どうして、おなかを張り出す、突き出す、といったイメージがうまれてしまったのか。

今日はこのお話をします。

どうして?ってことは「おなかを張り出す、突き出す。」のような、下っ腹を固めるとか、そういった感覚は、くじら式(急に言い出した!)では使っていません、ってことです。

じゃあ、どうしているの、といえば、

おなか、腹筋は、へこむ。ってことです。
息を出す、吹いている間は、積極的にヘコむ動作をします。

詳しくは、以前のブログに書いておりますのでお時間のあるときに読んでください。

呼吸筋で「息を吸う(吸気)」と「息を出す(呼気)」を実行する役割を分けて考えよう。

このあたり、次の日の記事なども読んでください。

 

これは、結論を言ってしまえば、

呼吸筋の緊張を維持する方法を間違えた。

です。

 

呼吸筋の緊張を維持した方がいいことは、わかっていたのだと思います。

それを「下腹を突き出す」で行ってしまった可能性があります。

 

ということは、それ以外の呼吸筋が、空気を押し出す役目をしないと息はでないですよね。

大きく動くことが出来るのが、肋間筋、腹筋、ですから、それ以外のモノが力合わせて動いたとしても正直微妙です。

 

肋間筋が閉じてしまっては、もっと効率は下がりますね。

気を抜くと、もっとも効率の悪い吹き方になってしまいます。

 

もう一つの可能性は、

腹筋で押し出すことはわかっていた上で、それと拮抗する力の横隔膜の緊張を誇張しすぎた。

です。

 

そこそこふける方で、下腹、下腹、といっている人は、この可能性があります。

それでも、やはり、腹筋が押し出す力が僅差で勝つのがポイントです。

 

横隔膜の緊張を誇張しすぎたり、下向きへの意識が大きくなりすぎると、外に向かおうとする息の流れは悪くなるでしょう。

 

やはり、息は押し出されて外に出る。

この流れは優先して考えた方がいいです。

 

その上で、吸気時に緊張した筋肉を保持すること、これが気持ちよくふける息の流れを生み出します。

 

 

さて、

 

下腹を突き出す、下腹に力を入れる。

 

これは、成長段階、気づきの段階で産まれる感覚だと思います。

でも、これはゴールではないでしょう。

 

少なくとも、次のステップ、次の状態があります。

 

吸気したときの緊張を保持する。

これに気がついたことはとても素晴らしいです。

それによって音色も良くなり、フレーズも長くなった。

自分を成長させてくれたモノでしょう、

 

だからこそ、その思考で成長を止めてしまう。

 

これをもっと誇張すれば、もっと熟練させれば、もっと良くなるはず。

こんな風に考えても仕方ないでしょう。

 

しかし、日本にはこんな言葉があります。

 

過ぎたるは及ばざるが如し。

 

そうなんです。

過ぎたるは、見ざる聞かざる言わざる及ばざるが如しなんです。

 

 

いま、自分を上手くした出来事が、ずっと、ずっと、自分を引き上げてくれるわけではない。

それは一つの要素を満たしただけだった。

そこから、さらに別の要素を満たしていかなければいけない。

ということです。

 

自分の中にない、自分の想定を超えた上位互換が存在する。

自分が知らない、バランスのとれた高次の状態が存在するのです。

 

たとえば、音が出たときもそうです。

楽器の当て方を立て気味にしたら音が出た、この経験によって、音が出なくなったら楽器を立てようとする人が生まれます。

しかし、本当はそれは効率の悪い状態にしているだけなんです。
でも、音が出ない自分が音が出るきっかけになった行動だから、それを使ってしまう。

 

唇を横に引いて締めたら、

・ぼんやりとした音色が、ハッキリとするようになった。

・大きな音になった。

・フレーズが長くなった。

だからといって、これにこだわりすぎるのはNGですよと何度もこのブログで書いてきました。

その状態がボーダーラインを超えただけだと思って他の要素を成長させるようにしなければいけないのです。

ですが、多くの場合は、その1つの経験、成功体験を、後生大事にしていしまうのです。

 

気をつけたいことは、

動作そのもの、にばかり注目してはいけません。

その結果、何がおこったか、ということがとっても大事なんです。

 

それには、尺八はどうして音が鳴るか、といった知識。

体のこと、ちょっとした理科の知識、そういったものがとても大事になります。

 

努力の使い方、時間のかけかたを見誤らないように。

情報は調べるとたくさん出てきます。

 

新しい、古い、真偽も、玉石混淆でしょう。

 

自分の段階、レベル、理解度、と照らし合わせながら取り組んで行きましょう。

そして、上位互換を見つけましょう。

 

結局は、何が重要なのか、何が大切な要素なのか、まで考えを巡らせてみると、自分の思いもしない、今の自分を超える成長があると思います。

 

僕もいつもそんなことを考えています。

僕の想像、想定をこえる出来事を探しています。
思いもしないことを探しています。

だから、指導方法も、かける言葉も、いつも変化しています。

 

なによりも、自分が取り組んできた練習の意味、つながっていることが、今になってわかったこともあります。

 

次は、そんなことをお話と思います。

 

 

ではごきげんよう。

 

※今日のごはん写真

自分を成長させてくれた言葉だからこそ、違うアイディアを否定したくなる。
その気持ちわかります。

ですが、僕にはその状態って、だいたい、折り込みずみなんです。

ほんと、上から目線で申し訳ありません。

・下腹に力を入れる。

・下腹を突き出す。

辞めた方がいいですよ。

その状態は、何を生んでいるか、考えましょう。
その結果どんな効果が生まれているか考えましょう。

そうすると、もっと効率の良い方法が存在することがわかってきます。

ここ数日分のブログ記事を読んでいただければ、納得いただけると思います。

 

 

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