「リコ八」という尺八の歌口補助のシステムのお話をしています。
興味がわいたら、お時間のあるときにぜひ最初の記事から読んでみてください。
今回は、リコ八の特徴である「メリカリが出来るアダプタ」である点から気づくこと、気づいて欲しいこと。
また、
ウィンドウェイが「ある」からビシッと決まること、ウィンドウェイが「ない」からビシッと決まること、あわせてそれぞれの欠点から、尺八を吹くときに必要な要素を考えていきます。
メリカリが出来る構造であるから学べること
メリカリが出来る、ということでいくつかの大事なことを学べるのです。
下唇と楽器のタッチの感覚です。
シンプルなウィンドウェイ、ウィンドウェイ自信を咥える形なので、歌口と自分の唇の関係もある程度感じることが出来ます。
そして、音の出る仕組み、メリカリの仕組みを学べます。
メリカリの仕組み、音程の変化の本質部分を学べます。
それが、下唇と楽器のタッチの感覚です。
とはいえ、さらに改良できたらいいな、と思うポイントもあります。
それでも、従来のリコーダー型の補助具とは、違う結果が得られそうだなと思いました。
固定されたウィンドウェイがついていますが、下唇で塞ぐ部分がの面積を変化させることが出来る形状になっています。
ウィンドウェイが固定されていますから、上下に顔を動かすメリカリでは何も起きません。
左右どちらかの尺八にタッチしている下唇のタッチの感覚を変化させることでメリカリをします。
歌口を下唇で塞いでいる状態、その蓋を開け閉めするような感覚です。
実は、この下唇の蓋を開け閉めするような動き、これはメリカリの本質だと僕は思っています。
メリカリは、上下の動きだと思っているかたも多いです。
もっと言えば、息の角度が変わるから音程が変わる、と思っている方もいます。
違いますからね。
もうすでに尺八を吹いていらっしゃる方で、そういった、勘違いから来る効率の悪い吹き方から脱却できる可能性もあります。
メリカリの動作をあらためて効率の良いアクションを得られる可能性があります。
メリ、カリのときに、息の角度をかえるとか、どうこうするとかを積極的にする必要などないのです。
音の出る場所に向かって吹くことがとても大事です。
音程の変化は、唇による開口面積の変化に大きく依存します。
ならば、考えることは、音の出る場所に向かって吹き続ける意識、それをキープしながら、唇と尺八がどうタッチしているかを敏感に感じ取ることです。
ウィンドウェイをつけても外しても、構え方、持ち方がほとんど同じ。
また「リコ八」はこのウィンドウェイを外すことも出来ます。
なので、元々の尺八の歌口で吹くことも出来ます。
写真はウィンドウェイを外した状態です。
ただやっぱり、
ウィンドウェイをつけたときの吹き方と外したときの吹き方は、やはり体の中側の使い方は大きく違います。
これは、もう仕方ないでしょう。
「ウィンドウェイが固定されていること」が音が出やすい理由になっています。
でも、尺八の特徴は、
「柔軟に変化するウィンドウェイつまり唇」により、すべての音が思いっきり大きな音で鳴らせる。ってことです。
尺八を吹いているときは、それぞれの音がなる最適な形の唇が動いているのです。
この固定されたウィンドウェイは、ある程度の範囲の音域に反応するように設計されていると思います。
すべての音が最適な形で同じように吹ける訳ではありません。
それを尺八とは違う技術ですべての音域に対応するようにすることも出来ますが、それは尺八には使わない技術ですね。
でも、どうして固定されたウィンドウェイだと出ないが、変化をつけると出るようになるのか、を考えると、尺八にも応用できる知識になります。
学べることはなにか?
ここから学べることがあります。
固定されたウィンドウェイであれば、音が出やすい。
固定されることは、とても重要です。
固定されただけでは、すべての音は出ません。
だから、柔軟であることも大事なのです。
尺八を吹くときの唇は、固定されていること、柔軟であること、が求められるわけです。
音が出ない人の問題点が2つ考えられます。
1、自分の出す息に負ける唇で吹いている。
出そうとする息で唇が動いてしまう。唇が息のエネルギーを吸収してしまう。
2,その音が出るには適さない唇で吹いている。
甲音が出ない、乙音がでない、出にくい唇でふいている。
びしっと音が決まるには、しっかりと固定された状態が必要であり、すべての音がビシッと決まるには、柔軟に変化して、しっかりと固定された状態が必要ってことですね。
ということは、リコ八がもっと改良できるなら、柔らかい素材でウィンドウェイを作ることは出来ないか。
ということです。
たくさん息が出れば、その出た息で少しウィンドウェイが広がる。
広がるウィンドウェイを唇で制御する。
唇を閉じればウィンドウェイが狭くなる。
といった機能が持てるといいですね。
そして、その先に進むことも想定したら、完全なウィンドウェイではなく、下半分のみを残して、上側を上唇でつくるデザインのものが出来たら面白いなと思うわけです。
もうすでに尺八を吹ける人は、
そんなこと、唇でやればとても簡単じゃないか、
と思うかもしれません。
でも初心者、初めての人には、流体としての息をキャッチする感覚が難しいのだと思います。
だから、はっきりと物体として咥えることができる「もの」があった方が実感を持って唇を閉じることができる可能性があります。
かつて、ストローを咥えて吸ったときの状態の話もしておりましたが、とても共通する感覚だと思います。
一瞬でも何かそう言った実感を得るのは大きな変化につながるでしょう。
そして、この「リコ八」プロジェクト(と勝手に名付ける)には、もっといろいろな狙いがあります。
少し長くなったので、今日はここまでにします。
また、次回お話しします。
ではごきげんよう。
※今日のごはん写真
ごはんじゃなくて、もう普段飲んでいるものの写真になりましたね。
自宅ではあまりお酒を飲まないのですが、最近それに加速がかかって、もう全然アルコールをとっていないですね。
しかも減量中ということもあって、かなり限定された飲み物で過ごしています。
食事を気をつけるというのは今後一生つづけることなのかなと思い始めています。
ああ、ラーメン食べたい。
写真は炭酸水ですね。
めっちゃ好きです。
もうこれをビールと呼んでいます。
ということで、差し入れは、水、炭酸水がうれしいですね。
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