もう自然にうまい、んです。

 

すべてに、勝手にそうなっちゃう動作、勝手にそうなっちゃう理由があるはずなんです。

 

上手くいかないときは、何かよけいなことをしているので、結構具体的に自分がやろうとして真逆の結果になっている動作が体にあらわれています。

理想状態はしっているので、積極的にそれを作ろうとして逆に失敗しているような。

 

たとえば、ベロは下にいて、口の中がひろがっている、という状態。

何も考えていないのに、それが実現できているところに、

じゃあ、そんなこともあるらしいよ、と説明すると、そのことを意識しすぎて上手くいかない。

 

だから、らしいよ。

って思うくらいにして、上手くいく動作に導いてくれた日常動作をもう一度とってもらって、あくまでも自然に、勝手にやっちゃうを優先するようにしています。

 

 

大事なのは、自然の上に成り立っている動作か。ということです。

 

意識しなくてもできる動作でなければ、意識しないで出来るようにならない。

いや、もちろん、絶対にできないわけではありません。
ものすごい時間と努力と労力をかければできるかもしれません。
でも、そんなコスパの悪いことを現代人はやっている暇はないんです。

 

不自然の上に成り立っていることは、意識してできるようになっても、それが意識しないで出来るようになるとは考えられません。

だって、不自然なんですから。

 

自然の上に成り立っている動作だからこそ、意識しないで出来るようになるのです。

 

練習をすること、自然にできるようになること、とは、

不自然な動作で行っていないかどうか、のチェックすることを、真っ先に考えなければいけません。

 

 

長くなってきたので、また続きは次に。

 

 

では、ごきげんよう。

 

 

※今日のごはん写真

いろんなことをやめだしたのが僕は20代の後半でした。
そのころのレッスンでは「自然に、自然に」という言葉しか出てこなかったんです。

自分自身が、自然にやっている、ということが頼りだったので、不自然なことを指摘して、自然に、としか言えない。

どうすると、自然に行えるか、までは、全然説明ができなかったんです。

生徒さんが積極的にやろうとしていることはどれも不自然なんです。
それはわかる。
でも、不自然をやめて、自然な動作に置き換えるために導く言葉が全然なかったのです。
置き換える、導く、日常動作の例の引き出しがなかったのです。

自分が不自然をやめて、自然の動作の上にどんな動作を積み上げていくと無理がないか、再現性が高いか。

ということをずっと考えています。

だれでも、大人も子どもでもすぐにできる。
とっても時間がかかりましたが、ようやくまとまってきたような気がします。

もっともっと、簡単にわかりやすくできるように、考えて頭ひねっていきます。
試してみて、結果を見て、の繰り返しです。

できる人のできる人にしかわからない話にならにように。

 

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