フィードバックされる情報に敏感になろう。あらゆる手応えを手がかりに。手応えを見逃さない。

自分の状態を何で知覚するか。

 

得られる情報は可能な限り多い方がいいです。

 

自分が思った通りの動作をしているかを、出た結果で判断するとわかりやすいですよね。

 

尺八は、音が出れば、いい。

 

果たしてそうかというと、ちょっと違いますよね。

 

初めは音がでることが目的かもしれませんが、もっといい音で吹きたいとか、立ち上がりを早くしたいとか、自分のやりたいことが増えてきます。

 

音が出る、という結果を超えて、得られる情報を増やしていかないと、やりたいことが実践されているかわかりません。

 

また、一方で、

 

出したい結果を出すために、具体的な体の操作をすっとばして、オートマチックにバランスをとるという高度なことを人は行っています。

どんな風に体を動かしたが、具体的には説明出来ないし、順序立てておこなっていないけれども、

 

こうきたからこう!

 

こうきたならこう!

 

と、うまいこと調整しているんですね。

 

 

では、尺八を吹くときの息に関してはどうするか、を話します。

 

それはとても簡単で、触る、ことです。

ゆびで触ってください。

 

なーんだ、そんなこと、よくいわれているよって。

 

今まで言われているのとはちょっと違うところがあるとおもいます。

 

くじら方式では、

 

めっちゃ近くで、息を指でさわる、です。

 

まさに、

これです。

じつはこれも、人差し指と、下唇の関係にもポイントがあります。

 

人差し指は、唇から出る息の底に触れるような位置に、セットしています。

 

これで、自分が息をまっすぐ出したときの、息の底の位置がわかります。

そこが、尺八の舌面に触れたときに音がでます。

 

 

唇に触れるくらいで、といっているのに、下の画像のようになっていませんか?

 

もうすでに、自分が今どんな状態か、自覚できていない訳です。

 

思った通りに体が動いていないんです。

 

 

そして、なんとなく、こんな感じでもいいように思えますが、これでは、得られる情報が減ります。

息の強さもわかりません。
息の底の位置もわかりません。

だって、歌口は下唇の目の前にあります。

知覚したいのは、下唇の目の前で、どんな息が出ているか?じゃないでしょうか。

 

そして、離れて行けば離れて行くほど、

それらの情報は減っていき、動作の目的が、

 

遠くの指に息を当てる、ことに変わってゆき、尺八を吹く動作から離れていってしまいます。

 

 

遠くまでしっかりとした息を、というアドバイスは良く聴きます。

良く聴きますが、果たしてどうでしょう。

 

 

息が音に変わるのは、歌口です。

どうして、遠くの場所、音になるのとは無関係な場所、の息の状態を指で知覚することに意味があるのでしょう。

歌口のある位置で、自分の息がどうなっているかをチェックするのが、効率的だと僕はおもいます。

 

音の鳴る原理、を思い返してみましょう。

知っていた方がいい情報は何だったでしょうか?

 

 

セットした人差し指の位置によって、息の動作が支配される。影響を受ける。

指を遠くにセットした段階で、別の目的を達成するための動作が怒ってしまう場合があります。

 

フィードバックされる情報にちがいがあるから、何か手応えがあるように体が動いてしまう。

最終的に、尺八を吹くこととは違う動作を優先するようになってしまいます。

 

フィードバックがすくないと、何がおこっているかわからない、わかりにくいので、なんとなく、している動作を優先する。

 

フィードバックが多いと、なんとなくしている動作でえられる結果が、なんだか違うことが実感としてえられるので、積極的に動作を変えようとする。

 

こうすればいいだろうと思っている動作、仮説の動作の修正が出来ます。

 

 

フィードバック、実感、というものがとても重要です。

 

目で見ること、指で触ること、をもっとしましょう。

鏡を使いましょう。

姿を確認しましょう。

 

できていると思っていること、やっていないことの方がおおいですよ。

体は自分が思ったとおりに動いていないですよ。

 

 

尺八の音がでない状況でかんがえてみましょう。

圧倒的にフィードバックがすくないですよね。

圧倒的に実感が得られませんよね。

 

だから、なかなか上手くならない、なかなか変化しない、ずっとそのまま。

 

じゃあどうすると解決できますか?

考えてみましょう。

 

 

鏡を見て、唇の状態や、当て方を確認する。

これらは視覚によるフィードバックです。

 

息そのものを触る。

ここでも、離れた場所にある手のひらに向けて吹くのが一般的ですね。

親指と人差し指で作った輪を通すとか。

 

でも、それと同時に、下唇の前に指をセットして、下唇の側、歌口の息でどんな息が出ているかも確認した方がいいです。

 

そして、その息でろうそくの火は、消えるかどうか?

 

を基準に動作を変化させてみてください。

 

 

音が出たという実感はとても大きな存在になります。

良くも、悪くもです。

そうすると、その実感を頼りにしてしまいます。

 

 

その段階で、重要になってくるのは、何だと思いますか?

 

 

今をつづけていれば、いつかあの音になる、という期待ではないです。

 

今をつづけていたら、今のまま。

 

あの音になるには、何が違うかをちゃんと考えることです。

 

 

音が出たという報酬はとても大きいかもしれません。

でも、その報酬がしぜんと大きな報酬に変わっていくことはないです。

 

さらにえられる報酬を多くするには、違いをみつけ、修正、改善を繰り返すことです。

 

 

修正、変化によってえられるフィードバック、実感、というものが大事になってきます。

 

 

音ではわかりにくいと思います。

 

だからこそ、わかりやすいもの、実感しやすいもので、育てていきたい。

それが、指で自分の息の状態をタッチすることです。

 

 

自分の出している息を指で触る。

 

この吹き方は、このさわり心地なんだ。という知覚は、

 

尺八を吹いたときに、この吹き方は、この音の感じになるんだな、という感覚へつながってゆきます。

 

最終的には、出ている音が耳から聞えてくることで、体の状態が自然と反応して最も効率の良い状態を作ろうとします。

 

そのためには、知っておくこと、知覚しておくことがとても重要です。

 

 

 

 

では、ごきげんよう。

 

もし以前のブログを読んでいなかったら、

実現しなければいけないことを考えたら、そうすべきはずなのに、出来ないのはなぜか?余計な知識が邪魔をしないか?

今自分が何をしているのかを正確に把握しているのか?思った通りに自分の体をうごかせているのか?

こちらをお読みください。
今日の話がもうすこしわかりやすくなります。

 

 

※今日のごはん写真

尺八を吹いて音を出すことが練習したいこと、だと思います。
ですが、こういった自分がどんな動作をしているか、自分が思ったとおりの動作をしているかを、わかりやすい方法で確認するのはとても大事です。

鏡をみましょう、録画をしましょう。

目で確認すること、もちろんこれらも重要です。

息を触りましょう。

五感をフルに使って、体をコントロールするフィードバックを得てください。

最後は、耳に聞えてきた音が、体をコントロールしてくれます。
いい状態の吹き方、いい吹奏状態を、積極的に作るようになっていきます。

 

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