先日こんなTweetをしました。
気になる女の子の前で、ずっとおなかを引っ込めて少しでも痩せて見えるようにしていたことが、今の演奏の役に立っているなって思う。普段からおなかをへこます動作、ドローイング、やっておいたほうがいいよ。もっともらしい難しそうなことに振り回されるくらいなら、今マネできる単純な日常動作を。
— 鯨岡徹【薫風之音】 (@kujira108) July 9, 2021
ということで、この記事を読んでいる間は、おなかをへっこませ続けてください。
自分の内側に向けてぐっと。
こんな風におなかってへこむんだな、としっかり実感してください。
今日のお話は、昨日のブログをよんでおいたほうが理解が進むと思います。
お読みでない方は、お時間のあるときに読んでください。
前回のブログのきもは、
吸気のために収縮した呼吸筋は収縮(緊張)したまま、
腹直筋(おなか)は自分の体の中側にヘコんでいって空気を押し出す。
これです。
今日はそれぞれ動作を実感するための手がかり、動作を紹介します。
まず、吸気のために収縮した呼吸筋を収縮(緊張)したまま、というのを実感してみましょう。
この話の前提として、横隔膜の動きを正しく理解して下さい。
息を吸う(吸気)と横隔膜は収縮します。
短くなる、わけですね。
力が入って緊張します。
ここ、大事です。
息を吸うと、横隔膜が下がる、というイメージから、緩む、と思ってしまう人がいるかも知れません。
これ勘違いです。
吸気筋が緊張した状態を実感するためには、どうしたらいいか。
息を吸うと、吸気筋は緊張します。
はい、ということは「息を吸う」という動作をすると、実感できます。
ものすごい当たり前ですね。すみません。
じゃあ、「どうやって」息を吸うと感じやすいか、を考えて見ましょう。
まあ、たくさん吸うと実感しやすいですね。
口でたっぷり吸った後に、最後に鼻ですう。
そうすると、体が反応する部分が、ビシッと反応します。
目覚めます。
まずはそれです。
そして、尺八を吹くこと、ともう少しつなげますね。
ここで、ストローです。
ストローをつかった練習方法はこれまでも良く紹介してきました。
ストローを咥えて、息を吸ってください。
このときに、あなたの体はどう動いていますか?
ストローでの練習のときに、ストローを咥えて吹く、ことの方が重要なように感じます。
だって、尺八は吹く楽器なので。
多くの人は、ストローを咥えて吹くことをするんでしょ、って思います。
ちょっと厳しい言葉を使いましょうか。。。
いいですか。
だから、あなたの音色はビシッと決まらない。
あなたの中にある発想では問題解決出来ないから現状です。
思いもしないところに解決策がある。
自分が考えていることを優先したいから、まさかそんなことで、と無視するから、解決しない。
思いもしないから、今のあなたは出来ない。
「どうやらそうらしい、と思ってやってみる人」と「そんなことわかってるよ、どうせあんな感じだろとたかをくくってやらない人」とでは、大きな差になります。
さて、ストローを咥えて息を吸う、やってみましたか?
そのときに力が入った場所をサーチしてみてください。
わかりにくかったら、もっと吸おう、と思ってもっと吸ってください。
さあどうでしょう。
いろいろな場所を感じていると思います。
そんななかで、多くの人が見落としているかも知れない場所があります。
それが「唇」です。
なんとなく吸って、それよりもっと吸おうとして、もっと吸おうとして。
そしたら、唇をぎゅっとすぼめる力が増えていませんか>
ストローの太さは変わりません。
ストローの太さが変わらないのに、唇をぎゅっと強く締めようとする力が増えませんか?
これがじつはとても重要です。
唇をぎゅっとすぼめる力は、吸気筋と連動します。
ためしに、ストローを咥えて息を吸ったあと、すぼめた唇をやんわりと開いてみてください。
なにか、頼りなくなってしまった感じしませんか?
ともすると、気をつけないと息がドバッと抜け出てしまいそうなくらいに。
そして、幸せなことにわたしたちは、尺八を吹くときは、唇を閉じますよね。
はい。
唇をしっかり閉じることは、とても、とても重要なんです。
ストローを咥えて息を吸って唇にぐっと力が入っても、実際に力が入っているのは唇ではないですよね。
唇の周りの筋肉です。
唇は柔らかさをちゃんと保っています。
ここで、僕が良く辞めた方がいいよ、という「唇を横に引いて制御するやり方」これ試して見みてください。
うん、やっぱり、僕は効率落ちていると思うんですよね。
残したい力、そのものが発生しない。と感じます。
唇を脱力した方が、もっと脱力したい、と願う人が多いかもしれません。
その結果どうなるかわからないけど、脱力が出来たら、いい音になると信じている人が多いかもしれません。
でも、その脱力のせいで、吸気状態の緊張を弛緩させることになっているかも知れません。
「でも、唇を締めすぎだ!力を抜いて!」といわれるんです。
という方もいるでしょう。
二つの方法があります。
・息の量を減らしましょう。
・骨格、あごを開きましょう。
二つどちらかを試して見てください。
今の穴の大きさにあった息の量にすれば、無理なく効率良く吹けるし、きれいな音になります。
脱力するのではなく、拮抗する力でバランスをとってください。
脱力の話題も書いているのでもしだったらお読みください。
吸気のときにつかった筋肉が弛緩したら、息は一斉にドバッと出ます。
緊張を保つこと、保持すること、キープすること、をまずは大きく実感してください。
その状況で、腹筋をヘコませて、息を押し出します。
腹筋がどう動くか、動かせるかを体感してください。
呼吸とは切り離して。
そして、自分の脳からの命令でおなかをヘコませましょう。
こういった動作が「尺八を吹く」と思ったときに連動して行われる状態になるように練習をしていきます。
しおしおモード、ぱんぱんモードは、上手い下手とか慣れ、熟練度の違いではないんです。
違う動作をしているのです。全く違うことをしているのです。
しおしおモードを頑張っていれば、ぱんぱんモードになるのではありません。
ぱんぱんモードをする。
それでいいんです。
そして、そのぱんぱんモードは、特別で、特殊な動作ではありません。
日常動作でやっていますし、ストローを咥えて吸って、ストローを咥えて吹けばそうなっちゃいます。
さて、今日のブログはここまでにします。
みなさま、今もおなかへっこんだままにしていますか?
では、ごきげんよう。
※今日のごはん写真
僕は正直、呼吸に関する話題はあまりしたくありません。
めんどくさいので。
めんどくさいというのは、説明がめんどくさいのではないです。
腹式呼吸でしょ。それって。
という、雑な理解がめんどくさいんです。
丹田に、○息という特殊な呼吸が、
という、なんかロマン系がめんどくさいんです。
それでうまくいく人はいいと思います。
僕は可能な限り、説明して、実感してもらえる方法をとります。
そして、それには文章では限界があります。
体を見ながら、動きを見ながら、補足していきたいので。
今回、呼吸に関しては3回目の記事です。
各回3000文字くらい書いています。
そして、まだまだ、書きます。過去の記事にも書いています。
「腹式呼吸をしろ」と言えばいい、「腹式呼吸ができれば」と思う、「説明長いけど結局、腹式呼吸でしょ。」と済ませている理解が信じられない。
言葉を知っていると出来ている、理解している、わかっている気持ちになれます。
でも、それはもっともっと分解できます。
もっともっと、具体的に考えられます。
こんなたくさんの文章を読んでくれているみなさまに感謝します。
ありがとうございます。
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