できることをもっとできるようにする。
わかりました。
じゃあ、できないことは、どうやってできるようになるのですか?
ごもっともです。
どこかで、できないことをできるようにする、から、
できないことが、できることになって、
できることをもっとできるようにする、という練習ができるわけですよね。
みなさんは、尺八におけるできること、をどのくらいまで、分解して考えることができますか?
まさか、「音が出る。」をできることの最低ラインに設定なんてしませんよね。
今、音を出すことに悩んでいる方、それは、全くの初心者も、そこそこ吹ける人も、上級者も、音を出すことに悩んで音を出す練習を重ねるのはちょっと違うと思うのですよ。
くじら式では、まず「尺八を音の出る構造にする」というのがとても大事になります。
つまり、当て方です。
音が出る。は最低ラインではなく、もっと分解できます。
当て方、だけでなく、その他の要素もありますが、まずはそこに。
そして、持ち方、知識も親密に絡んできます。
全くの初心者の方も、そこそこ吹ける人も、上級者の方も、今悩んでいることを支える土台の部分に問題がないか振り返ることが大事なのです。
振り返ってみたときに、あれ?わからんぞ?となりませんか?
音を出すこと、吹くことに、夢中になりすぎて、レッスンで説明された音を出すために必要な情報、知識、動作、、、、聞き逃して、忘れていませんか?
てことは、もう、できないことを、しらないものを土台にして、積み重ねるという、もう絶対に無理なことをやろうとしています。
できないことを、しらないものを土台にして、反復している。
言葉にすると悲しすぎます。
そんなことしていないよ、と思うかも知れませんが、悲しいですが、この状態に何時間も、何十時間も費やしている方は多いです。
一歩戻って考えること、分解してかんがえることの重要性をないがしろにしてはいけません。
一歩前に戻る、分解することで、練習のもう一つの側面が見えてきます。
さて、レッスンにおいて、音を出す練習をしているとき、どんなことがおこなわれていたか、思い出してみると、
音を出すためにどんな状態になったらよいか、目指すか、など知識面の確認をします。
そして、それが実現出来るように、持ち方、当て方を説明され、実践します。
具体的に何をするか、体の動かし方、音が出やすい動作を、実践します。
おそらく、簡単にまとめればこんな感じです。
もちろん、すぐに音が出れば最高にハッピーですが、まあ、だいたいの場合は出ません。
繰り返し、繰り返しやっても音が出ないときに、先生はどんなことをしてくれましたか?
それぞれの要素の確認や、別のアイディア、アプローチ、状態の修正、動作の修正、などをしてくれます。
そのときは、音が出たりしますが、夢中になって吹いている間に、また、音が出ない状態を何度も繰り返すだけになることが多いと思います。
一見、この流れは反復しているように思えてしまいますよね。
でも違います。
これは、反復ではなく「仮説と検証」を繰り返しています。
音が出ない状態もありながら、要素を変えながら、アプローチ、伝え方を変えながら、起こる結果を検証しているのです。
はい、ここで一つ。
こんな風に、音が出たのに、夢中になって、また音が出なくなる。
これは、できることをできるようにする。という意識がなくなってしまっているからです。
できることをできるようにした結果、音が出ます。
現時点で出来ることというのは、知識にもとづいて、当て方、持ち方、動作などの、個別の要素です。
先生と一緒にとりくんでいる「音を出す」というできないことに取り組んでいる状態は、
音を出すために必要な個別の要素をしっかり固めること、を音が出るか、出ないかの結果に基づいて、検証している状態です。
できないことをできるようにするための検証状態なのに、
反復作業にはいったら、ダメでしょ。って話です。
この考え方や視点を持てるか持てないかは、物事の習得や成果にとても差が出ます。
できないことをできるようにする。
これは、仮説と検証を繰り返すことが必要になります。
先生と共に時間を過ごすレッスンは、適切に修正や別のアプローチを提示されるので自然に「仮説と検証」を繰り返す状態が生まれます。
※良い指導者の良いレッスンの場合に限りますね。
なので、レッスンではできたのに、一人だとできない、といった状態が生まれます。
こんなときに、どうしたらいいか。
レッスンのときにどんな手順で、できる状態に辿り着いたかを、丁寧に、レッスンのときと同じように遡ってみるのが大事なのです。
でも、多くの人は、それをしません。
なので、できません。
練習しているのに、できません。
当然です。
練習には
「反復の段階」と
「仮説と検証」の
二つの側面があるからです。
さて、ここで確認。
できることをもっとできるようにする練習は?
できないことをできるようにする練習は?
二つを分けて理解することから始めましょう。
今やっている練習は、できることなのか、できないことなのか、そして、反復の段階なのか、仮説と検証なのか。
結果だけを反復しているのか?
仮説と検証を含めて反復しているのか?
できないことを反復(仮説と検証を含めないで反復)しないでくださいね。
仮説と検証を含めて、反復することがとても大事なんです。
できることを反復(結果だけを反復)して、できることをもっとできるようにしてみましょう。
先生に聴きましょうね。
ワンポイント動画を見直してください。
自分の受け止め方、解釈が正しいか疑ってみましょう。
だいたい、関係ない、必要ない、自分の考えの中にないものがネックになっている場合があるので、見つけるのはとても大変です。
独学の方は特に気をつけてください。
心がけたいことは「思い込みを排除する」ことです。
では、ごきげんよう。
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