まず結論をいます。
「甲音が出ない、しんどい、という方は、そもそも甲音が出にくい吹き方で音を出そうとしています。」
なんとも当たり前の結論でしょうね。
でも、こんな当たり前の結論に、練習中は気がつきません。
甲音が出にくい吹き方とは、どんな状態でしょう。
それは、
乙音が出やすい状態です。
乙音が出やすい状態で吹いていて、そこから頑張って吹いたら甲音が出る。
といった、思考回路だと、しんどいロードまっしぐらでなかなかの棘の道です。
ちょっとした例を紹介します。
甲音を吹く練習をしている中で、楽にちゃんと甲音があつかえるようになった。
そして、甲音ではなく乙音を吹く場面になった瞬間に、どうやら音が出にくいと実感したからか、尺八を立てるようなアクションで、歌口が口元から離れてしまう。
でも、乙音は出る。
じゃあ、その吹き方で甲音はでるでしょうか?
出にくいに決まっています。
歌口が口元から離れた乙音が出やすい状態のまま、甲音を吹こうとしたら、音が出ない。
そこで構え方を直すのかと思ったら、そうではなく、唇を強く閉じたり、息を思いっきりだそうとして甲音をだそうとしてしまう。
そりゃ出しにくいし、しんどいし、大変です。
楽に出来る方法を知っているにもかかわらず、難しくしんどいやり方を選んでしまう。。。
そんなことしなくていいです。
楽に甲音が出せる構え方ならば、うっかり甲音が出る。
そこを基準にしませんか?
うっかり甲音がでる状態で、乙音を出そうとすると、なにか窮屈さを感じるのは、とても素晴らしい感覚だと思います。
ミスったのは、その窮屈さを解決する方法でした。
構え方を変えて、歌口と口元の距離を遠くすることで窮屈さを解決する。
窮屈さはとれた、乙音もでる。
しかし、効率はあっとうてきに落ちてしまった。
じゃあ、甲音、乙音、と吹き分けるときに、いちいち構え方をかえるといいのでしょうか?
そんなことありません。
いちいち構え方を変えるなんて現実的ではありません。
甲音を出そうと思うときには、唇が頑張るとか、強く吹くとか、なにかをしようとする。
乙音を出すときには、そういったコントロールをしようと思わないのはどうしてでしょう。
そうです。
乙音を吹くときに、息をコントロールしようと思ってください。
窮屈さを解決するするのは、息のコントロールです。
うっかり甲音がでる構え方のまま、息をコントロールして乙音を出しましょう。
乙音が出やすい構え方で吹いているときに、甲音を出そうと頑張る。
これをわかりやすく数字にして見ると、乙音を出すときは、90%の力で吹いていて、甲音を出そうとするときには、160%の力の息を出そうと頑張る。
そんな感じになっていませんか?
甲音は頑張って当然と思うのは危ないです。
しかもそれは、自分が、しんどくない、楽な状態を軽く超えてしまう、無理な状態でやろうとする。
100%を超えるなんて普通は無理なんです。扱えないんです。
でも、それをやって当然、できるって思っちゃう思考回路は危ないです。
うっかり甲音が出る状態ってどうでしょうか?
80%くらいの感覚で吹けば甲音が出る。
じゃあ、息をコントロールして、70%くらいにしたら、乙音が気持ちよく鳴ってくれますよ。
同じ当て方でも。
そう、自分が可能なコントロール出来る範囲で行うことがとても大切なんです。
乙音を基準としてしまうから、甲音で無理な頑張りをすることを普通に受け入れてしまう。
唇を閉じる、強く吹く。
いやいや、尺八はそもそも、すべての音で、唇を閉じて吹きます。しっかりと吹きます。
乙音こそ、スピードを抑えて、しっかりとした圧力を伴ってコントロールして吹く音なのです。
甲音を吹こうとするとしんどい。
甲音が出たり、出なかったりする。
そんな方は、一旦冷静に自分の吹き方を観察してみてください。
わざわざ難しい方法で取り組んでいるかも知れませんよ。
ではごきげんよう。
※今日のごはん写真
息をどのようにコントロールするか。
息の使い方、かけ方、力の入れ方、足し方、いろいろな言い方があると思います。
もっと、息を使って、、、といわれてもどうしたらいいかわからない。
息をもっと足して!といわれても、何をどうしたらいいかわからない。
悩みながら何かをするのだが、それが効果的ではないこともあるし、むしろ余計なことの場合だってあります。
これも練習の仕方があります。
悩んで手に入れるモノではありません。
時間をかけて手に入れるものではありません。
言葉の伝達、誘導ですぐにできます。
実感する、体感する、練習を一度するだけで、体や脳が理解します。
肺活量も腹式呼吸も丹田も関係ありません。
一回でも練習して体感すればわかります。
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