なぜ、日常動作に置き換えた説明をするのか。

尺八のレッスンのときに、動作を実感してもらいたいときは、楽器を持たないでやってもらったり、日常動作に例えたり置き換えた動作をやってもらいます。

 

例を挙げると、

 

楽器を持たないで、息を出す。

パクパクの動きをする。

ストローを咥えてみる。

ろうそくの火を消す動作をする。

小さなゴミを吹き飛ばす、大きなゴミを吹き飛ばす

小さなゴミを同じ速度で動かし続ける。

 

などなど。

 

こういった尺八を使わない動作、例え話の動作にどんな印象をもっていますか?

 

 

 

そして、どうしてこういった尺八を持たない動作、例え話の動作をしましょうと、レッスンで提案されるとおもいますか?

 

 

 

もし、尺八を使わない動作、例え話の動作をすることにマイナスなイメージを持っているとしたら、それは考え直した方がいいです。

ここに関しては、少し厳しい言葉を使いますが、確実に成長の機会、実感の機会、を失ってしまいます。

 

とーーーーってももったいないです。

 

 

尺八を吹くんだから、尺八を吹くことで教えてくれ!

 

と、思うかもしれません。

 

子どもだましじゃないんだから、そんなことをやらせるな!

 

と、イラッとするかもしれません。

 

私は何年も尺八を吹いてきたんだから、そんなことでさらに上手くなる訳がない!!

 

その気持ちもわかります。

でも、違うんです。

 

尺八を吹く、ということだけで説明出来ない理由があります。

 

尺八を吹こうとする動作が固定化しつつある

まず大きくあるのが、これです。

 

これは、初心者だろうが、経験者だろうが、同じです。

 

その人の中に、もうすでに、

 

「尺八を吹くときはこうする」という何らかの動作が存在しています。

 

経験者ならわかるかもしれません。

 

まったくの未経験者、初心者でもそうなんです。

 

経験者の方、少し吹いたことがある方、だと、こう考えてみましょう。

自分の中にある動作が、尺八を吹くときに向いている動作じゃなくても、自分の「尺八を吹くときはこうする」というのが存在しているのです。

 

そして、その存在する動作を修正する作業がレッスン、練習かと思う方も多いと思います。

違うんです。

それじゃかなり難しいのです。
時間がかかる上に、上達するかわかりません。

 

修正、ではなく、上書きしたほうがいいんです。

 

尺八を吹いたことがない初心者でも「尺八を吹くときにはこうする」という動作が存在している。

こういった考え方を持ってみましょう。

 

吹いたことがないのですから、それは間違っていることがほとんどです。

 

前に向かって歩いて欲しいのに、後ろに向かって走り出してしまう可能性すらあります。

 

後ろに向かって走り出すのを、修正するのではなく、前に向かって歩く、という動作に変えてもらえば結果は一発で変わります。

 

これが上書き。

 

修正は、

 

後ろ向きに走っている状態で、前に進むようにする。

 

という考え方になってしまいます。

 

 

後ろ向きに走っている姿のまま、すこし前に進めたら、なにか成果が出たように感じてしまいます。

 

でも根本が違います。

でも気がつきません。

後ろ向きに走っている姿のまま、前に進もうと頑張ってしまいます。

 

これじゃ、練習をしても意味がありません。

 

たとえがひどすぎる、と思うかもしれませんが、それぐらい、違う動作をします。

思い込み、こうしなきゃいけない、というものはそうです。

 

前に向かって歩く。このルールを確認し、状態をつくってから、前に向かって歩く。

それからが練習のスタートで、その動作を成熟させてゆくことになります。

 

なぜ、楽器を持たないか。

楽器を持つと「尺八を吹くときに適した動作」ではなく、

自分のなかにある「尺八を吹くときはこうするだろう」という動作が発動してしまうからです。

 

発動しないように、動作をリセットする。

 

楽器を持たないでやった動作を楽器を持ったときに再現する。

 

そうすることで「上書き」をします。

 

 

多くの人が自分が今取り組んでいる動作、やっている動作の微調整、修正でなんとかなるというレベルではないです。

 

楽器を持たずに、試してもらった動作を楽器をもって行う。

 

それがうまくいったときみなさんはこう言います。

 

「今まで出たことのない音がでた。吹きやすい。大きな音。びっくり。」

 

といった感じですね。

 

楽器をもってしまうと、やりたくない動作が発動してしまうので、楽器を持たないで、純粋な動作、ついついやってしまう動作で、尺八を吹きやすい動作につながることをやってもらいます。

 

 

尺八を吹くときに、やらなくてもいいことをやっている場合が多いです。

私たちは、もっとシンプルで、効率のいい動作を普段から行っています。

 

その効率的で、シンプルに、すでに行っている、知っている動作でできてしまいます。

 

ろうそくの火を消す息。

ゴミを飛ばす息。

 

そんな簡単なことで出来るわけがない。

 

って思っていませんか?

 

そんな簡単なことで出来るわけながないとおもっているから、今できないんです。

特別のなことをしなければいけないと思い込んでいるから出来ないんです。

 

解決の糸口は自分が思いもしないことにあります。

 

 

もうすでに、「尺八を吹くにはこうしなければいけない」という謎の、根拠のない、動作に支配されてしまっています。

 

 

では、ごきげんよう。

 

 

※今日のごはん写真

楽器を持たない、イメトレを頑なに拒否する人いるんですよね。

自分の中にある「こうしなければいけない動作」が圧倒的に邪魔をしていますし、それで音がでなかったり、うまくいかなかったら、それじゃなかった、と経験を得たと思って欲しいのです。
でも、そんな人に限って、もしかしたら、次は。今度こそは、と、出来ないやり方、うまくいかないやり方を何度も繰り返します。
それでは、出来ないやり方が固定されていくだけです。

難しくて出来ないままの方が幸せなのかもしれません。
思いもしない簡単なアイディアで出来ちゃったことをラッキーと思えるのか、自尊心が傷つくのか。

ラッキーと思える人には、習いに来てもらえるといいなぁ。

 

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